2016/09/13 11:36

【REVIEW】東京インディーを裏で支える1983、2作目はカントリー・ロックを軸に歌を聴かせる


歌とメロディに重きが置かれた2ndアルバムを配信!

1983 / golden hour
【Track List】
01. 文化の日
02. サマーミラージュ
03. feelin
04. レームダック
05. ロデオの恋人
06. Into The Gold(part.2)
07. Windy(Album ver.)
08. エメラルド・シティ
09. Courtyard
10. 12AM
11. アフリカン・グラフィティ
12. 誕生会

【配信形態 / 価格】
16bit/44.1kHz(WAV / ALAC / FLAC / AAC / MP3)
単曲 199円(税込) / アルバム 1,650円(税込)

『ロデオの恋人』という50年近く前の名盤がある。グラム・パーソンズを迎えたザ・バーズが発表したこのアルバムはカントリー・ロックの草分けとされているが、「ロデオの新恋人」という曲名をトラック・リストに見つければ、2016年の夏にリリースされた1983の新作『golden hour』は、ここに何かしらの引用があるのではないかと思えてならない。カントリー。そう、あのゆったりとした雰囲気に、こぶしを効かせたような伸びのあるヴォーカルがクセとなる音楽だ。

それを確証させるかのように本作は、序盤からBPM80~90くらいのスロウな曲が並び、リズムの面もレイドバック感を出すなど工夫は随所にあるが、前作と比べればずっとシンプル。加えて、トランペットやフルートも少し抑え目である。そして何より耳を奪うのが、安定感の増したヴォーカルと郷愁を感じさせるような美しいメロディだ。多彩なゲスト・ヴォーカルが加わったこともあってか、全体的に歌とメロディに重きが置かれた作りという印象を強く抱かせた。特に、Album ver.となった「Windy」はギター、ヴォーカルの関とゲストの平賀さち枝が伸びのある歌を聴かせ合い、アルバム全体のスタイルを象徴する。

海外は言わずもがな、国内でもceroや星野源を始めブラック・ミュージックにより寄ったアプローチが功を奏しているトレンドとは逆を向いているようだが、 〈東京インディー〉 を裏で支えた面々が結集した1983は、そのくらいの余裕がある豊かなルーツが土台にあるということだ。(text by 山本大地)

PROFILE

1983

1983年生まれのベーシスト新間功人を中心に結成された、80年代生まれの5人組。各個人の音楽史観をルーツミュージックと解釈し、日本ポップスの可能性を追求。ベーシックな4リズムに、トランペットとフルートが華を添える。5人はそれぞれ、バンドメンバー/サポートとしてoono yuuki、森は生きている、Peno、トクマルシューゴ、王舟、シャムキャッツ、寺尾紗穂などの録音に参加している。

>>1983 オフィシャルサイト

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