2014/11/13 22:14

声のみが造り上げる美しき賛美歌集、ハイレゾで聴くハチスノイト初のソロ・アルバム ——フリーDL&フル試聴開始!!

メロディー・ささやき・吐息・舌音……、ありとあらゆる"声"を縦横無尽で自由なエレクトロニクス処理を駆使して圧倒的な美しさを持つ自然、神聖なアニミズム的世界を描いたハチスノイトのファースト・アルバム『Universal Quiet』がリリースされました。

world's end girlfriendが主宰するVirgin Babylon Recordsの夢中夢、またAureoleのリーダーであり、kilk recordsを主宰する森大地とのユニットMagdalaのヴォーカルとして活動してきたハチスノイト。彼女の美しい歌声はすでに知られているところかと思いますが、その"声"だけでつくられたという驚きもさることながら、音楽的才能の目覚ましさを感じさせる一作の誕生です。この圧倒的なコーラスワークを細部まで感じ取れるハイレゾ音源で配信するとともに、今回はアルバムのなかからリード曲「kamuy mintar」をフリー・ダウンロード、そして「kamuy mintar」と「matematika」2曲をフル試聴でお届けします!

>>「kamuy mintar」のフリー・ダウンロードはこちらから(11月19日(水)24:00まで)<<
ハイレゾ(24bit/44.1kHz)ver.
CD音質(16bit/44.1kHz) / mp3 ver.

「kamuy mintar」&「matematika」フル視聴スタート!!

レーベル PURRE GOOHN  

※ 曲番をクリックすると試聴できます。

※視聴音源はmp3音質です。
※フル試聴は11月19日(水)24:00まで
ハチスノイト / Universal Quiet
【配信価格】(各税込)
【右】
ALAC / FLAC / WAV(24bit/44.1kHz) :
単曲250円 アルバム 2000円
【左】
ALAC / FLAC / WAV(16bit/44.1kHz) :
単曲 200円 アルバム 1800円
mp3 : 単曲 200円 / アルバム 1500円

【Track List】
01. kamuy mintar / 02. sacre du printemps / 03. festi / 04. lulilo / 05. matematika / 06. krabo / 07. w.h. / 08. Traum / 09. Aalu / 10. avec ml16

【購入特典】
アルバムでご購入の方には、デスクトップ画像3種が付属します。画像サンプルは購入ページへ。
『Universal Quiet』Official teaser
『Universal Quiet』Official teaser

この壮大な作品を描くのに、声、ただそれだけである

音楽は、いわば人造の産物である。しかしそれは時折、この世界を超越していく存在になり得ることを知る。

夢中夢、Magdaraのヴォーカリストとしても知られる”ハチスノイト”が、初のソロ・アルバム『Universal Quiet』を発表した。クラシカル、民族音楽、ウィスパー、ポエトリー・リーディングといった要素を独自に解釈し昇華させた今作はまさに「異端の賛美歌集」である。

この世に生を受けたこと、そしてこの荘厳で圧倒的な歌世界の幕明けを祝福するような1曲目「kamuy mintar」。 "神々が遊ぶ庭"を意味するこの曲は、重なる声の響き、ささやきが、“生誕のよろこび”を連想させる。場面が春の祭典(「sacre du printemps」)へ移ると、人びとは突如ざわめき出し、不穏な空気が充ちる。推測であるが、この曲はバレエ音楽の「Le sacre du printemps」をモチーフに作られているのではないだろうか。ロシアの作曲家、イーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲したこの作品は、春を迎えたある村の対立、大地の礼賛と太陽神の怒り、そして神に捧げる生贄として選ばれた一人の乙女は、生贄の踊りを踊った末に息絶えるという筋の作品である。タイトルから連想されるあたたかな春への歓びではなく、不穏、焦燥、そして狂気にも似た何かが全体を包み込むのは、春の祭典、それが“生贄の儀式”であるからなのだ。選ばれし生贄への賛美の踊り。いかにも聖書的である。

kamuy mintar
kamuy mintar

森の中で妖精たちが顔を出し、おしゃべりをしているような可愛らしい雰囲気の「festi」に、美しい独唱で奏でられる「lulilo」、淡々としたリズムが続く「matematika」から、再び"民衆"のざわめきを彷彿とさせる「krabo」…。曲ごとに場面が変化していくさまは、聖書を読みすすめていく感覚に近いものがある。

後半の4曲は、賛美歌を背景に何かを語りかけるような、女神が囁きあうような、壮大な始まりとは対照的な静かな幕引きである。"フェードアウトしていく"という表現が妥当だろう。聴くものを精神世界から現実世界へ、そっと回帰させてくれるのだ。

この壮大な作品を描くのに、一切のストリングスを取り入れていない。声、ただそれだけであることを、一瞬忘れてしまう。ありとあらゆる声を録音し、縦横無尽で自由なエレクトロニクス処理をすることでこれだけの表現を成し得るのは、彼女以外にいないのではないだろうか。聴くものに恐ろしいほどの感動を伝える「異端の賛美歌集」、クラシカルでありながら現代的な全10曲を、存分に堪能していただきたい。(text by 尾原智子)

LIVE INFO

ハチスノイト 『Universal Quiet』リリース・パーティー
2015年1月31(土)@日本福音ルーテル小石川教会
OPEN 17:30 / START 18:00
出演 : ハチスノイト / Vampillia with explosions in the church / Ametsub(DJ)
>>ご予約はこちらへ

PROFILE

ハチスノイト

女性ヴォーカリスト。北海道知床出身、バレエ、演劇、箏曲、雅楽などの経験を経て、関西にて活動の後、現在は東京を拠点に活動。world's end girlfriendが主宰するVirgin Babylon Recordsの『夢中夢』にヴォーカリストとして在籍。関西ゼロ世代のフューネラルクラシカルバンドとしてその人気は国内にとどまらず、海外からも多くの賞賛を浴びている。別名義『Magdala』でのルーテル市ヶ谷教会でのオーケストラセット・ライヴや、2013年の瀬戸内国際芸術祭への招聘も記憶に新しい。ソロ名義ではアート、アパレル、演劇、臨床心理分野とのコラボレートなど多方面で高く評価されている。2014年には東京都現代美術館10周年記念公演『FLUXUS in JAPAN』へパフォーマンス参加、10月にはDOMMMUNEがキュレーションする大館・北秋田芸術祭2014に招聘。七尾旅人、真鍋大渡、宇川直宏らと共演。

>>ハチスノイト OFFICIAL Twitter

[レヴュー] ハチスノイト

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