2013/07/12 00:00

青森で開催されているロック・フェス『夏の魔物』の主催者、成田大致が開催したオーディションにより選ばれた6人+謎の覆面からなるエンターテイメント・グループ、DPG。彼らが8月7日に『夏の魔物エンタメユニット『DPG』登場!!!』をリリースする。バンドマン、プロレスラー、お笑い芸人、流しの唄うたいなどによって構成された彼らは一体何者なのか。アイドル? バンドマンなのか? それともプロレスラー? そんなみなさんの疑問を解決するべく、OTOTOYでは、3回の企画によってDPGの正体をじっくりとひも解いていきます。でんぱ組 .inc「でんでんぱっしょん」などの作曲でおなじみの玉屋2060%(Wienners)の作曲によるリード曲、日本を代表するスーパーギタリスト、ROLLYのゲスト参加など、豪華な制作陣を迎えたデビュー作は、3回目の最後のインタヴュー公開とともに配信開始。記念すべき1回目、アントーニオ本多と細身のシャイボーイのくすっと笑えて、その思わぬ切なさに涙してしまう童貞こじらせ対談をお楽しみください。

まったく掴めない!? 1stシングルは7月26日先行リリース

DPG / 夏の魔物エンタメユニット『DPG』登場!!!

2013年7月26日リリース
※OTOTOYではHQD(24bit/48kHzのwav)配信

【TRACK LIST】
1. リングの魔物 (作詞 : 只野菜摘 作曲 : 玉屋2060%(Wienners) Gt : ROLLY)
2. サマーロマンサー (作詞 : 藤林聖子 作曲 : 成田大致、鈴木秋則(ex.センチメンタルバス))
3. キュンキュンボンブ (作詞 : 只野菜摘 作曲 : 庄司愛)

第1ラウンド : 童貞こじらせ対談 アントーニオ本多 × 細身のシャイボーイ

8年目を迎える『AOMORI ROCK FESTIVAL ~夏の魔物~』。今年はこれまでの運営体制の見直しを図ると共に、エンタメユニット“DPG”の結成という大きなトピックが発信されている。8月7日にシングル・デビューを果たすこのDPGのメンバーの中から、プロレスラー、アントーニオ本多と、ソロ・シンガー、細身のシャイボーイという異色コンビのインタヴューをお届けする。「我々、人前に立つ人間は、なにかを支払わなきゃいけないと思うんです。それが多分我々の孤独であって、それは代償なんですね。でもそれを払うことによって、ステージに立つことができているんです」という、エンターテインメントに携わる人間の光と影を感じさせるアントーニオ本多の名言が飛び出したこのインタヴュー。謙虚にDPGの「陰」の部分担当という自負を持つ2人だが、実はとある理由で固い絆で結ばれていた。プロモーション度外視の『夏の魔物版・恋のから騒ぎ~Much Ado About Love~』と化した“童貞こじらせタッグ”のインタヴューをたっぷり堪能して欲しい。不思議なヒーリング効果、あります。

インタヴュー& 文 : 岡本貴之

DPG

歌手というよりは、地球を守るためにやってますよね

——アントンさんはこれまでも〈夏の魔物〉にMCとして参加していらっしゃいましたけど、今回DPGのコーチとして関わることになった経緯を教えて頂けますか?

アントーニオ本多(以下アントン) : 去年成田君がバンドをやってて(※SILLYTHING)、そのアルバムに私が歌詞を書いた曲があったんで、ディレクションみたいなことをやりまして。成田君にはそれが印象深かったらしくて、それをこのDPGになにかしらで活かしたかったみたいです。でもまったくなにをやらされるかもわからなくて…。いまもよくわからないまま、流れに身を任せてます(笑)。要は友達だ、ということです、まとめれば。友達付き合い(笑)。

——このDPGについては当初から誰に聞いてもなんだかよくわからない、というのが本当のところなんですけど(笑)。

アントン : でもこうしてビジュアルができると(全員集合のアー写を見ながら)、やっぱこれ、いいですよ(笑)。歌手というよりは、地球を守るためにやってますよね。

左から、細身のシャイボーイ、アントーニオ本多

——アントンさんのプロレスラーがエレキギターを持っているという構図はなにを表しているんでしょうか?

アントン : これはですね、プロレスってR&R(ロックンロール)なんで、それがビジュアルとして現れてしまっているだけで、これ実際にはギター持ってなかったんですけど、気持ちが強すぎて、ギターが現出してしまったというか。心霊ギターです。
一同 : (笑)。

——このギターはアントンさんのスタンドということでしょうか(笑)?

成田大致(以下成田) : ああなるほど(笑)。
アントン : (笑)。そうです、そういうことです。気持ちを込めると写真に写っちゃうんです。
一同 : ダハハハハ!

——細身のシャイボーイさんは、レフェリーのユニフォームを着ていますけど、これは?

細身シャイボーイ(以下細身) : 私の場合は個性的なメンバーがたくさん集まっている中で、理性的な落ち着いてまとめるような、レフェリーのような部分を期待されていると思っています。

——写真を見ても細身さんとアントンさんは彫りが深くて日本人離れしてますよね。

アントン : 私の場合は童貞をこじらせてるんで、暗い顔をしているんです(笑)。

——今日はやたらと童貞こじらせ推しなんでお伺いしますけど(笑)、その辺りで細身さんと共感するものがあるんでしょうか?

アントン : ありますよ。ぶっちゃけ彼も童貞をこじらせていますから(笑)。そこはこじらせた者同士にしかわからない、世間に対する「FUCK !」という想いがあります。
細身 : 私もはじめてアントンさんに会ったときから、なんか親しみやすいな、と。前に、大致さんと大致さんの奥さんと私とアントンさんの4人で鮨を食べに行ったんですよ。
アントン : あぁ〜行ったね!
細身 : で、私は童貞だっていうことをあんまりはっきり言いたくないんですね。別に面白くないんで。

——いまも童貞なんですか?

細身 : まあそうなんですけど(笑)。ぜんぜんいいんですけど、童貞って書くとカッコ悪いんでそこはオシャレな表現にしておいてください、ライターさんの腕で(笑)。

——童貞をオシャレに表現しろと言われても(笑)。

細身 : ただ、成田大致という男はデリカシーがまったくないので、奥さんにもガンガンいうわけですよ、「こいつ童貞で?」とか !
アントン : 私はそのときに、成田大致の童貞に対する上から目線にカチンときてて。
成田 : ダハハハハ!
細身 : ずっと奥さんと2人で「こんな年にもなって」みたいに笑うわけですよ。そしたらボソっとアントンさんが、「別にそんな悪いことじゃないけどね」って。
一同 : ダハハハハ!
アントン : なんか自分のこと言われてるように思って、釣られてカミングアウトしちゃったみたいな(笑)。
細身 : それで私がいまだに14歳くらいの初恋の女の子のことが好きだという話をしていたら、本多さんが「私も初恋は24のときでね」みたいなはなしをしてくれて、大致さんも奥さんも「えっ!?」って顔をして。そこから形勢が2対2になって、負けてないぞと(笑)。
アントン : 強力な援軍が。「童貞艦隊」みたいな(笑)。童貞マッカーサーみたいな奴が助けに来て。
一同 : ダハハハハ!

日本一のラジオ・パーソナリティになる、初恋の女の子ともう一度一緒になる

——細身さんは14歳の初恋が叶わなかったときから、一切恋愛をしていないというのは本当なんですか?

細身 : いや、かなったといえばかなったんですよ。14歳のときに好きな子がいたんですけど、その頃私は人の目を見て話せなくて。ラジオをたくさん聴けば自分も喋りが上手くなるんじゃないかな? って一日8時間はラジオを絶対聴くって決めて、毎日ひたすらFMを聴いて。

——その努力が実るときが来たんですか?

細身 : 実ったんですよ。相手の女の子が告白してくれて。
一同 : えぇ?!?
アントン : なんだよ! はなしが違うじゃねえか! ちょっとまってよ、味方だと思ってたのに!

——もう仲間割れが起きてる(笑)。ちなみになんて告白されたんですか?

細身 : 電話をくれて、「卒業してしまいますが、佐藤君(細身のシャイボーイの本名)のことが好きなんで、卒業してからも一緒にいてもらえませんか ?」って。
アントン : ちょ、ちょっとまって。その子とはどうなったの?
細身 : はい、その子とは付き合いました。
アントン : なんだよ付き合ってんじゃ〜ん! ガッデム! (突然コーラの空き缶にナックルパートを連打し出すアントン)。

——ああ〜! アントンさんが暴れ出した(笑)。でも気持ちはわかりますよ!

細身 : すいません(笑)。で、高校に行ったらその子がびっくりするくらい綺麗になっていって。自分と釣り合いが取れていないと思いだしてしまったんです。付き合いだして5ヶ月目くらいで、彼女から来るメール・電話を私がぜんぶ無視するようになってしまって。どうしていいかわからなくて。精神的にきちゃってて、とにかく楽になりたくて、連絡を遮断するという方法を取ってしまったんです。その結果、あちらから留守電にお別れのメッセージが入っていて。お別れしましょう、と。でも別れてからしばらくして後悔し出して、今度はこっちから告白したんですけど、相手にはもう他の男性がいて。それから誰にも恋はしていません。
アントン : なんか… いろいろあったね人生(笑)。私は10代の頃なんかなにも起こらなかったけどね(笑)。動物園みたいな生活ですもん。食って寝る、みたいな。
一同 : ダハハハハ!

——アントンさんは武蔵美に行かれたんですよね。

アントン : そうです。自分が武蔵美に行ったのは21歳のときなんですけど、意外と大人になってることに気が付いて(笑)。ちょっとヤバいなと。で、なにがやりたいか考えて、映画作りをやろうと思って受験したんです。でもプロレスと出会ってしまいまして。

——その頃のアントンさんは恋愛しなかったんですか?

アントン : そっちに話題が戻りますか(笑)。同級生に好きな子ができて。その子には仲のいい友達がいて。私はAさんを好きになったんですけど、Bさんの方がだんだん可愛くなってくるんですよ。でもシャイボーイと同じで私も女の子としゃべることができなかったんで、好きな子の隣の席にわざと座るんですけど、一切しゃべれないという。でもむしろBさんの方が私のことを好いてるっぽかったんですよ。最初はなんとも思ってなかったんですけど、だんだん綺麗になってくるし気になり出して。でもAさんとBさんは友達だから、なんかね?

——夏目漱石の「こころ」の逆みたいな?

アントン : いや、そんな文学的な話じゃないんですけど(笑)。で、とうとうBさんに告白したんですよ。好いてくれてると思っていたので。ところが、玉砕ですよ。

——なんて言われたんですか?

アントン : もう、 まったく覚えてないですね。でもその後ショックで一人暮らしの部屋にいられなくて、2日間くらいプロレス研究会の先輩の家に泊まるという(笑)。ていうか童貞の打ち明け話大会になってますけど、大丈夫なんですかこの記事(笑)。
細身 : なんか前半楽しかったのに段々ツラくなってきた(笑)。やっぱり最後にフラれた悲しみを引きずっていままで生きてるんで。
アントン : ちょっと思い出すと落ちるね…。

——2人とも落ちてしまった(笑)。すいません(笑)。でも細身さんは今でもその子を想ってるんですよね?

細身 : 私の夢は2つあって、1つは日本一のラジオ・パーソナリティになること、もう1つは初恋の女の子ともう一度一緒になること。私はとにかくそこを目指していて。

——初恋の人とはお付き合いした5ヶ月間本当になにもなかったんですか?

細身 : もう、手をつないだくらいです。でもただ、唯一その子とエッチするチャンスがあったんですけど(笑)。
アントン : えっ!?

——そこだけはちゃんと聞いておきましょうか(笑)。

細身 : その子の家が引っ越しをしたんですけど、新しいマンションが温泉付きだっていうんですよ。で、今度お父さんとお母さんがいない日があるからって…。
アントン : うわ?! 漫画だ!
細身 : 「BOYS BE」の世界ですよね(笑)。「水着を着て温泉に入ろう」って。
アントン : うわ?! 100点満点じゃないですかシチュエーションが。
細身 : でもビビりませんか? だから、おじいちゃんが死んだことにして逃げたんですよ(笑)。
一同 : えぇぇ???!?
アントン : お前、彼女にもおじいちゃんにも失礼だろ!

——アントンさん、どうですか? いまのはなしを聞いても細身さんとの絆は揺るがないですか?

アントン : う〜ん、ギリギリですね(笑)。自分はいまも世間に対する怒りしかないですから。
細身 : でも私も真面目に生きてきて、近所のゴミ拾いもしたりしているのに、なんで私に恋のひとつもさせてくれないんだっていう気持ちで。頑張ったらいいことあるっていうからずっとがんばってきたのに。
アントン : がんばってない奴でもいいことあるしね。
細身 : 私、中3のときにアコギを買って、校舎の裏でよく弾いてたんですけど、タバコ吸ってたヤンキーがそれを聴いちゃったんですよ。「なんだお前ギターめっちゃ弾けんじゃん?」って来て。ヤンキーが文化祭でバンドやりたいんだけどギターのやつがぜんぜん弾けないから、「お前ギター弾け」と。ただし表に出ないで、ヤンキーが弾いてる体でお前はソデで弾いて音だけ出せ、と。それでBUMP OF CHICKEN の「天体観測」を弾いたんですけど、終わってからヤンキーはめちゃモテて。そいつらが弾いたことになってますから。で、私は「お前しゃべったらシメるからな」って言われて、終わったらすぐにサ〜ってはけて(笑)。
アントン : ギター弾いてくれたのに、シメる(笑)。感謝の言葉すらなく。それはナイスエピソードだねぇ。

なにかしら人前に立つ人間は、なにかを支払わなきゃいけない

——そんな2人が今回DPGという注目を浴びるグループに入ったわけですけど、戸惑いはないんですか?

アントン : 私が思うに、物事って陽があれば陰があった方がいいと思ってるんです。だからスーパーマンがいるからバットマンがいる、みたいなバランスですよね。我々2人は世間に対する鬱屈した想いを抱えてる派で、逆に女子3人にはハツラツと苦労することなく輝いて欲しいんですよ。土台は我々が陰気に支えますんで(笑)。そういう陰と陽のバランスをグループに与えられたらいいな、と思いますね。役割として。

——本来、アントンさんは全体のコーチ役として存在しているわけですけども。

アントン : そのはなしも完全に破綻してて自分もメンバーとして歌入れてるんですけど(笑)。レコーディングに参加していて思ったのは、なぜか偶然にも粒ぞろいっていうことなんですよ(笑)。福田(洋)とかめちゃめちゃ歌上手いし。あと、私が推してるのがケンドー・リリコちゃんの歌で。オーディションで歌ったんですけどめちゃくちゃ下手で(笑)。「なんだこれ!?」って思ったんですけど、レコーディングのときにはもう、キモが据わって。「あのときの私はわたしじゃないんです」って。すごくよかったんですよ、歌入れが。この子の歌アイドルじゃないです。ロックです。
細身 : ロックです。 リリコちゃんはスターになりたいっていう気持ちがすごく強いんですよね。
アントン : で、ユカ(・サカザキ)ちゃんは、完全に萌え声しか出せない(笑)。意識してるわけじゃなくて、普通の声が萌え声なんです。どう歌っても萌え声になってしまう(笑)。
細身 : 天才ですね。

——ステフさんは?

アントン : この子はね、ビッチなんですよ(笑)! 素のビッチさ加減が歌に出せる稀有な才能(笑)。
細身 : これはもうキャラじゃなく、1人で5役くらい歌の中でやってるんですよ。「ここは壇蜜」とか。
アントン : そうそう、聴いてると3股くらいかけてそうな歌い方なんですよ(笑)。この男にはこう接して、この男にはこう、っていうのを歌い分けわれるんですよ。ビッチ力が高いというか。
細身 : でもみんなレコーディングまでは、ほとんど会話すらしたことなかったですからね。初日も、スタジオについて階段のところで待ってたら、上に福田さんとリリコちゃんがいたんですよ。で、何気に聞いてたら2人の会話がぜんぜん続かなくて(笑)。で、困ったんでしょうね、福田さんがいきなり「僕、一日に4本スニッカーズ食べるんですよ」って(笑)。
一同 : ダハハハハ!
細身 : リリコちゃんも「4本ですかぁ」とか言って(笑)。ぜんぜん広がらないの(笑)。だからレコーディングが合宿みたいで、そこでみんなまとまったんですよ。

——みなさん、この衣装でライヴもやるんですか?

細身 : この写真が各々の役割を表していますから。恐らく成田大致がメンバー各々に課題を与えてるんですよね。ただ、成田大致の恐ろしいところは、ヒントを与えれば自分の思い描いたところまで行ってると思ってるんですよ。たとえば、リリコちゃんはギターがそんなに弾けないのに、ローリーさんみたいに弾けるようになってると思ってるんですよ(笑)!
成田 : ダハハハハ ! 自分は10求めたら100返す人が好きなんで(笑)。
細身 : だから成田大致が各々に与えた課題を、私がジャッジしていく、という。そういう役目だと思うようにしてます(笑)。

——細身さんもアントンさんも、既にステージやリングで脚光を浴びてはいるわけで、そういう意味では周りから羨望の眼差しで見られることもあるじゃないですか? でも2人の話を聞くと本人たちはぜんぜんそういう意識がないというのが不思議に思えるんですが。それはどうしてですか ?

アントン : それは、要はリングを降りた私を知らないからです。
細身 : (大声で)そう、そうなんですよ !!
アントン : ダハハハハ ! 声デカいよ !
細身 : 細身のシャイボーイのツイッターとかメール宛てには一日何十件と「細身さんの音楽が好きです」とか連絡が来るんですよ。でもじゃあ、佐藤たかよし(本名)の携帯に誰が連絡をくれるんだっていうはなしなんですよ !
一同 : ダハハハハ !
細身 : ステージを降りた細身のシャイボーイ、リングを降りたアントーニオ本多に誰が興味があるんだって言ったら、誰もないわけですよ。
アントン : オイ! お前、流れで失礼なこと言ってんじゃないよ(笑)!
細身 : すいません(笑)。いや、アントンさんは別です! 現にステージを降りた私に女の子も興味持ってくれないし、携帯も鳴らないし。

——でもステージに上がっているときこそ生きているっていうのは自ら選んだ道じゃないですか。それでもステージを降りたときには寂しさを感じてしまうわけですか?

細身 : う〜ん…。
アントン : やっぱり我々、なにかしら人前に立つ人間は、なにかを支払わなきゃいけないと思うんですよね。人の前に立つというのは結構大層なことだから。それに代償を支払わなきゃいけない。それが多分我々の孤独であって、それは代償なんですね。でもそれを払うことによって、ステージに立つことができている。そう考えればバランスが取れてるんです。
細身 : そうですね。私生活はどうでもいいから、細身のシャイボーイで輝ければいいんですよね。
アントン : こないだ、ローリーさんに会って感動したんですよ。もうね、超変人なんです。来ていきなり初対面の女の子に変な親父ギャグを言って、平気な顔で自分のペースで飄々としていて。その変人さに私は感動してしまって。自分はまだ足りない、と思って(笑)。やっぱり人前に出る人ってなんか変なんですよ。普通の世の中に出たら変だと言われるかもしれない。でもそういう代償を支払っているから、あれだけすごいアーティストになれるんだな、と。

細身 : すごいですよね。レコーディングをどうしたらいいかはなしてるときに、「リングの魔物」のエンディングが、「蛍の光」のイメージがするってローリーさんが言ったんですよ。じゃあギターで「蛍の光」のメロディを入れようってはなしになったときに「そこはこうしたらいいと思います」って言ったら、「それ最高! じゃあ君がディレクションしてくれ」って、私が言ったとおりに弾いてくれて、終わった後に「君のディレクション最高だった。僕はみんなで作りあげていくことが好きだから、君が言ってくれたことによって今まで僕が1人でやってたことがみんなで作るようになれたから非常によかった」って、私みたいな人間にも言ってくれるんですよ。いいものを作り上げるには変にこだわらないっていう、アーティストとしてのすごさを感じましたね。
アントン : 本当に子供みたいだしね。ギター弾いてるときの笑顔とかヤバいですよ(笑)。子供が砂場で遊んでる顔してるんですよ、完全に。
成田 : 普通レコーディングだから職人風にサクッと入れるじゃないですか? でもローリーさんは顔もアクションも完全にライヴと同じで、何千人の前でやるライヴとなんら変わりないギター・プレイなんですよ。
細身 : 私だったらちょっとイメージと違ってもそんなギター・プレイを目の前にしたら、「あ、それいいですね」って言っちゃいそうなんですけど、成田大致は「違います」って(笑)。妥協しないんですよね。
成田 : いや、ローリーさんは常に進化し続けているので、いまのローリーさんのプレイを入れようとするんですよ。でも俺は多くの人のイメージに残っているローリーさんのギター像を聴かせたいと思っているので、それが欲しくて「ここはあの曲の何分何秒みたいなフレーズを現代版で弾いてください」っていう風に伝えて弾いてもらったんですよ。ひたすら愛を伝えたら、ローリーさんが汲み取ってくれて。自分の想像をはるかに上回るギターを弾いてくれました。
細身 : 録音終わってから「またいつでも呼んでくれ」って言ってくれて。
アントン : 超いい人だね〜。カッコよかった。
成田 : ローリーさんは最高ですよ。「リングの魔物」では必殺ギターが炸裂しているので、これを読んでいるみなさんも楽しみに待っていてください。

——では最後にOTOTOYのユーザーに一言ずつお願いします。

細身 : OTOTOYさんでは細身シャイボーイのソロとしても配信をして頂けるようなので、それと併せて聴いて頂けるととても面白いんじゃないかなと思います。
アントン : 私は元々ほんとうは歌手になりたかったんですが、試合で喉をやっちゃいまして諦めまして。このシングルでも完全に歌えてないんですけど。私の部分は聴き逃して他の方を応援して下さい。

——そんなネガティヴな(笑)。アントンさんのスクリームは聴きどころじゃないですか?

アントン : そんな大層なものじゃないんですが。沼澤(大日本プロレスの沼澤邪鬼)さんとかチャールズ・ブロンソンというその瞬間に浮かんだ男たちの名前を叫んでるだけなんですけど(笑)。ご迷惑をおかけしたかもしれないのでこの場を借りてお詫びします(笑)。

——ライヴも楽しみにしています。DDTの両国大会でもライヴはやるんですよね。

細身 : そうなんですよ。その日の司会が山里亮太さんなんですけど、10年来の大ファンなので、お会いできるのがほんとうに楽しみで。いまからどきどきしてますね。
アントン : いいことあるじゃん。頑張ったらいいことあるんだよ!
細身 : そうですね。あと私が憧れてるのが大学生が飲み会の帰りに店の前でこの後どこに行くでもなくごちゃごちゃたむろしてる感じ。あれを経験したいですね。
アントン : あんなもんやらなくていいよ! あいつらスクワットでもやらせときゃいいんだよ(怒)!
細身 : でもみんな楽しそうじゃないですか? あの人達はラジオを聴いてしゃべりの勉強をしてないのに。
アントン : そりゃしてねえよ(笑)!
細身 : 逆にああいうところの女の子って私みたいに作りこんだしゃべりを聴いたら笑わないと思うんですよ。女の子が楽しめるトークって、私みたいに作りこんだ話し方かって言ったらそうじゃないんですよね。私のはなしは起承転結があるからウザいんすよ。とにかく… (以下、細身のシャイボーイのトークが延々と続くので省略)。

>>第2ラウンド「DPGの女子会」は7月19日掲載予定!!

DPG初の大舞台


AOMORI ROCK FESTIVAL '13 ~夏の魔物


【時間】 : 2013年9月14日(土)
【会場】 : 青森県東津軽郡平内町 夜越山スキー場
【時間】 : 6:30リストバンド交換開始/7:00 OA開始
※再入場可能 (受付にてリストバンド提示)
※雨天決行(荒天時、天災時除く)

【TICKET】
1人券 : ¥7,000
4人券 : ¥26,500
中高生1人券 : ¥3,000(当日券のみ)

【ACT】
バンドTOMOVSKY / フラワーカンパニーズ / 大槻ケンヂ・橘高文彦 / エンケン&カレーライス+宮藤官九郎(Vo.G.遠藤賢司 / G.竹安堅一 / B.グレートマエカワ / Dr.森信行 / ゲストG.宮藤官九郎) / 中川翔子 / ピエール中野(凛として時雨) / ZAZEN BOYS / N'夙川BOYS / Hawaiian6 / TOTALFAT / SiM / MY FIRST STORY / group_inou / でんぱ組.inc / BiS / BiS階段 / アップアップガールズ(仮) / Negicco / hy4_4yh / 人間椅子 / ROLLYwith人間椅子 / 曽我部恵一 / 前野健太 / 奇妙礼太郎 / 踊ろうマチルダ / ブラインドミウラストレンジャー(夜のストレンジャーズ) / ザ50回転ズ / 電撃ネットワーク / The SALOVERS / Wienners / 非常階段 / 初音階段 / 三上寛 / フルカワミキ / envy / GOMA&The Jungle Rhythm Section / this is not a business / 桃井はるこ / milktub / ハナエ / 影山ヒロノブ / 川越シェフ / ビッグダディ / DJ.ダイノジ / ギュウゾウ(電撃ネットワーク) / 掟ポルシェ / 吉田豪×杉作J太郎 / 久保ミツロウ×能町みね子 / 大根仁監督 / うしじまいい肉 / AKBPOID / 豊満乃風 / 大仁田厚 / DDTプロレスリング/ KAMINOGE ROCK FESTIVAL'13 / (佐藤大輔、マッスル坂井、伊賀大介、井上崇宏) / MC.アントーニオ本多 / and more…

【INFORMATION】
>>AOMORI ROCK FESTIVAL '13 ~夏の魔物~ Official Web
>>成田大致のすばらしい日々


★プレイベント情報
DPG VS BiS全面戦争前哨戦 夏の魔物~リングの魔物編~

【時間】 : 2013年8月5日(月)
【会場】 : 新木場1stRING

【TICKET】
数量限定スーパー特別リングサイドSSS席 ¥10,000 ※ヘッドロックチェキ券3枚付き
自由席 ¥3,500

【ACT】
DPG / BiS / hy4_4yh / ほもいろクローバーZ / アントーニオ本多 / 杉作J太郎 / and more...
プロレスの試合が数試合アリ。

PROFILE

DPG

青森で2006年から開催されるロックフェス「夏の魔物」の主催者、成田大致が開催したオーディションにより選ばれた6人+謎の覆面からなるエンターテイメントグループ。バンドマン、プロレスラー、お笑い芸人、流しの唄うたいなど様々なジャンルのグループによって構成され、プロレス団体「DDT プロレスリング」両国国技案大会で本格デビューするという異色極まりない活動形態が、音楽ファン、プロレスファンに徐々に注目され出している。

2013年3月、「世の中とプロレスするバンド(?)」というスローガンの下、成田の呼びかけにより、「夏の魔物プロデュースエンタメユニットオーディション」が開催。200通以上の応募から最終選考に残った19名を、加茂啓太郎(ユニバーサルミュージック GREATHUNTING)、高瀬裕章(DEARSTAGE.inc)庄司信也(Youth Records)、タイラダイスケ(FREE THROW)、鶴見亜門、男色ディーノ、アントーニオ本多(以上3名DDTプロレスリング)ら目利きが審査し、男女6人が選出。

5月3日、DDTの後楽園ホール大会に於いて、神聖かまってちゃんの元マネージャー、劔樹人がDPGのプロデューサーとして参加することが発表される。また同19日には、お披露目となる8月のDDT両国大会ではBiSと”プロレス流対バン”を行うことが発表される。

これらの出来事は、夏の魔物HPからYOUTUBE<夏の魔物ちゃんねる>で次々と公開され、イベントと連動した物語として世間に話題を投げかけ続けている。

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