
2013/2/20~2/27の注目1作品をレビュー!!
2月ももう後半ですね。給料日まであと少し!! そんな月末にも、新たな素晴らしい音源たちも続々とリリースされています。ただ、数が多い! 興味はあるけど、全部は聴いていられない! そんなあなたのために、このコーナーでは、OTOTOY編集部がオススメする今週の推薦盤を2~3枚ピックアップし、ライターによるレビューと共にご紹介いたします。 音源を試聴しながらレビューを読んで、ゆったりとした時間をお楽しみください。あなたと素敵な音楽の出会いがありますよう。
Atoms For Peace『Amok』
Atoms For Peace / Amok
【配信形式】
wav / mp3
【価格】
単曲 250円 / アルバム 1,500円
トム・ヨークを中心に、Red Hot Chili Peppersのベーシストであるフリー、ナイジェル・ゴドリッチ、ジョーイ・ワロンカー、マウロ・レフォスコによって結成されたスーパー・バンド、Atoms For Peace。バンド名に、アイゼンハワー米大統領が提唱した「平和のための原子力」というスローガンを冠しているのは、原子力というシステムに対するアイロニーであろうが、サウンドにおいてもどこか矛盾性を抱えているように感じる。ただし、前者と後者での大きな違いは、後者ではその矛盾を同居させ融合を図ろうとしている点だ。テクノロジーと人間性という両極端なものを、それぞれ活かしながら全体に落とし込む。日本を含む世界ツアーは、その調和を図るアプローチだったのだろう。クラブ・ミュージックからアフロビートといった要素を見せつつ、キャッチーさももったデビュー・アルバムを聴いていると、10年代もトム・ヨークの楽曲に期待せずにはいられなさそうだ。(text by 西澤裕郎)