日比谷の空と星を味方につけた最強の一夜──岸田教団&THE明星ロケッツ、日比谷野音ライヴ・レポート

岸田教団&THE明星ロケッツ、待望の全国ツアー「全国ワンマンツアー2016~ひさしぶりのおそと~」のファイナル@日比谷野外大音楽堂! 岸田教団&THE明星ロケッツが大好きなOTOTOY編集長が、彼らを応援するためにそのライヴの模様を全力でレポート。思いだすたびに興奮がよみがえる、最強のパフォーマンスを振り返ります! あと、岸田教団&THE明星ロケッツの最新シングル、『天鏡のアルデラミン』は、ハイレゾでも買っておいて損はなし! 最強の楽曲!

岸田教団&THE明星ロケッツ / 天鏡のアルデラミン
【Track List】
01. 天鏡のアルデラミン
02. circus
03. 天鏡のアルデラミン (instrumental)
04. circus (instrumental)

【配信形態】
24bit/96kHz (WAV / FLAC / ALAC) / AAC

【価格】
単曲 500円(税込) / アルバム 1,500円(税込)

天鏡のアルデラミン MV

LIVE REPORT : 7月23日(土)@日比谷野外大音楽堂

7月23日(土)@日比谷野外大音楽堂。『Pokémon GO』が配信された次の日と言うこともあって日比谷公園でスマートフォンの画面を必死に見ている人の多いこと。誰かがルアーモジュールを日比谷野外大音楽堂にまいたようで、岸田教団&THE明星ロケッツのワンマン・ライヴ待ちなのか、『Pokémon GO』をしている人なのかわからないと思ったら、みんな入場を待ちながらの『Pokémon GO』だったようで、とにかく日比谷野外大音楽堂は、中も外も人で溢れかえっていた。

ステージには、上手にマーシャルのスピーカーが6つ(!)。なぜかそこには3つの目がついている。中央にドラム、マーシャル、そして下手にAmpegの巨大スピーカーが2つそびえ立っている。天候は晴。物販には長蛇の列が出来ておりフェスの様な熱気だ。男性8.5割、女性1.5割といったところ。

SEがかかり、皆が手拍子で岸田教団&THE明星ロケッツを迎える。ichigoの「ヤー」で全国ワンマン・ツアー2016「はじめてのおそと」のファイナルはスタート。ステージ後方につられていたオペラ幕が開くと、その中から巨大な目が!(マーシャルについていたものよりも随分巨大)。メイン・スピーカーの隣に設置されたお立ち台にもその目は登場し、しかもそれらが動くではないか! もはや何かの儀式でしかない!

ichigo

1曲目は、アルバム『hack/SLASH』の1曲目「Hack on the world」! 岸田(B)とみっちゃんの高速ビートで突っ走り、はやぴ〜のギター・ソロが炸裂、ichigoがお客さんを煽り、我々はなんとか振り落とされないように必死にくらいついていく。頭からフルスロットルだ。短いMCを挟み、TVアニメ「ストライク・ザ・ブラッド」のOPテーマへ。ミドル・テンポの本曲では、はやぴ〜が気持ち良さそうにライトハンドやドリルを披露、みっちゃんのドラムはパワフルで、圧巻は、サポートメンバーのT-tsuとはやぴ〜が目のついたお立ち台にたって弾き倒す。会場は既に最高潮であるのに「もっと元気をだして!」とichigoが煽り、ギターのカッティングから5作目の同人作品『セブンスワールド』より「感情 in the Black」へ。そして間髪入れずにタイトルソング「セブンスワールド」へ。「正解なんてわからないけど 響きだけが全てだから」と唄い、呼応するように音の固まりが迫ってくるのがひたすら気持ちいい。

岸田

休みなく4曲を終えた後、ichigoが「今までで一番いい野音になるんじゃない?」と野音でやれる喜びを伝える。そして、実は『Pokémon GO』のルアーモジュールをまいたのがマネージャーであることをカミングアウトしたり、「今日から秘密結社になることにしました」と巨大なその目をいじりまくる。彼らは演奏ではひたすらに突き進むのに、MCになるとしっかりぐだぐだになるのが最高である。

5曲目は『hack/SLASH』より「ケモノノダンス」。はやぴ〜は、ギターを背中で引き出すし、お客さんにはけもののまねをさせて「DANCEだ」とコールアンドレスポンスさせるし、ふざけてるなぁ〜と和やかな空気が漂いだす。そして、ichigoのロングトーンが、野音に響き渡る『セブンスワールド』の「Colorful」。7曲目は、6作目の同人作品『.JP』よりタオル・ソングの「DesireDrive」。ichigoはステージから飛び出し、客席のど真ん中でタオルをまわす。お客さんも負けじとタオルをまわし会場の一体感が増幅していく。

MCでは、野音が埋まると思ってなかった。だからとにかく幸せだってことをichigoが素直に伝えるも、その後は、自分いじり、自虐ネタが続く… (割愛させていただきます)

8曲目は、8作目の同人作品『SUPER SONIC APPLE RABBIT』よりミドル・テンポの「ネコモノガタリ」へ。日が落ちてき、野音がブルーに染まる。そして今度はグリーンに染まり岸田教団名義の4枚目の同人アルバム『星空ロジック』より「ただ凛として」。みっちゃんの正確なドラム・ロールと岸田とみっちゃんによる早いエイトビートがひたすらに気持ちいい。照明は青、オレンジ、そして黄緑と、次々に彩りを変えていった。前半戦最後の曲は、3作目の同人作品『LITERAL WORLD』より岸田教団式バラード「最後の夜空」。はやぴ〜のギターとichigoのロング・トーンが、夜空にぐんぐん伸びていく。

はやぴ〜

太陽が落ちると、主役は照明に変わる。一つの会場で昼と夜を感じることができる野音に感嘆の声をichigoが漏らすと、すぐさまはやぴ~が、法被を着ている人をいじり、しっかり雰囲気をぶち壊す(笑)。そのまま、最近のichigoさんはガラが悪いらしい… 筋肉はガラを悪くするらしい… ichigoの刈り上げはガラが… などのichigoいじりまで。そこにいらっときたのか、彼女は2割弱の女の子に「ichigoさん抱いて〜」と叫ばす始末。夕暮れ時のもっとも感動的な時間帯に、しっかり締まらないMCをする岸田教団&THE明星ロケッツはやっぱり最高である。

さて後半戦の一発目は、4thシングルより「GATE II 〜世界を超えて〜」。写真撮影をOKにし、照明は真っ赤に染まり、テンションはここにきて最高潮に! 『SUPER SONIC APPLE RABBIT』より「ルナ.ダイアル」では、岸田のベースは更に図太くうねりだした。みっちゃんのドラム・ソロ・タイムの後は、はやぴ〜のリフで1stフル・アルバム『POPSENSE』より「over planet」。そして9作目の同人作品『ROCK'N'ROLL LABORATORY 2』のラストを飾る「月光イノセンス」へ。メンバー全員がお客を煽り「全ての結果なんて 行動の帰着でしかない」と歌う。野音を埋めた彼らだからこその説得力のある言葉だ。そして間髪入れずに1stシングル「HIGHSCHOOL OF THE DEAD」へ。テンションは最高潮を更新。それにしても岸田教団&THE明星ロケッツの楽器隊は本当に素晴らしい。一糸乱れぬドラム、ベース、そして機材トラブルがあったらしいがそんなことを感じさせることのない超絶ギター・プレイは、見ていてもあきることはない。「みんな体力残ってる? 最高のヤツをきかせてよ!」とichigoがお客さんを煽り、2ndアルバムのタイトル・ソング「Hack&Slash」へ。

みっちゃん

テンションは最高のまま、 ichigoからの声明が。「今日が最高だったら言おうと思っていたのですが、私ね武道館に行きたい! 本当にやりたいと思った! ichigoは一万人にちやほやされたい。こんな気持ちいいなら、ここにいるみんなで行きたい。ちょっとは働いてやろうじゃないか!」

本編ラストは、4thシングルの「GATE ~それは暁のように~」。はやぴ〜がステージから野音の真ん中に飛び出しソロを弾きたおし、会場全員で今日最大の大合唱で本編は一番の盛り上がりをもって終了する。

アンコールでは、はやぴ~は法被に、他のメンバーはT-shirtsに着替えて登場。もちろんMCでは、自分たちのT-shirtsをださいといってしまういつもの自虐MCへ(笑)。そして新曲「天鏡のアルデラミン」のMVについて散々喋り倒した後に待ってましたとばかりに「天鏡のアルデラミン」が披露された。8月3日にハイレゾ配信されたTVアニメ『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』のOPである本楽曲は、はやぴ〜のトーキングモジュレーターから始まり、高速ビートの岸田教団節の上でichigoが唄い上げるそのビート感が尖っていてとにかく気持ちいい。そして岸田教団の2ndより「明星ロケット」。何度も野音に行ってはいるが、たてにジャンプする本楽曲で、始めて野音の地面が揺れるのを体験した。

岸田教祖が、最後にまじめなことを喋った(これが一番びっくりの演出だったかも)(笑)。「とりあえず一回くらいはまじめなことを言います。いろいろ言いたいことはあるけど、とにかく、僕はここまで凄く楽しかったです。そして、この雰囲気のために作られた曲をやるのでみんなで歌ってください。そして最高の一日にして終りたいと思います。最後は星空ロジック!」

教祖的な演出や自虐ネタ等を挟みながらも、完璧な演奏技術と揺れない高速ビートは最高のテンションを保ち、そしてその上でひたすら自由にはやぴ〜が弾きまくり、ichigoが唄いまくる(その技術も高い!)。その圧倒的なライヴは、圧倒的な技術力に裏付けられていることを本ライヴで確信した。そういえば最近、そんなアーティストで世界を獲った人達のライヴを見た。BABYMETALだ。それぞれのお客さんからはいろいろ言われそうだが、個人的には、BABYMETALと岸田教団&THE明星ロケッツのツーマンライヴは、今最も見たい組み合わせだ。ローファイやローテクは彼らにいらない。完璧な技術に圧倒されて、星空になってしまいたいと願うのである。

text by 飯田仁一郎
photo by COMP(butaotome)

過去作品

岸田教団&THE明星ロケッツ / GATE II 〜世界を超えて〜(24bit/96kHz)

【TVアニメ「GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」 新オープニングテーマ】大ヒット累計365万部突破の超エンタメファンタジー 、TVアニメ「GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」のオープニングテーマを第1クールに引き続き担当。

特集ページ : 岸田教団&THE明星ロケッツ ichigoにインタビュー

岸田教団&THE明星ロケッツ / GATE~それは暁のように~(24bit/96kHz)

TVアニメ『GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』1stクールのOPテーマを収録したシングル。ストレートなロック・ナンバーである表題曲と、本インタヴュー文中にて、ichigoが「初めて自分の感情をあらわにして詞を書いた」と言っていたカップリング曲「EGOISTIC HERO」の2曲。

特集ページ : 岸田教団&THE明星ロケッツ 代表・岸田にインタヴュー

岸田教団&THE明星ロケッツ / hack/SLASH(24bit/96kHz)

メジャー・デビュー後、初のフル・アルバム。TVアニメ『ストライク・ザ・ブラッド』のOPテーマや、岸田以外の3人がそれぞれ作曲を手がけた曲も収録した全11曲。

LIVE INFORMATION

ナゴヤアニソンフェス2016in名古屋城

2016年8月7日(日)@名古屋城二の丸広場 特設野外ステージ

ANIMAX MUSIX 2016 YOKOHAMA

2016年11月23日(水・祝)@横浜アリーナ

PROFILE

岸田教団&THE明星ロケッツ

岸田教団&THE明星ロケッツとは、リーダーの岸田がもともと「岸田教団」として『東方Project』のアレンジCDや、オリジナル楽曲を制作し、活動している中で、ライヴ・イベントに出るため岸田がメンバーを招集したバンドである。現在でも同人サークルとしての活動も続けている。

2010年にTVアニメ『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』の主題歌でメジャー・デビュー。2013年TVアニメ『ストライク・ザ・ブラッド』1期OPテーマ『ストライク・ザ・ブラッド』をリリース。2014年12月には、メジャー・オリジナル・フル・アルバム『hack/SLASH』をリリースすると、2015年3月に開催したZepp Tokyoワンマンライヴを超満員で大成功に導いた。

岸田教団&THE明星ロケッツ Official HP

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