2010/05/31 00:00

「術ノ穴」とは一体どんな集まりだろうか?

HELLO!!! Vol.2

V.A.

¥ 1,528

本コンピレーション・アルバム『HELLO Vol.2』は、日本屈指のビート・マスターであり、アンダーグランドを支えるFragmentに、ゆかりのあるアーティスト・コンピレーションとして括ってしまって良いのだろうか? 今作『HELLO Vol.2』を聞いた時、私は「異種広域先鋭集団」であると表現した。若いアーティストからベテランまで、様々な個性がフィールドでぶつかり合う。アーティスト達の裏付けされた表現力は、「術ノ穴」としてのクオリティを極限まで引き上げ、作品としての主張を感じることが出来る魅力的なコンピレーション・アルバムに昇華させた。19歳注目トラック・メイカーtofubeats。セルフ・リミックスで参加するGeskia!。CLAX LOOP PROに所属しているトラック・メイカーogiyy。KMCを始めとするDOTAMA、ハハノシキュウ、piz?のMC陣。ネームもスキルの高さも知れ渡っているダブ・ステップ DJ DOPPELGENGER。そしてPOPなインディー・バンドthe morningsによるパンク・サウンドが聴こえてきたり…。このコンピを通して聞いていると、様々なジャンル・世界観を彷徨っている事に気づかされる。

Fragmentに集まって来た日本中のビート、サンプリングやhiphop好きが一同に参加し、日の目を見ることとなった今作『HELLO Vol.2』は、まさにその名にふさわしいタイトルである。一般的な市場にはなかなか浸透しないクラブ・ミュージックの中でも、まだ日本中には夜な夜な機械を叩いて、ヘッドフォンをして、PCに向き合って活動している奴らがいる。彼ら一人一人には、ルーツとなる音楽があり、ジャンルが違えど、こうして一枚の作品として集まる事が出来る。更に言うとHIPHOP、DUBSTEP、エレクトロ、ディスコ、パンク、エレクトロニカやポストロックなど、ここまでジャンル・レスなコンピレーション・アルバムは、『HELLO Vol.2』以外にはなかったのではなかろうか! (text by Wakf)

レーベル主宰、Fragmentからコメントをいただきました!

Fragment : kussyとdeiiによるトラック・メイカー・デュオ。ヒップホップを根底に様々な音楽要素を自由な発想で還元し、独自の音を生み出す。自主レーベル・術ノ穴より2枚のアナログEPとCDアルバムを発表。それらの楽曲は坂本龍一氏のラジオ番組での放送や全国のEDWINショップの店内BGMに起用など大きな反響を呼んでいる。近年様々なMCへの楽曲提供をはじめ、2007年ワールド・カップ・バレーのCM音楽や映画音楽を製作するなどクロスオーバーな活動を展開。2008年にリリースした環ROYとの共作盤『MAD POP』はiTunes storeやタワー・レコードの年間ベスト・ディスクに選ばれるなどシーンに強烈なインパクトを与えた。今後は自身の2ndアルバムやプロデュース、トラック提供、ジャンルを問わないリミックス・ワークなど様々なプロジェクトが控えている。

KMC、ハハノシキュウ、 piz?

とにかくパンクでロックなMCを探しててKMC、ハハノシキュウ、 piz?、は音源出してないけどMCバトル見て即声かけた。人選に狂い無し。(Fragment)

tofubeats

神戸の19歳トラック・メイカー。第2の石野卓球、ナカタヤスタカ。才能がみなぎってる。(Fragment)

1990年、平成2年生まれのトラック・メイカー/DJ。スーファミと同い年。神戸でポップス・ハウス・日本語ラップ・その他ダンス・ミュージックに影響を受け、切り貼りしたり打ち込んだりした音源を製作中。マッシュアップ、サンプリングやリエディット界隈などでもルーズに活動中。

Geskia!

2009年術ノ穴からリリースしたアルバム『president IDM』収録曲のセルフ・リミックス。オリジナルも凄かったがリミックスは更に逝った。宇宙! (Fragment)

自身を取り囲む生活や他人との関わり、またはその世界観の再現をコンセプトに2001年に活動を開始。初期はCoilやEinsturzende Neubautenに代表されるインダストリアル・ミュージックやテクノ、 トリップ・ホップ・ムーブメントに影響を受けていたが、徐々にオリジナルなスタイルを確立。coma5など数々のグループに所属し、トラック提供を果たしながら、Geskia名義で都内を中心に積極的なライブ・パフォーマンスを展開する。2008年flauと契約。日本人離れしたビート感覚とドラマティックなトラック・メイキングが見事に結実した デビュー・アルバム『Silent 77』を発表し、英WIRE紙やDoseOne(anticon/Subtle・13&GOD)など世界中のメディアやアーティストから喝采を浴びた。2009年、Vongaku、All Apologiesとしての作品をリリース。8月19日、flauからの新作EP『Eclipse323』、術ノ穴より2ndアルバム『President IDM』を同時発売。

DOPPELGENGER

10年来の友人ドッペルゲンガー。 常に現場 常にバイブス!こいつはイカれたDJであーる。(Fragment)

十代の頃にHIP HOPやABSTRACTに影響を受け、DJ元として活動を始める。その後各国に出向き、世界のパーティ・シーンに触れ、その経験を基に表現を続けてきた。当時のリリースとして、Fragmentとの共作「戒流」はJARBEAT RECORDSのコンピレーションに収録される。そして2007年にDUBSTEPの洗礼を受け、DOPPELGENGER名義で活動開始。サイケデリックを軸に、パンクでアグレッシブなスタイルで独自の「DUB」を追求している。BACKTOCHILLやDrum&Bass Sessions、KAIKOO等にも参戦し、その他日本各地で活動を展開中。また2008から「CYBERPUNK」@WIRE、「VISION」 @HEAVYSICKを主催。 2009年4月には自身のレーベルNeo Tokyo Empire Recより『Dubstep Mixology』をリリース。また2010年1月末にRUDIMENTSより1DVD+2MIXCDの3枚組みをリリース。

Ogiyy feat.Val

ネット上で知り合い彼のフリー・ダウンロード曲を聞き即行で連絡。 ポストJディラな次世代ヒップホップ。Valのラップもタイト。(Fragment)

クリエイティブ集団"CLAX LOOP PRO"に所属するビートメーカー/プロデューサーのOgiyy。叙情的なメロディーとレイドバック感漂うシンセ・サウンドに彩られたエモーショナルなヒップホップを展開。都内各所を拠点にDJ/ライブでの活動を行っており、今までにgrooveman Spot、Budamunk、mabanua、MONKEY_sequence.19など日本のクラブ・シーンを担うアーティストとも度々共演している。Basic Soul、Bogaloo Radioshow、cosmopolyphonic radio等、国内外のラジオ・ショウやミックスでデモ楽曲がプレイされ、リトアニアのウェブ・ミックス・ラジオMondayjazzでもゲスト・ミックスを担当するなど、今後注目の若手クリエーターの一人である。

Himuro Yoshiteru

世界的に評価の高いヒムロさんが参加してくれたことでコンピにより一層厚みが出た。 連絡してから3日で曲が来たのにも驚き。(Fragment)

大分県出身。福岡県で約10年程活動し、現在は東京都在住。 1996年頃より中古のサンプラー、シンセサイザーで楽曲制作を始め、隣人より苦情が来る。現在のジャンル・レスなスタイルをその頃に確立。過去にWORM INTERFACE(UK)、ZOD(US)、 COUCHBLIP!(AUS)などの先鋭レーベルより数々作品をリリースし、海外で高い評価を得る。2007年にデザイナー、アナイケンゴと共に自身のレーベル『TaNGRaM DiSK』を設立しアルバム『WELCOME MYSELF』をリリース。また同年10月にはドイツ・ツアーを行い高い評価を得る。強く影響を受けた電子音楽、HIPHOP、ドラムンベース等の要素を混ぜ合わせながら、常にポップでストーリー性の高い作品を作る事を信条とする、ど近眼の小柄なビート・ジャンキー。

the mornings

東京アンダーグラウンド・ロック・シーンを代表するバンド。ラリーさんこと中川君とは共同イベントやったり雑食精神が近いんです。(Fragment)

2003年結成。東京狭しとところかまわずライヴを行い、自主企画を連発している4人組。サラリーマンになろうが、そんな事は全く関係なく全力で好きな事をやっている、東京オルタナティヴ界期待の若手である。変拍子や不協和音を多様した複雑な楽曲だが、表現方法として「最大テンションでブチまける」と、いうストレートなやり方を選択する事で、他に類を見ないポップさを兼ね揃える事に成功している。そして5月から絶賛コンピ・リリース・ラッシュ期に突入。デッドケネディーズ公認トリビュート・アルバム『GET DRUNK MORE FUCK』、東京の若手新世代バンドが集結した「Tokyo New Wave 2010」、またニューヨークと東京のNO WAVEバンドを集めたコンピにも参加予定。

SU:

術ノ穴からリリースを控えるフライング・ロータス以降のサウンドをバンドで表現する名古屋の3ピース。 激渋リミックス! (Fragment)

名古屋を拠点に活動するコンポーザーSu+3(Sampler、FaderBoard)を中心とする3ピース。06年にtoeの美濃隆章をマスタリング・エンジニアに迎え1st EP『Rank e.p.』を発表。masa44(Bass)、01(Drum)加入後の初作となる本作においては、J.ディラ以降のトラック・メイカーのトレンドである、コズミックな音色のシンセを随所に取り入れた トラックに、ボーカル・サンプリングやエディットを施した生演奏の挿入を試みる等の果敢な取り組みを見せている。J.ディラ、SA-RA、Prefuse73、tortoise、バトルスやtoeまでを横断可能。フライング・ロータスなどに続くポスト・J.ディラ世代の新鋭として注目を集めている。最近では、ツジコノリコのリミックス企画に参加。2010年には、早くも2ndアルバムのリリースが控えている。

Blind Loop Master

東北を拠点に様々なユニットで半端ない音を産み出している兄弟ユニット。(Fragment)

スズキタカユキ、スズキヨシノリ、FESSORによるトラック・メイカー・ユニット。2000年岩手県盛岡市で結成。当初はスズキヨシノリ、FESSORがマイクを握るジャパニーズ・ヒップホップとして活動していたが、様々な音楽を吸収しながら活動していく内に3人ともトラック・メイカーとしての活動が中心になる。04年にマッシヴアタックのエンジニアを務めた”Alpha”をゲストに迎えた1stアルバム『crossroad』でCDデビュー。その後、メンバーそれぞれにヒップホップのトラック・メイキングをはじめ、okyd名義では、『ラヴァーズロック(インディー、メジャーで3枚アルバムリリース)』、The Lasttrak名義では、リエディット/マッシュアップ(ネットで多数公開中)、他にもテクノ、ハウス、エレクトロニカ、ダブ、エレクトロ、ポスト・ロックやダブ・ステップなどなどマイブームにまかせ好き勝手に作ってきた上に、CM音楽制作、執筆、動画編集、ラジオのサウンド・ステッカー、DJ、DAWソフトSONARシリーズの講師など多岐にわたる活動を広く薄く続けてきてしまったため、どんな活動をしているのかイマイチ分りずらいと思われがちだが、90年代後半のMo'waxやNinjatune、そしてマッシヴアタックをはじめとするブリストル・サウンドからの影響を根幹に、視覚的なイメージを湧き立たせるようなサウンドを目指しているのがこのBlind Loop Master名義である。1st以降この名義での公でのリリースはなかったがネット・レーベルSilent Green Village(SGV)を主宰し楽曲を発表し始めた。このレーベルでは、他にも東北で活動するアーティストの音源を配布しており東北シーンの活性化を狙っている。ちなみに最近話題になったRhymester/Once Again iwate RemixはSGVが企画・制作を行った。

TSAN

最近magicbookからアルバム出し乗っているTSAN。彼の音はアートです。(frgament)

1982年生まれ。2005年にMAGIC BOOK RECORDSよりCDR作品『Gravitation Childhood』をリリースし、活動を開始する。2007年1st Album『SINGULARITY SCIENCE FICTION』(MAGIC BOOK RECORDS)をリリースし、これを機に2008年からはSonyや、パナソニックなど多数の大手企業のCM音楽などを手掛け始める。2009年には、全42曲収容時間80分の超大作、2ndAlbum『KAIROS TIME WORKS』(MAGIC BOOK RECORDS)をリリース。ジャンルレスであり縦横無尽に闊歩するその音は、混沌とした現在のシーンの中でも異彩を放つ唯一無二の存在である。

sho/hei

DOTAMAのバックDJとしても活動しているsho/hei。いつの間にかこんな凄い曲作れる様になってた。(Fragment)

ショウヘイ・フジタ。発展途上、メガネボーイ。MC DOTAMAのバックDJ。DJ、ビートメイク、デザイン、映像、日々精進。

Metamorforce

BPM180以上でブッ放す術ノ穴のデジタル・ロック・バンド。サンボマスター×ブンブンサテライツと勝手に呼んでます。(Fragment)

JUN-ROW(Vo.Machine)、関口瑛士(Gt.)、三枝英一(Dr.)からなる3ピース・ロック・バンド。BPM180でぶっ飛ばす。2010年「術ノ穴」よりデビュー音源リリース予定!!!!

Kuma the Sureshot

ヒップホップ美学、ルールをクマ君なりの視点で表現してくれました。(Fragment)

高校生の時にスチャダラパーの「ゲームボーイズ」を聞いて、ゲーム・スタート。大学在学中に、茨城県つくば市、土浦市周辺でDJ、トラック・メイキング、ラップ活動を開始。その頃の刷り込みが抜けきれない、さんぴんキャンプ・LB祭り世代の生き残りの腐敗臭。AKAI PROFESSIONAL PRESENTS "GOLDFINGER 'S KITCHEN 2009 1st stage出場。座右の銘は「フォロワーには無いインパクト」

DOTAMA × OLDMACHINE

DOTAMA×OLDMACHINEのクラシック曲をbugficsがバンド・サウンドにリミックス。オリジナル以上に名曲になったんじゃないかな。この組み合わせは今後も続きます。(Fragment)

 バグフィクス。札幌発〜埼玉にて活動中のkoveryashi(Vo,Syn,Gu)率いる4人組ポスト・ロック・バンド。UK、USインディーシーンとエレクトロニカの融合したサウンドは、mercury rev、muse、radioheadに通ずるものがある。 2005年に1st mini albumを術ノ穴より発表。本作を皮切りに2010年、新音源を発表予定。

術ノ穴のDOPEな楽曲達


術ノ穴がお送りする、リリシスト・ラッパー登場!
空也MC 『東京哀歌‐トウキョウエレジイ‐』

HIPHOP界の尾崎豊なのか? それとも、忌野清志郎なのか? 生粋の非行少年が生み出した新たなヒップホップ!! ストリートのみでリリースし続け2000枚以上売り捌いた彼のアルバムが遂に完成。ヤクザよりチンピラの美学!生きるのが下手な天才肌のキ○ガイ!! ここまで人の痛みを歌えたラッパーが居ただろうか?

術ノ穴 LIVE &EVENT information

6月12日(土) 『ゆらめきDANCE vol.1』@下北沢THREE
OPEN 17:00 / START 17:30
前売 ¥2000 / 当日 ¥2500(ドリンク別途 )
環ROY / WEEKEND / the mornings / DOTAMA(術ノ穴) / SU:(術ノ穴) / bugfics(術ノ穴) / Metamorforce(術ノ穴)

7月18日(日)『SPACE IN SPACE Release Tour』@大宮444quad
OPEN 22:00 / CLOSE 5:00
当日 ¥3000 / with Flyer ¥2500(ドリンク別途 )
Special Guest: Olive Oil + Popyoil (OILWORKS)
Live : Fragment(術ノ穴) / 空也MC(術ノ穴) / ドルネコマンション / vanadian effect / KMC / MC401(IROHA Production)
DJ : Geskia!(flau / 術ノ穴) / Ogiyy EeMu(LOW HIGH WHO? ) / 亜月(MAMMOTH DUB/MONDO PROJECT) / epo(MAMMOTH DUB/MONDO PROJECT / Riot!) / 腐心者(RDN)

この記事の筆者
和田 隆嗣 (Wakf)

DJとかやってます。 和田隆嗣です。 ototoyを盛り上げながら、音楽を楽しんで行きます!!

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