VISUALSHOCK! SPEEDSHOCK! SOUNDSHOCK!


Moe and ghosts / 幽霊EXPO

話題騒然。ラップ担当の萌とトラック担当のユージーン・カイムによる謎多きゴースト・コースト・ヒップホップ・ユニット、Moe and ghostsが、佐々木敦主宰のHEADZより配信限定の二作目『幽霊EXPO』をリリース。「VISUALSHOCK! SPEEDSHOCK! SOUNDSHOCK!」をキーワードに掲げ、圧倒的な緊張感を持つトラックにのる濃密なラップが従来のヒップホップを切り裂く。

【価格】
mp3 単曲 : 150円


幽霊たちは夜通しのフリー・セッションを楽しみに墓場より自ら這い出してきた

Moe and ghostsの1stフル・アルバム『幽霊たち』がいい。超いい。ほんといい。音源をもらってから一週間このアルバムばかり繰り返し聴いている。このユニットはヒップホップの既製枠になんざ収まりきらない。ユージーン・カイムがつくるトラックは、フリー・ジャズめいたものもあれば、静謐なアンビエントもあり、ドラムのビートの組み立て方やギターとシンセの鳴り方はヒップホップよりもポスト・ロックに近い。そんなカイムのトラックに、リリカルかつユニーク、そして時にシリアスな、とにかく言葉数の多いMoeのリリックが乗る。彼女はその溢れる言葉たちを歌ともラップともポエトリー・リーディングとも分類不可能な、その全てでありどれでもないような特異なスタイルで、一つの曲の中でさえも歌唱法を変えながら、矢継ぎ早に言葉を繋ぎ、まるで音の中で泳ぐように自在に言葉を紡いでいく。過剰な言葉数ゆえにMoeのヴォーカルは時に舌っ足らずで聞き取りにくくなるのだが、それさえも独自のスタイルにまで昇華されているところが素晴らしい。彼らは自らを“ゴースト・コースト・ヒップホップ”だとリプレゼントしているが、まさに彼らは彼岸(ゴースト・コースト)のヒップホップ・ユニットなのだ。

そんな傑作アルバム『幽霊たち』より、まずは先行シングルとして「幽霊EXPO」が配信される。「幽霊」という言葉が冠せられたタイトルが示すように、アルバムを、そして現段階におけるMoe and ghostsを象徴/代表する素晴らしい一曲である。上述したMoe and ghostsの特異性、オリジナリティーがこの一曲に詰まっているといっても過言ではない。すでに配信されている「新世紀レディ」とは打って変わり、トラック冒頭こそダークで不穏な雰囲気を纏いこの曲は始まるが、過去から呼び戻された怨恨がましい幽霊などもちろんここにはいない。この曲でカイムのトラックによって召喚された幽霊たちは夜通しのフリー・セッションを楽しみに墓場より自ら這い出してきた無邪気な音楽好きのghostsである。幽霊EXPOという祝祭夢幻空間万国SHOWを自在に飛び回る幽霊たちを決して怖がらず、墓場に返るようなだめることもせず、Moeもまた寝ることを忘れて夜通しのフリー・セッションにマイクで応じ、言葉で戯れ、歌とラップでセッションに興じ、幽玄な音のEXPO空間が開かれていく。

彼らの曲にはイメージが充ち満ちている。そしてそのイメージはゴースト・コーストに、彼岸に由来する。いつもの風景に見飽きたのなら、退屈でない音が聴きたいのなら、自分でゴースト・コーストに行けないのなら、彼らの音を手がかりにそこに行き、踊り、あなたも幽霊になったらいい。(text by 耕平)

配信限定1stシングル『新世紀レディ』


Moe and ghosts / 新世紀レディ

彼岸のヒップホップ・ユニット、Moe and ghosts。
先行配信1stシングル。硬直した音楽シーンに風穴を開ける。
ラップ担当、萌。日本語スレスレの濃密ラップ。
圧倒的。一線を画す。
様々な時代、ジャンル。ユージーン・カイム制作によるトラック。
ラップに呼応。ヒップホップの枠に囚われない。ヴァリエーション。音色。リズム。
キーワードは「VISUALSHOCK! SPEEDSHOCK! SOUNDSHOCK!」。

イマ公開サレテイル情報

2012年8月15日 1stアルバム『幽霊たち』リリース&インタビュー掲載予定

Moe and ghosts / 幽霊たち

01. われわれ
02. マンアフターマン
03. GINGA
04. Make you groove
05. 幽霊EXPO
06. うき
07. でんでん太鼓が鳴り止まないの
08. 脳みそクイナ
09. Scarborough Fair Live at SuperDeluxe
10. 雪が降るまえに
11. メルヘラ
12. ルー=ガルーガール
13. 潜熱
14. チカドゥン
15. 語るまでもない
16. GF-909
17. 猿人炎上
18. 氷解
19. 南極点
20. LADY OF THE DEAD
21. OF THE END

All lyrics by 萌
All tracks written, recorded & mixed by ユージーン・カイム

Except for track 09: traditional English song
Saxophone by 植野隆司(テニスコーツ)
Recorded by 安藤誠英

Mastered by 西村尚美/INNER SCIENCE

PROFILE

Moe and ghosts
ラップ担当の萌とトラック担当のユージーン・カイムによるゴースト・コースト(彼岸)ヒップホップ。2011年に本格的にラップ、トラック制作をはじめる。2012年8月、初リリースにしてフルアルバム「幽霊たち」発売。また、萌は大谷能生と劇作家・中野成樹の共同プロデュース作『みずうみのかもめ』(2010年『長短調(または眺め身近め)』公式サウンドトラック)に限定ユニット「みずうみ」のメンバーとして参加。同じく大谷能生が音楽担当した生西康典の舞台作品『Momo,Momoko,Moe et……the silence between dreams』にも参加。他にもテニスコーツの植野隆司、今井和雄、ククナッケ等とライヴ共演している。

Moe and ghosts official HP

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レヴュー

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