2012/04/15 00:00

ぶっ飛びインド・コンピレーションが完成!

インド南部タミル地方の80's~90's初期の強烈な映画音楽の中から、ぶっ飛び度3000%のものを全18曲を収録したコンピレーション作が到着! 「え!? これインドなの? 」と驚くほどのクールなディスコのリズムに、チープなシンセがサイケでモンド! いつしか実にインドらしい甲高い女性と男性のデュエット、限界まで早くなってしまったBPM。これはヤバ〜イ! 能天気を極めた約1時間、楽しさに満ちあふれています。季節は春、思いっきりアッパーな気持ちで行きましょう!


V.A. / Play That Beat Mr.Raja #1

フランスのレーベルからもLPでリリースされた本作。今回アルバム化にあたり、ボーナス・トラックを8曲も追加! さ・ら・に! OTOTOY限定の特典として、もう1曲ボーナス・トラックを追加しちゃいました! こちらはなんと、タミル映画の大スター、カマル・ハーサンが主役で、1985年の日本のつくば万博を題材にした物語のオープニング・テーマ! 全19曲、至極の1時間を堪能あれ。

全19曲
価格 : mp3 1500円 / wav 1800円

びろびろサイケデリック脳髄とろとろオペラ・ファンク!

黄緑と黄色のタクシーで、バラナシのミラクル雑踏を切り裂いて辿り着いたのはガンガー(ガンジス河)。バングラッシーを飲みながらショッキングピンクの牛の死骸に乗って櫂を漕ぐ。何の前触れもなく現れる、紫と金の巨大ツートン寺院。扉を開ける。汁男優よろしく両壁にずらりと並ぶ、ブリーフ一丁のインド人男性の剥製。無表情。彼らの間をイーブンキックのスキップで貫くとブチ当たる、スーパー笑顔のオレンジ・ブッダ。鼻の穴にきゅるきゅると吸い込まれた挙げ句、放り出されたのはステージ。目の前には8億人の大観衆。やるしか、ねぇ。

というわけで、あまりに脈絡の無いぼにゃぼにゃサウンドに脳髄が漏れでちゃうような、多幸アシッド・アルバムが登場。そこいらのエセトロニカ・ミュージシャンをブチのめすような怪作。間抜け且つ硬質な単調ビート。大袈裟&ベタすぎて、堂々と使うには勇気の要るような音色。ブッ飛んだ展開に、狂った位相。イ・パクサ(李博士/石野卓球をトリコじかけにした、韓国ポンチャックディスコの猛者)以来の、動機が見当たらないハイテンション・ヴォイス。これらが一曲の中に遠慮なくブチこまれて煮しめて生まれた、有無を言わせぬ圧倒的な迫力は、さながら大曼荼羅。これにはもう、夢中にならざるを得ない。

なんでも今作は、“南アジアのデトロイト”の異名を持つチェンナイ擁す、インド南部タミル地方の80's~90's初期の映画(“コリウッド”と呼ぶらしい)で使われていた楽曲の、濃い~ところを集めたものとのこと。こんなにも音から場面が想像出来ないサウンド・トラックも珍しい。しかも、既にフランスのレーベルからLPがリリースされており、辺境DJの間では垂涎の品らしい。今回は、8曲のボーナストラックが加わって(多くね? )待望のCD化。いんちきコラージュのジャケットも最高。ていうか、こんなんが明け方のフロアでかかったらヤバいな。絶対笑うけど、残りの体力を振り絞って、朝を殺せそう。

マイケル・ジャクソンのスリラーを意識しているようなPV? (映画のワン・シーン? )もスゴい。多分、笑わせるつもりは一切無いと思うんだけど、ダンスとか表情は勿論、カメラ・ワークとかカット割もヤバい。いちいち音と同期してるのも、ムカつくけど面白い。ていうか、何か悔しい。天然の凄みを見せ付けられているような。あ、それかも。

このアルバムの曲って、本人たちは至って真面目にやっていると思うんだけど、随所に「何でココでソレやねん」っていうツッコミどころがありまくって、そこが面白い。奇を衒っている様子がないから無理がないし、何か納得させられちゃう。爆笑しながらひとしきり踊った後に、でも、これって、こっちが勝手に「こうきたら普通こうだろう」って枠を決めちゃってるだけじゃん、って気付かされて、悔しい。山・川・インド。天然こそが最強。いやぁ、やられたなぁ。(text by 藤森大河)

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