2019/09/20 13:00
季刊文芸誌「文藝」の冬季号が10月7日に発売される。
空前の反響を得た前号の「韓国・フェミニズム・日本」特集に続き、話題沸騰必至のラインナップとなっている。
今季号では、新人文学賞「文藝賞」の発表と受賞作を掲載する他、ビートたけしが北野武名義での初小説として、初めて自身の筆で幼少から高校時代までを綴る中篇「足立区島根町」、町屋良平の新作小説「カタストロフ」などが掲載される。
また、前号の「韓国・フェミニズム・日本」特集に続き、今号の特集は「詩(うた)・ラップ・ことば」。
特集内ではロックバンド・クリープハイプでボーカル・ギターとして活躍し、『祐介』等の文筆活動でも注目を集める尾崎世界観が、小説「バズの中にはおよそシェア100万個分の栄養素が含まれている」を発表。
いとうせいこうと町田康が「詩」と「歌」の関係性をめぐって対談。
そして、アンジュルムを卒業しソロ活動をスタートしたばかりの和田彩花、話題のラッパーMOMENT JOON・荘子it(Dos Monos)・なみちえ、俳人の佐藤文香らが自らの「ことば」を自由に突き詰め、創作表現と向き合う。
また、「あまちゃん」「いだてん」の音楽などでも知られ、札幌国際芸術祭の芸術監督をつとめたミュージシャン大友良英による特別寄稿「二〇一一年からの『踏み絵』そして『盆踊り』~あいちトリエンナーレを巡る個人的な所感」。モデル・女優の長井短による読書日記。女優の夏帆による初書評も掲載。
さらに、絲山秋子の新作「まっとうな人生」の連載がスタート。映画化もされた名作『逃亡くそたわけ』の続編ともなる長編だ。
他、岸政彦×柴崎友香「大阪」、磯部涼「移民とラップ」などレギュラー連載陣も充実の内容となっている。
リニューアルキャンペーンとして、雑誌・定期購読専門オンライン書店Fujisanにて新規定期購読をお申し込みの方に〈「文藝」オリジナル一筆箋〉プレゼント企画も継続中。 (内)
【書誌情報】
「文藝 2019年冬季号」
雑誌/A5/552ページ
雑誌コード:07821-11
発売日:2019.10.07
定価:1,485円(本体1,350円)
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●目次より
【第56回文藝賞発表】
選考委員:磯崎憲一郎、 斎藤美奈子、 町田康、 村田沙耶香
◎受賞作一挙掲載
宇佐見りん「かか」
遠野遥「改良」
*
【創作】
北野武「足立区島根町」
町屋良平「カタストロフ」
山野辺太郎「孤島の飛来人」(文藝賞受賞第一作)
清水裕貴「溶ける指」
大前粟生「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」
【新連載】
絲山秋子「まっとうな人生」
【短編】
小川洋子「元迷子係の黒目」
佐々木譲「遺影」
加納愛子「了見の餅」
【特別寄稿】
大友良英「二〇一一年からの「踏み絵」そして「盆踊り」~あいちトリエンナーレを巡る個人的な所感」
【特別対談】
くぼたのぞみ×斎藤真理子「新たな視野をひらくアディーチェの文学」
*
◎特集
詩(うた)・ラップ・ことば
【対談】
いとうせいこう×町田康「うた、 ラップ、 小説~日本語の自由のために」
【小説】
尾崎世界観「バズの中にはおよそシェア100万個分の栄養素が含まれている」
【自由創作】
和田彩花・佐藤文香・MOMENT JOON・荘子it・なみちえ・近江瞬・鈴木一平+山本浩貴(いぬのせなか座)
【エッセイ】
高島鈴「シスター、 背中は任せた」
【論考】
韻踏み夫「ライミング・ポリティクス試論――日本語ラップの〈誕生〉」
他