2010/01/08 00:00

asunaはソロやバンドでいろんなスタイルで演奏しているし、さまざまな作品への参加や演劇音楽などその活動は非常に多岐にわたる。そのためインタビュー中にもあるように「このasunaってあのasunaかな? 」などと思ってしまうこともあるのだが、実際に彼の作品に触れてみると彼の芯にある一貫したスタイルを感じることができる。石川へ戻った今でもライブの本数は東京が一番多いので、是非多くの人に見ていただきたいと思います。

DISCOGRPHY


Organ Leaf (2003)
当時スペイン(現在はノルウェー)を拠点としていたレーベル、Lucky Kitchen(ラッキー・キッチン)からの正式なファースト・アルバム。過去のカセット・テープ時代のシリーズから選び抜いたオルガンのドローン集。


Room Note(2006)
Power Shovel AUDIOから2006年にリリースされたセカンド・アルバム。多数のゲストを迎えて生楽器を中心としたグループ編成での録音や宅録での小曲も収録された作品集。


THIS (2008)
日本のHEADZ(ヘッズ)内のレーベルであるvectors(ベクターズ。他にはジム・オルークやウィリアム・バシンスキ等をリリース)から発表したこれまでのドローン作曲作品の集大成ともいえる2枚組。


Flowers (2009)
米ニューヨークのブルックリンを拠点とするMusic Related(ミュージック・リレイテッド)よりリリースした、宅録の小曲の中から花に関するタイトルのものを集めた作品集。

EVENT REPORT

次に金沢のイベントを紹介します。

今回はasunaつながりで12月4日(金)にsocialで行われた+/−(プラス/マイナス)japan tour 2009金沢公演をチェックしました。socialはNPOv.i.v.a.が運営する、金沢の様々な文化、産業、アートや音楽などのカルチャーをプロモートするイベント・スペース。ファッション、フードやミュージックを中心に、様々なイベントや展覧会を開催している。ウクレレ部、美術部やサルサ部など「部活」を行っているのもおもしろい。

しょっぱなはasuna。個人的には何度か彼のライブを見ているので、今日はどんなスタイルで、どんなライブをするんだろう? という楽しみ方をしています。この日はたくさんのおもちゃを使った音遊びと、サンプラーを使ったヒップホップ的なリズムの組み合わせにオーディエンスは引き込まれてる感じだった。

emi

次はemi。金沢で人気上昇中の若手インスト・バンド。LITEに代表されるようなテクニカルでエモーショナルなハイ・スピード・サウンドを聞かせる。彼らの勢いにのっかってもよし、練り上げられた曲をじっくり聞き込むのもよし。オーディエンスも思い思いに楽しんでいた。

最後に満を持して+/−が登場。今回は初めての単独来日ツアー。トリオ編成。いきなりカタコトのあやしい日本語MCが笑わせてくれました。ドラム・パッドを駆使たり、べーシストがキーボードを弾いたり3人ながら5人くらいの音が出ていた。ブッチャーズのカバーをしたり、メロディー・ラインも日本人の琴線に触れる感じがする。ギターの独特のディレイ、クリーンから歪みに転調する暗殺的というか、たまらない躍動感。激しい轟音の中に佇む美しく落ち着き払った声。いぶし銀のような深みと透明感をあわせ持っていて、オーディエンスのテンションもどんどんあがっていき、アンコール。socialの無機質だが洗練された雰囲気と出演者3組の雰囲気がばっちり合致した一日だった。

+/-

さて、金沢レポの第一回いかがでしたでしょうか? みなさんに紹介したいアーティストや場所がたくさんありますので、今後もお付き合いいただけると幸いです。

文 : さんちゃん
取材協力 : 石谷英士(noid)

PROFILE

金沢のさんちゃん(スリー) : 大阪出身、10代でひきこもりと放浪を経験し、フリーター時代にBaconにドラマーとして参加。僧侶になる為3年ほど音楽活動から離れる。その後金沢の大学に入学しバンド活動を再開。当時金沢JAM Bandシーンを牽引していたsigiriyaへの加入、A(c)のサポートをはじめ金沢の多数のバンドを渡り歩き、現在はフカチャントサンチャンズ、AC&Three、noidのメンバーとして活動中。また、THREEHOUSE RECORDS代表して主催イベント"connecting"を金沢で開催し続けている。
趣味は、バイク収集、パソコン収集、スピーカー収集やその他収集。

[コラム] asuna

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