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2020/09/10 18:00

 

【連載コラム】白波多カミンの『引き出しからこんにちは』第32回

 

第32回「映画で着た私服」

これから、電車に乗ってお友だちの桐山阿弓ちゃんに会いに行く。

11日にアップリンク吉祥寺で行われる映画「東京バタフライ」の初日舞台挨拶で着る服を考えた。自分の持っている私服も良いけれど、晴れ舞台にはやっぱり特別な気分でおめかしがしたい。

そう思ったときに、真っ先に浮かんだのが、桐山阿弓ちゃんの立ち上げた「BOW」というブランドお洋服だ。わたしはすぐに電話をかけて、「BOW」が着たい!と言ったら、衣装を貸していただけることになった。うれしい。

というわけで、今から衣装を借りに行く。ゆらゆら電車に揺られている。

インタビューとかで全然言ってないのだけれど、映画で着た衣装は全て自前だ。これは監督からの「撮影はすべて白波多カミンさんの私服でお願いしたい。」という要望からだった。
ほとんどが私服(持っている私服では足りなかったので、数点はお友だちのブランド「MAN」にお借りした)で撮影した。

撮影で着た私服は自分で気に入って集めているものもあるし、祖母の若い頃の服もあるし、もともと持ってる「BOW」「MAN」の服や、お友だちの宇加治志帆ちゃんがライブの衣装として作ってくれたワンピースも撮影で着た。どの服も大好きだから、着ていると勇気が湧いた。

着ている服によって身のこなしは変わると思う。極端な例だと、TシャツGパンを身につけているときと、浴衣を着ているときでは歩き方から変わる。

服によって振る舞いが変わるなら、それを利用するのは面白いと思った。撮影のために初めて着る衣装ではなく、私服で撮影することで、役の安曇という人物が自分により近い存在に感じながらお芝居ができたと思う。

結果、より生々しく映ったのではないかと思う。

監督が何を考えて私服でお願いしたいと言ったのか詳しく聞いていないけれど、たぶんその生々しさが撮りたかったのかなと思う。

わたしの私服はクセのあるお洋服ばかりだから心配してたけど、作品になってみたら、案外、違和感は思ったよりはなかった。不思議だと思った。役の安曇と自分がより融合して見えた。なんだか嬉しかった。

9月11日、映画「東京バタフライ」やっと公開初日です。舞台挨拶でみなさんのお顔が見れたら嬉しいです。おめかしして待ってます。

「東京バタフライ」アップリンク吉祥寺ほかにて9月11日より全国順次公開。予告編

『東京バタフライ』
監督・編集:佐近圭太郎 脚本:河口友美 音楽:白波多カミン 撮影:星潤哉 チーフプロデューサー:和田丈嗣 プロデューサー:新井悠真
出演:⽩波多カミン ⽔⽯亜⾶夢 ⼩林⻯樹 ⿊住尚⽣ / 松浦祐也 尚⽞ 松本妃代 ⼩野⽊⾥奈 浦彩恵⼦ 熊野善啓 福島拓哉
主題歌:白波多カミン with Placebo Foxes「バタフライ」(日本コロムビア) 
『東京バタフライ』公式サイト:https://tokyo-butterfly.com/
制作:WIT STUDIO Tokyo New Cinema 配給:SDP 81分 
(C)2020 WIT STUDIO/Tokyo New Cinema

文と絵:白波多カミン

白波多カミン オフィシャル・ウェブサイト
http://shirahatakamin.com/

★【連載コラム】白波多カミンの『引き出しからこんにちは』アーカイブ
https://00m.in/KPVd8


[ニュース] 白波多カミン, 白波多カミン with Placebo Foxes

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