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2015年08月10日17時00分

 
【ライヴレポート】空気公団〈こんにちは、はじまり。〉ツアー千秋楽で感じた新たな「はじまり」
 

8月1日(土)東京グローブ座で〈空気公団 LIVEツアー2015「こんにちは、はじまり。」〉の千秋楽公演が開催された。

会場となった東京グローブ座はもともとシェイクスピア作品の普及を基本方針としてオープンしており、近代的な設備を備えた円形劇場としてミュージカルを中心に使用されている。

なるほど、この会場は「ツアー・ファイナル」ではなく「千秋楽」と謳うのが相応しいな…などといちいち思いを巡らせてしまうほど、普段自分が行っているライヴ・ハウスやコンサートホールとは趣が違う。座り心地の良い椅子に腰かけつつもなんとなく緊張してきたところへ、メンバーがステージに登場。窪田渡(Key)が「3月からたくさんの会場で演奏してきたこのツアー、千秋楽です。リラックスして肩肘を張らずにごゆっくりお楽しみ下さい。」と挨拶してから、ツアーを通してサポートしてきたドラマー、オータコージのカウントでライヴがスタート。1曲目は「旅をしませんか」。先程の窪田の言葉通りリラックスしたムードが天井の高い会場の隅々まで広がって行く。躍動する心の内を表現するようなオータのドラムと、対照的にゆっくりと話しかけるように歌う山崎ゆかり(Vo.)。

戸川由幸(Ba)がリードするイントロからアルバム『こんにちは、はじまり。』の表題曲ともいえる「はじまり」へ。ブレイクして手拍子を促すメンバーたち。後半に転調するとグット温度が上昇した。その熱を冷ますように静かなピアノから「伝う」。続く「休日」ではギターの奥田健介(NONA REEVES)が参加。夏らしいハーフパンツ、ハットをかぶり足を組んでリラックスしたムードでストローク。ストラトのほんの少しだけナチュラルに歪んだ音色が空気公団の曲に絶妙な配色のレイヤーとなって重なっていく。2番では小気味良い単音リフがピアノ、ベース、ドラムと絡み合っていた。「ライヴで演奏する度に色んな顔が見えたりした」(窪田)という『こんにちは、はじまり。』の中から、「なくしたものとは」を演奏。パーカッションの山口ともが加わり、ライヴは一層躍動的で表情豊かになっていく。

「苦い珈琲の言い分」からは山本精一がステージに。ピアノの旋律にヴィブラートを乗せて行く山本。奥田のギターとは全く違うバイオリン奏法的なアプローチが耳を惹きつける。曲のエンディングでは深くリヴァーブがかかりオータと山口の打音と反応し合う。続く「いらいら」では歪ませたギターが轟音を出したかと思えば再び静寂に戻り、オルタナティヴからオールドロックなフレージングまで、ド迫力のギタープレイを聴かせた。「あなたはわたし」では奥田のギターも加わって熱気を帯びるリズミカルなバンド・サウンドに対し、あくまでもクールに感じさせながらも埋もれることなく持ちあがってくる山崎の歌声にボーカリストとしての力量を感じた。「とおりは夜だらけ」からはハープの吉野友加とガットギターの影山敏彦によるticomoonが参加、しばし空気公団+オータコージと彼らの編成での演奏へ。たおやかに流れる空気感に、会場のシートの座り心地もあいまって思わずまどろんでしまうほど心地良い演奏が続いた。

ドライヴ感のある「青い花」で奥田が再びバンドに加わり、ライヴは後半へ。『こんにちは、はじまり。』から「毎日が過ぎても」。ゲストのMC.Sirafuによる郷愁感溢れるトランペットの音色が感情を揺さぶる。そしてライヴはクライマックスへ。ゲスト全員が参加して「天空橋に」。大勢での演奏ながら、それぞれの楽器がデリケートなプレイで歌に寄り添う。曲が終わるとすかさず山口による祭囃子を思わせる太鼓の音が鳴り出しフェイドアウトしていくと「お山参詣登山囃子」が始まる。そもそも原曲が音源化されていないという青森県弘前市にある岩木山の登山囃子をアレンジしたカバー曲だ。厚みのあるサウンドの中で山崎とゲストの山本が交互にボーカルを取る。子守唄のような、それでいて逸るような気分にさせられる日本人ならではのメロディに身体の中心がじんわりと熱くなるような余韻を残して、バンドはステージを降りた。

大きな拍手に呼びこまれ、10人が再びステージに上がると「今回のツアーではアンコールで色々なカバー曲をやってきたのですが、今日もカバーを用意しました」という窪田のMCから演奏されたのは、薬師丸ひろ子による1985年のヒット曲「あなたを・もっと・知りたくて」。サンバ調の心地良いアレンジと伸びやかな山崎の歌声がメロディの良さを際立たせ、清涼感のある名演となっていた。リアルタイムでこの曲を聴いたことがない観客も気になったのではないだろうか。「3月から始まったツアー、長い旅でした。今日、みなさんとこの時間を過ごせたことが本当に嬉しいです。ありがとうございました」と窪田が観客に感謝を伝え、最後は今日2回目の演奏となる「はじまり」。総勢10人の音楽家がそれぞれの個性を発揮しながら歌を支えエンディングに向かって行くさまは圧巻で、スケールが大きく華やかなエンディングとなっていた。今後は海外でのライヴも控えている空気公団。まさしく〈はじまりは終わらない はじまりが終わらない〉新しい空気公団のはじまりに胸高鳴る、ツアー千秋楽のライヴだった。(岡本貴之)

〈空気公団 LIVEツアー2015「こんにちは、はじまり。」〉
2015年8月1日(土)東京グローブ座
出演:空気公団 オータコージ(サポートドラム)
ゲスト:奥田健介 / MC.sirafu / ticomoon / 山口とも / 山本精一
〈セットリスト〉
1. 旅をしませんか
2. はじまり
3. 伝う
4. 休日
5. レモンを買おう
6. なくしたものとは
7. ここだよ
8. 苦い珈琲の言い分
9. いらいら
10. あなたはわたし
11. これきりのいま
12. あさの弾み
13. とおりは夜だらけ
14. 街路樹と風
15. 優しさ
16. 連続
17. 青い花
18. 毎日が過ぎても
19. 天空橋に
20. お山参詣登山囃子
EN1. あなたを・もっと・知りたくて(薬師丸ひろ子カバー)
EN2. はじまり

〈空気公団 今後のライヴ予定〉

【韓国公演】
※中東呼吸器症候群(MERS)のため延期した6/20(土)に予定していた公演の振替分
2015年8月15日 (土)
開場 19:00 / 開演 20:00
会場:空中キャンプ
ソウル特別市 麻浦区 西橋洞 325-9 B1F
http://kuchu-camp.net/?ckattempt=1
演奏:空気公団 (ゲストバンドあり)
FOOD:cafeSTAND(chiba, japan)
料金:前売 30,000won / 当日 40,000won (with 1 free drink / 限定200枚)
席種:全席自由 
予約:
空中キャンプ特別先行予約
2015年4月1日(水) 12:00~4月7日(火) 12:00まで、
先行予約(25,000won/20枚限定)を受付いたします。
SNC reservation form(http://goo.gl/OaYy3U)より予約受付。
空中キャンプ/cafeSTAND 一般予約
・空中キャンプ
SNC reservation form(http://goo.gl/OaYy3U)より予約受付。
・cafeSTANDhttp://cafestand.jp
電話:043-254-2878より予約受付。
お問合わせ:cafe STAND 043-254-2878

【台湾公演】
2015年9月28日 (月)
OPEN 18:30 START 19:00
会場:THE WALL
チケット発売日:2015年7月11日 12:00~  
前売り券NT$ 1,200、当日券NT$ 1,500
プレイガイド:KKTIX、Farmiport
主催:Rock Records Co., Ltd
問い合わせ:gutsjpop@gmail.com

〈毛玉の毛玉6〉
「新しい生活」リリース記念ライヴ
2015年11月1日(日)
時間 開場:18:30 / 開演:19:30
料金 前売:2,800円+1d 700円 / 当日:3,300円+1d 700円
会場 スーパー・デラックス
出演:空気公団
   毛玉
チケット:e+(イープラス)のみで取扱い
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002164666P0030001


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