忘れらんねえよ〈ボッチンDay3〉名曲「俺たちの日々」で激エモな余韻を残す

夕方17時、さきほどまでロンリーステージでのりたま仕分けを見ていた人々が一斉に「ぼっちステージ」に移動してきて、周囲には一種異様な雰囲気が漂っていた。

ぼっちたちに絶大な支持を得ている忘れらんねえよが凱旋。詰めかけたオーディエンスに対して柴田隆浩(Vo.Gt) は、「今、正念場ですね。最終日に向かって、頑張っていきましょう！やるしかねえ！」と、〈ボッチン〉フェスのすべての出演者たちに呼びかけてライヴをスタートさせた。

「せつない曲からいきます」と、静かなギターリフから歌い出したのは、「眠れぬ夜は君の名をググるよ」。下北沢を曲の舞台として歌われるこの曲は、人を想う純粋な気持ちがストレートに伝わってくる。ユニークな歌詞の曲が多い一方で、こうしたまっすぐな曲がレパートリーにあるのも、忘れらんねえよの特徴だ。

サビのアクセントが気持ち良い「これだから最近の若者は最高なんだ」を歌うと、ちょっとずつ配信視聴者が増えてきた。唐突に「えっちゃんに会いたいな……」と言い出したかと思うと、迷うことなくチャットモンチーのカバー「ハナノユメ」をプレイ。完全に忘れらんねえよのものにしたエモーショナルなヴォーカルに、ぼっちステージには熱気が充満した。続いては「「花火」歌いたいな」と呟いてすぐさま歌い出すなど、パッションに身を任せた選曲が続く。

「今見てる人は相当コアな人だと思うんですよね。そんな人たちにプレゼントを贈りますよ」とのMCから、丁寧に歌い始めた曲は「そんなに大きな声で泣いてなんだか僕も悲しいじゃないか」。儚さと美しさ、優しさに満ちた隠れた名曲といえる。まさにコアなファンに向けての最高のプレゼントとなった。

「いま、せつなタイムだな」と、「慶応ボーイになりたい 〜ドラマティック・ラブ〜」へ。忘れらんねえよのブルースと言っても過言ではない、魂の咆哮が確かにせつない。最後に歌われたのは、「俺たちの日々」。これが本当に素晴らしかった。初期の柴田弾き語り曲として発表され(OTOTOYのコンピ『Play for Japan 2013 vol.2 〜沸きあがる的な〜』に収録https://ototoy.jp/_/default/p/32750)、後に2015年の『ばかもののすべて』に収録された。自身の人生観を赤裸々に歌った、名曲中の名曲だ。めったにやらない曲だけに、鳥肌ものの1曲だった。

「ラストライヴは、全員集合な！」とメッセージを残して、熱量の余韻を残してライヴを終えた。

※感動のあまりNEXTステージ告知写真を撮り忘れました。

〈ボッチインジャパン〉
2022年8月11日(木・祝)17:00～ぼっちステージ
「弾き語りライヴ」
出演：忘れらんねえよ
〈セットリスト〉
1. 眠れぬ夜は君の名をググるよ
2. これだから最近の若者は最高なんだ
3. ハナノユメ（チャットモンチー カバー）
4. 花火
5. そんなに大きな声で泣いてなんだか僕も悲しいじゃないか
6. サンキューアイラブユー世界
7.俺たちの日々

・忘れらんねえよ オフィシャルYouTubeチャンネル
https://bit.ly/3CjRpQf　
・Twitter
https://twitter.com/wasureranneyo　

文と写真：岡本貴之