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2019年03月20日12時00分

 
Chara、新フェス〈FUJI&SUN ’19〉&ニューアルバム『Baby Bump』を語る―OTOTOYインタビュー
 

2019年5月11日(土)12日(日)に富士山の麓にて開催される、WOWOW主催の新しいキャンプフェス〈FUJI&SUN ’19〉。

その第3弾出演アーティストとして、Charaの出演が発表された。2018年12月19日にリリースされたニューアルバム『Baby Bump』の評価も高く、同作のアナログ盤が3月13日にリリースされることも決定しているCharaに、フェス出演、アルバム、自らを取り巻く音楽環境について話を訊いた(4メディア合同インタビュー)。

――ニューアルバム『Baby Bump』は、グル―ヴィーな中にも優しい柔らかい印象を受けました。

ああ、ありがとうございます。

――〈FUJI&SUN ’19〉に出演するにあたって、コンセプトなどにどのような印象を持っていらっしゃいますか。

まず開催場所ですよね。色んなフェスに行っている人が、「あそこであのアーティストを聴くの素敵」って思うような、他で呼んでいないアーティストとの開催場所の組み合わせが良いんだろうし、その中にCharaが入っているという役割が、ブッキングした方のイメージの中にあるのかなって。それは、さっきおっしゃった、「グル―ヴィーな中にも優しい印象がある」ということかな(笑)。

――海外から出演されるアーティストも多いですよね。

そうそう。ブラジルのMateus Asatoとか、「普通呼ばないよね、すげえ!」みたいな。だから、普段フェスとかに行ったことがない人がそういうアーティスト目当てで来てくれる可能性もあると思います。音楽を愛している人たちって、「ジャンルは違うけど、これもいい」って言える人たち、楽しめる人たちが多いじゃないですか?色んな音楽を知るすごく良いきっかけになると思うから、そういうイベントはすごく好きで。昔のテレビ番組「夜のヒットスタジオ」とか、アイドルも出て演歌の人も出て、ロックミュージシャンも出て洋楽の中継があったり、お年寄りから孫まで見れるみたいな、色んな人がいたり色んなジャンルがあるのがもともと好きだったんです。私のサポートメンバーも、ベーシストの祥太(高木)君が24歳で、一番上の屋敷豪太さんが57歳で、すごくピースフルなバンドなので、そういう感じもこのフェスに合うと思っています。

――ジャンルや世代を越えるような作品創りで、常に気を付けているところはどんなことでしょうか。

まず純粋に、「どれだけ音楽が好きか」ということが中心にある気がしていて。ソロだから色んな人とやっていいし、すごく才能がある素敵な方がいたら一緒にやるというのは昔から普通にやっていました。アルバムにも参加しているTENDRE君、同じレーベルのKai Takahashi(LUCKY TAPES)君、10年くらいの付き合いのあるmabanuaとか、事務所やマネージャーを通してオファーするとかじゃなくて、直接コミュニケーションを取ってやるようにしているんです。興味があったらライヴに足を運んだり。今は昔よりチェックしやすいし、東京にいなくても自宅録音でもすごい人もいっぱいるから。私は音楽がすごく好きなので、「これ、みんな聴いてみて!」っていう役割もしたいと思っているんですよ。アルバムにもそういうノリがあると思います。

――フェスという空間についてはいかがですか?

スピーカーの位置ひとつでも聴こえ方が全然違ったりするから、一回目のフェスで例がないという意味では大変ですよね。毎年色々調整しながら、音環境が良くなっていくものだから。面白いことに、人が入るとまた音が変わるんですよね。新しいフェスって、そういう仕込みは大変だなと思います。

――パフォーマンスをする側としては、外だからこその開放感も感じるものでしょうか。

それはもちろん感じますよ。人が集まるとなんかワクワクしませんか?みんなが何かを求めてきているというか、音楽を共有していて、「初めてなのに、初めてじゃないね、隣のあなた」みたいな(笑)。そういうのがすごくピースフルだし、それでいつも見て知っている星空とか夕日が落ちて行くのを一緒に見るというだけでもいいと思うんですよ。そこに音楽があったということだから。すごくロマンティックな味わい方ですよね。

――富士山の麓で行われるフェスですが、富士山にまつわる思い出などはありますか。

小学3年生のときに富士山の頂上に登りました。昔から集中力があるというか、やろうと決めたら絶対やる子どもだったので、絶対頂上まで登ろうと思っていたんですよ。そうしたら、クラスの女の子は私以外いなくなっちゃって、私一人で先生について頂上まで行ったんです。自分の初めての達成感が富士山の頂上に登ったことですね。あれは今思い返すとやっておいて良かった(笑)。

――『Baby Bump』のアナログ盤が3月13日にリリースされますが、すでにCDや配信で聴かれていますよね。今作は音楽ファンからの評価がすごく高いのと同時に、最近は積極的に音楽を聴いていなかったという人から「Cahraのアルバム、いいよね」って聞くこともあったんです。それはすぐに聴けるサブスクリプションの浸透というのも影響していると思うのですが、そうした音楽が聴かれる環境の変化は、Charaさんの活動にどんな影響を与えていますか。

私がデビューした頃は、街にあったレコード屋さんもなくなってきていた時代で、私もCDでデビューしたんですけど、iTunesもApple Musicも若いときにあったらそりゃあ便利で使うよねって思います。長男がすごく音楽を愛している子なんですけど、世代が違うのでそういうツールは普通に使っていて、今の若い子はみんなこういう感じなんだなって。結構前ですけど、レコードを見て「これなあに?裏と表がある」とか言ってました(笑)。もともと私はルーツを聴いたりするのが好きだし調べるのが好きなタイプなので、(サブスクは)便利に色々掘っていけるのがいいなって。もともとローラーディスコ出身なので踊るのが好きだから、暴力的に音が大きければいいというわけじゃなくて、良い音質で聴きたいと思っていて。そういうのはスピーカーの発達とかで変わってきていると思うし、作品に参加してもらうエンジニアさんが色々音を作るときの注意点から影響を受けたことを、自分の音像、音のお絵かきにするのが好きなんですよ。エンジニアさんと一緒に研究して、最後にトラックダウンしてマスタリング作業までこだわってやるというのが、アルバムの良い評価に繋がっていると思うから、そこはやっぱり意識しているというか。時代を止めないで、だけど良いものは若いミュージシャンの方と共有をしているし、昔のディスコの曲を聴かせたりすると新鮮だったりするらしいんですよ。だから、サブスクで色んな音楽が聴けることで若い方たちとクリエイティブな作業をするのがやりやすいんということはありますね。

――ツアーを通してのファンのみなさんの反響はいかがでしたか?

昔は女の子のお客さんが多かったけど、この前のツアーではお客さんの幅が広かったんです。お子さん連れとか、二世代で楽しんでくれていたりとか。笑顔がすごく見れたし、わざわざ足を運んでくれているというのが、グッときました。それと、今回のアルバムに合わせて、グル―ヴィーなものも演奏できる今までにないバンドメンバーでツアーを回ったんです。高橋あず美ちゃんという素晴らしいシンガーにコーラスで初参加してもらったり、マルチ・プレイヤーのTENDRE君、ドラマーは屋敷豪太さんというレジェンドがいたり、楽屋のワイワイした感じも良くて。たぶん、その感じがいつもと違うメンバーだけど、「Charaがリラックスしていてとても良い」っていう感じに繋がったんだと思います。

ベストライヴにはいつもしたいと思っていて、今までの曲を厳選しているので、今回のフェスみたいな限られたイベントでも、ベストライヴにしたいと思います。一緒に楽しみましょう。

インタビュー・文:岡本貴之

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