New Albums/EP

せん
ウリチパン郡
『ジャイアント・クラブ』で、耳の肥えたリスナーに鮮烈な印象を与えたウリチパン郡の1stアルバム。2003年にリリースされた本作は、OORUTAICHIとYTAMOの2人でホームレコーディングされ、作風も4人編成の現在とはだいぶ異なる。『ジャイアント・クラブ』は、整然としているようで、キーワードを見つけようとするとなかなか見つけられない不思議さを持つが、『せん』はカオスのような音の融合の中から、民族音楽やエレクトロなど、散々なキーワードを取り出すことが出来る。ボーナストラックに収められた『テルマ』は、2枚に共通する曲だが比較してみると相当に面白い。2人と4人の違い、宅録とスタジオ・セッションの違い、何より千住宗臣(dr)の参加のあるなしがここまでの差異をみせるというのが興味深い。ウリチパン郡を語るには絶対に外せないアルバムであり、ウリチパン郡の3枚目のアルバムを占う上でも極めて重要。成熟した渋い男の意外な過去をのぞき見るような、ファン垂涎の的のアルバムである。(text by 西澤裕郎)

Flowers
Joan of Arc
1996年に結成以来、ティム・キンセラを中心とした不定形グループとして、これまでにオリジナル・アルバムとしては9枚、他にもEPや、企画盤、ライヴ盤などをリリースし、さらに、別ユニットやソロ・アルバムなども含めると、優に50枚以上のアルバムを生み出し続けているシカゴのポストロック〜EMO シーンの最重要バンドの最新作。痛々しいほどにエモーショナルだった前作に比して、アルバム・タイトルからも見受けられるように、人生を俯瞰して見つめる視線が感じられる、より穏やか、かつ大胆な作品となった。常に音楽的に、文学的に、進化することをやめないティムの尽きない創造性が、また1つの高みに達したことを告げるシカゴからの最新レポート。

Mes Influences
MOAR
ジャズ・リベレーターズ、ホーカス・ポーカスに続くフレンチHIPHOP第3の刺客!ジャズ・リベレーター好きなら必ずハマるエスプリに富んだジャジービート+フレンチ・ラップの美しいコンビネーションとシネマティックな語り口が生み出す薫り高いヨーロピアンHIPHOPの三ツ星アルバム!ラーシャン・アーマッド(Crown City Rockers)をフィーチャーした12インチでヴァイナル・シーンの話題をさらった若きプロデューサー、モアーのデビュー・アルバムが遂に上陸!

There Is Loud Laughter Everywhere
Head Like A Kite
1999年に結成されたシアトルの4ピース・バンドSushiroboのギタリスト、デイヴィッド・エインモによるソロ・ユニット。2006年リリースの 1stが「フォー・テット、ノーツイスト、マウス・オン・マーズ、ディスメンバメント・プランが、ファクトリー全盛期のマンチェスターでパーティーを主催してるよう」などと評される。翌年には来日も果たし、Oak、 Avengers in Sci-Fi、The Telephonesらと共演している。2008年、LAのMush Recordsに移籍し、2ndアルバムが完成。ゲストにインディー・スター達が大集結し(裏面参照)、ロックでエレクトロニックでヒップ・ホップなビートが、ダンスフロアを熱くする、とても下世話で、でも抗えない魅力を放つ傑作/問題作が誕生した。

Lily Perdida (Japanese Edition)
Clue To Kalo
オーストラリア、アデレード出身のマーク・ミッチェルによるソロ・プロジェクト。 あるフェスで知り合ったドーズワンの紹介でLAのMush Recordsと契約。1st、2ndともにUKではLeafからリリースされ、「ボース・オブ・カナダに乗る酔ったバッドリー・ドローン・ボーイ」などと喩えられ、絶賛される。 2006年、緊急来日。キエラン・ヘブデン(フォー・テット)&スティーヴ・レイド、ハー・スペース・ホリデイのオープニングを務める。そして2008 年、3年ぶりとなる3rdアルバムが到着。全編に女性ヴォーカルをフィーチャーし、前作以上にオーガニックな感覚や唄心が前面に出た見事なコンセプト・アルバム。新たなポップ・ミュージックの一大叙事詩を創り出した。

Gang Rocker...If
THE MODS
1983年にリリースされたミニ・アルバム『Gang Rocker』。異様なハイテンションの中でレコーディングされたのはギラギラと尖った3曲のみ。もしも、あの時にフル・アルバムとして制作されていれば... それは見果てぬ夢だった。だが今、まさにそれが現実に! 打ち震えて待つがいい。26年の歳月を経た衝撃の結末を...これがTHE MODSの落とし前だ!

Just One Way
MORNING GLORY
とにかくキュート!どこか懐かしくも切ないグッド・メロディ、やんちゃでパワフルなギター・サウンド、極上のハーモニー。飛騨高山が生んだ唯一無比なガールズ・バンド、MORNING GLORY待望の初のフル・アルバム。

PROMISE PER SECOND
EMPTY SLOW
1年半ぶりのセカンド・アルバム。先行シングル「Father Christmas」「GIFT」がindiesmusic.comの売上チャートで1位を獲得するなど、インディーズ・シーンの注目を集めている。2009年のメロディック・シーンを牽引すること必至のアルバム。

Linda Merrill Sings
Linda Merrill
キャロル・クレヴェリング唯一のアルバムに続く、廃盤店にほとんど出ない超レア・アイテムのCD化。湧き立つような気品とロマンティシズムは、ヴォーカル黄金時代のシンガーのみが持つ魅力だ。

Everything I Need
Carol Fredette
米東海岸を拠点に活躍する、キャロル・スローン大推薦の中堅シンガー。歌に対する鋭敏な感覚と歌唱力には定評がある。才人ボブ・ドローとデイヴ・フリシュバーグの作品集で、ふたりとは1曲ずつデュエットも披露。

Brand New Blues
CYRIL NEVILLE
「ニュー・オーリンズ最後の偉大なるヴォイス」、シリル・ネヴィルの最新作! カトリーナ以降この男の中で煮えたぎっていた情念がブルースで吹き出した強力盤!!

Mojo Boogie
blues.the-butcher-590213
「このバンドが日本にいるのが嬉しい!」-ムッシュかまやつ- 永井''ホトケ''隆×沼澤尚×中條卓×KOTEZによるスーパー・ブルーズ・バンド、待望のセカンド・アルバムが遂に登場。さらにパワー・アップしたBTBが王道にして斬新なブルーズ・サウンドを再び響かせる!

The Bottom Of The Top
PHILLIP WALKER
モダン・ブルース・ギターのトップとなるフィリップ・ウォーカー!彼が遺した70年代モダン・ブルース最高傑作の一枚が遂に登場!!

Home
CHRIS THOMAS KING
祝来日!ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル2009出演を記念してクリス・トーマス・キングの最新作が国内盤で登場!! メロウでスムーズ、オトナのアルバムです。

「ウィッチテイル 見習い魔女と7人の姫」オリジナル サウンドトラック
オリジナル サウンドトラック
任天堂DS用ゲーム・ソフト「ウィッチテイル 見習い魔女と7人の姫」」のオリジナル・サウンドトラック。ゲームに使用されたBGM34曲に加え、エンディング・テーマ・ソングはゲーム用と特別にCDアルバムのためにアレンジされたバージョンの2曲を収録した全36曲。

腹八分目のアニソン act 3
腹八分
謎のユニット腹八分のサード・アルバムは大好評の全曲アニメ・ソング。スタンダードなアニメ・ソングをそれはもう不思議な感性で歌い上げる「酢飯」のヴォーカル・フレージングは絶品!!

初期の徳原大和 奄美島唄傑作選1
徳原大和
日本発、世界に誇るワールド・ミュージック、奄美島唄の新星登場!奄美・加計呂麻島出身の弱冠21歳、若き天才唄者・徳原大和のデビュー盤です。加計呂麻島諸鈍長浜での現地実況録音を敢行。三味線と島唄と、波の音。耳に優しく心に響く南方極楽音楽をお楽しみ下さい。


Here are OKAMOTO'S
OKAMOTO'S
若干18歳の4人組が放つピュアかつダーティーな原石のロックンロール!ピュアで猥雑、デビュー当時のローリングストーンズのようなスリリングさとティーンエイジャーのやり場のない怒りをぶちまける歌詞は、ロック黄金時代の危険な香りを現代に蘇らせてくれる記念すべき衝撃のデビュー・アルバム!

vision
hare-brained unity
進化を続けるヘアブレ、発売を待たれるフル・アルバムに先駆けたワンコイン・シングルを緊急リリース。光を探し続ける前向きな歌詞、体が自然に反応してしまうアッパー・サウンドは、幅広い層を惹き付けるに違いない。

Across The View
Richard Burmer
1988年FM局J-WAVEの開局当時、頻繁にオンエアされヒットした(開局して最初に流れた記念すべき曲で、翌年には同局の番組名にもなった)、リチャード・バーマーによる、美しきエレクトロニック・リラクゼーション・ミュージック。