2019/09/27 18:00
第9回「さみしさ」
快快(ファイファイ)新作「ルイ・ルイ」の公演が全て終了して10日ほど経った。
舞台に立ってたこと、あんなに素敵な、たのしくて、おもしろくて、めくるめく世界にいたことが、今では、夢だったのではないか、思う。
でもたしかにあった。
あの作品はたしかに存在していたんだ。と思うと、ふと急にさみしくなった。
1週間経ったあたりで、すごくすごくさみしくて、快快主宰で脚本のよんちゃん(北川陽子)に「さみしいよう」とLINEをしたら、「1週間の時差!」と、きゅん♡っと書かれてるスタンプが送られてきた。なぐさめるでもなく、共感してくれるでもない返事を見て、わたしはハッとしたのだった。「ルイ・ルイ」という作品のそもそものテーマ、今ないものもたしかにあったということと、さみしさについてというのを思い出した。
まさにそれじゃないか、この気持ちは…!と思ったのだった。
わたしは無意識にさみしい気持ちをどこかに追いやろうとしていた。でも味わうことにした。さみしいという気持ちはたしかにある。どこにも追いやることはできないし、追いやる必要はない。こわいことではない。と思った。
そのようなかんじで最近は漂うようにして生きている。いつまでもこの気持ちは続くものではないと思う。存分に感じて味わいながら、過ごしていきたい。
文:白波多カミン
※次回掲載は10月11日(金)
・白波多カミン オフィシャル・ウェブサイト
http://shirahatakamin.com/
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