2022/08/12 11:30
台風が近づき小雨が降る中でのスタートなった〈ボッチン〉Day4。10時から「ぼっちステージ」に登場したのは、意外なことにロックバンド忘れらんねえよだった。
リード・ヴォーカルでコンポーザーも務める柴田隆浩(Vo.Gt)のステージ衣装は「TOKYO 2020」のTシャツ。待望の初来日となるだけに、〈ボッチン〉にかける意気込みが伝わってくる。
「準備がバタバタで。発声練習から初めていいですか」との第一声から、唇を震わせる発声練習を開始。貴重なシーンを目撃できた幸運なオーディエンスを前に、「爽やかな曲です!」との曲紹介からギターをかき鳴らして始まったオープニングナンバーは「スマートなんかなりたくない」。〈ぶっちゃけ予定はなんにも入ってない ネットを見るしか予定は入ってない〉と、歌詞がお盆シーズンのぼっちの胸をえぐる。「歌詞が青すぎて自分で歌ってて恥ずかしくなるね」と柴田。
「昨日やらなかったお気に入り曲やっていいですか?この〈ボッチインジャパン〉で発見した曲」とのMCから、ダークな感情を独特の言葉と沈んだトーンのサウンドで表現した「おしぼりを巻き寿司のイメージで食った」へ。「昔の歌詞に戻してみました」とのことで、〈ナンバーガールが好きなんだ〉などレコーディングバージョンとは違う歌詞で歌われた。
ここでタイムテーブルの変更がアナウンスされ「ヨガ」が「のりたま」に、ぼっちステージ「弾き語りライヴ」本日3番目の出演者である忘れらんねえよ柴田隆浩(Vo.Gt)がキャンセル、代わりに忘れらんねえよ柴田隆浩(Vo.Gt)による「リプ返タイム」となることが発表された。
「代表曲を」と言いつつ歌い出した曲は「紙がない」。いつの間に代表曲になったのだと思ったファンの方もいると思うが、このフェス中にかなりの人気曲に変貌を遂げた曲の1つだ。ミニアルバム『あの娘のメルアド予想する』収録曲「タイトルコールを見てた」は、内省的なぼっちの心の内を知り尽くした柴田ならではの曲。「ぼっち」をテーマとして聴くことで、新しい曲の捉え方ができるのが〈ボッチン〉の素敵なところかもしれない。全力自己肯定ソング「ばかもののすべて」も、ぼっちがポジティブに感じられる曲だ。
初日からリクエストが多かった、菅田将暉への提供曲の1つ「7.1oz」をここで初披露。シャツを擬人化して心の叫びを歌う世界観の歌詞は、菅田将暉との共作。しゃくり上げるような歌い方が胸を打つ。歌い終わると「これは何回かやれば形になるんじゃないかな」と謙遜したものの、朝イチながら素晴らしい歌声だった。ラストは朝の空気感の中でリアルに歌われた「歌詞書けなすぎて、朝」で締めくくった。
「はじめての人も、どんどんチャットに入ってきてね!」
と、広く配信視聴オーディエンスに呼びかけてDay4をスタートさせた。
2022年8月12日(金)10:00~ぼっちステージ
「弾き語りライヴ」
出演:忘れらんねえよ
〈セットリスト〉
1. スマートなんかなりたくない
2. おしぼりを巻き寿司のイメージで食った
3. 紙がない
4. タイトルコールを見てた
5. ばかもののすべて
6. 7.1oz
7. 歌詞書けなすぎて、朝
https://bit.ly/3CjRpQf
https://twitter.com/wasureranneyo
文と写真:岡本貴之