SOMETHIN'COOL

インタビュー
「言葉」を音で表現するコンセプチュアル作品──Kei Matsumaru『Nothing Unspoken Under The Sun』
千葉生まれパプアニューギニア育ち、バークリー音大卒という経歴をもつサックス奏者・松丸契。ツイン・ドラムス編成・THINKKAISMでのデビューから約1年を経て、ニュー・アルバム『Nothing Unspoken Under The Sun』をリリースした。今作は、デビュー作から大幅にサウンドが変化し、「言葉を発する」というコンセプトを打ち出した作品となっている。インストゥルメンタル作品における“言葉”とはなんなのだろう? と疑問に思うかもしれない。そこには彼自身が伝えたい想いがある模様だ。自身のアイデンティ…
インタビュー
大西順子、ジャズ・ピアニストを語る
つい先ごろ、約8年ぶりのピアノ・トリオ・アルバム『Glamorous Life』、そして初のバラッド集『Very Special』と2枚同時に新作をリリースしたばかりのジャズ・ピアニスト、大西順子。OTOTOYでは新作に関するインタヴューに続いて、こちらのページではその後編、特別企画として、ジャズ評論家、柳樂光隆を聞き手に、大西にレジェンダリーなアーティストから現代にいたるまでのジャズ・ピアノに関して語ってもらった。レジェンダリーなジャズ・アーティストたちに直接師事、またはバンドのいちいんとして共演し、まさ…

インタビュー
大西順子、バラッド集&ピアノ・トリオ新作を先行ハイレゾ配信スタート
2度の活動休止(2012年には引退宣言も)からの復活を遂げ、昨年は菊地成孔プロデュースによるニュー・アルバム「Tea Times」をリリース「Tea Times」をリリースするなど、ここにきてまた活動を活発化させているジャズ・ピアニスト、大西順子。そんな活動の勢いを象徴するように2枚のアルバムを同時にリリースする。まずはファン待望、8年ぶりとなる待望のピアノ・トリオ・アルバム『Glamorous Life』、そして彼女が10年以上、そのアイディアを温め続けてきたという初のバラッド集『Very Special…

レビュー
小野リサの1st & 2ndアルバムが高音質で甦る!
夏の午後にぴったりな作品がDSD & ハイレゾで甦った。ブラジルはサンパウロに生まれ、日本におけるボサノヴァの伝道師としてその名を知られる小野リサの初期作だ。このたび、中里正男(ONKIO HAUS)によるリマスタリングを施されてミディからリリースされるのは、全編ポルトガル詞の金字塔的デビュー・アルバム『CATUPIRY』(カトピリ)、そして小野リサの名前を全国区にした「星の散歩」を含む『NaNã』(ナナン)の2作。OTOTOYでは、この2作をDSD(1bit/2.8MHz)およびALAC/FLAC/WAV…

インタビュー
OLAibi、石橋英子Wリリース! 鼎談 : 石橋英子×OLAibi×トンチ
前作『imitation of life』から間を空けることなく、クラッシック、ジャズのエッセンスも含んだシンプルなピアノ・ソロ・アルバム『I'm armed』をリリースした石橋英子。そして、パーカッショニストが奏でる音楽でありながら、今回新たに実験的かつ室内楽的で密室性の高いテイストを組み込んだ3年振りのサード・ソロ・アルバム『new rain』をリリースしたOLAibi。今回は両者のリリースを記念して、スティール・パン奏者のトンチを迎えての3者鼎談を開催。3者に通じる“音楽観”を読み解いてほしい。...…

レビュー
石橋英子『imitation of life』
「枯れることのない泉のようなものを欲する部分がある」との言葉に集約されるように、未踏のサウンドを追い求め、即興演奏家やプロデューサー、そしてシンガー・ソング・ライターとして、文字通りあらゆる領域で活動する稀有な音楽家、石橋英子。前作『carapace』から約1年半、引き続きジム・オルークのプロデュースのもと、自然と集結したメンバーたちには「もう死んだ人たち」との名が与えられ、彼女の描いた脚本によって自在に舞い踊る。そんな鉄壁の布陣で構築された新作は、プログレッシヴ・ポップとも呼べる未知の世界である。...…

インタビュー
石橋英子『drifting devil』インタビュー
石橋英子を「PANICSMILEのドラマー」と捉えている人が居るならば、是非ともこの機会に「シンガー・ソング・ライター」としての彼女の音楽を聴いてみて欲しい。最新ソロ・アルバムdrifting devilは多数のゲスト・ミュージシャンを迎えて制作され、楽曲は音の粒がアグレッシヴなものから、ゆるやかに唄とメロディが紡がれていくものまで、色彩感に富んだグッド・ポップ・ミュージックが詰まっている。インタビュー中、”可能性”という言葉を何度も口にした彼女にとって”ポップ”とは一体どんな存在なのだろうか。...…

インタビュー
石橋英子『carapace』
石橋英子の、ソロとしては3枚目の作品となる『carapace』。この作品を聴きながら、何度も夢の中に引きずり込まれるような感覚を覚えた。夢の中の世界独特の、形が掴めない曖昧な、でもきっと意味深い、起きてからしばらくぼーっとしてしまう、年に数回しか会えない強烈な印象を残す夢。浅い睡眠の中で自分の記憶の中まで旅をした時に見る、あの変な夢。石橋英子が歌詞の中で描く風景は、夢の中で見る曖昧な風景に似ている。懐かしくて大切だけれど、どこか怖くて触れがたい。...…