NEVER SLEEP

インタビュー
阿部芙蓉美と内村イタルが語る、音楽の“キャッチーさ”とは──尽きない心配事、世相を受け止める眼差し
日々の生活のなかには、ただそこに音があるだけで救われる瞬間がある。阿部芙蓉美とゆうらん船の音楽は、まさにそんなときに鳴っている音楽だ。バンドとソロ、世代の違いはあれど、どちらも人間のままならなさを捉え、その感覚を音に潜ませ、漂わせたまま手から放つ。そこには音楽に対する希望や祈りが含まれているように感じる。今回、〈SHIBUYA SOUND REVERS2025〉での共演を果たす、阿部とゆうらん船の内村イタルのふたりを招き、対談を行った。お互いの楽曲に抱くイメージや制作において心がけていること、そして音楽と…

インタビュー
幽体コミュニケーションズのファースト・アルバム『文明の欠伸』でめぐる、音と言葉の旅
paya(Vo./Gt.)の思考に長らく棲みついていた「文明の欠伸」という言葉の真意を探るべく、幽体コミュニケーションズは音と言葉の壮大な旅に出た。その道すがら、手に入れた重要なキーワードは、「バグ」や「幻」、「遊び」、「街」。どれも人間という生き物の不思議な特性を表す言葉だ。これらを手がかりに浮かび上がってくるのは、「文明」の最小単位は私たち一人ひとりであるという実感。そして今、このアルバムが新たな「文明」を育てていることに違いないだろう。幽コミが緻密に作り上げたファースト・アルバム『文明の欠伸』。その…

インタビュー
ステージ上にはギターとマイク、iPhoneのみ──幽体コミュニケーションズの丹念な音設計に迫る
3人組バンド、幽体コミュニケーションズが成すサウンドは作り込まれているが密度は薄く、計算された音の隙間は心地がいい。バランスのとれた男女混成ヴォーカル。エフェクターを器用に使いこなし、様々な音色へと変化するエレキ・ギター。自宅やスタジオだけでなく、トンネルや公衆電話を使った屋外録音など様々な方法を駆使したレコーディング。必要最低限かつ、ユニークな音作りで構成された新作『巡礼する季語』は、1枚を通じて季節を巡っている。バンドにとって、重要なワードである「季節」をテーマに制作されたファースト・ミニ・アルバムは一…

コラム
OTOTOY各スタッフ+αがそれぞれ選ぶ、2020年の10作品
今年もやってきましたOTOTOYスタッフによる個人チャート。いろいろ大変だった2020年、なにを聴いてOTOTOYを作っていたのか? 今年は新人、梶野に加えてインターン、そしてコントリビューター枠としていろいろと関わっているライター陣の方にも書いてもらいました。 ■OTOTOYスタッフ■...…

インタビュー
生活になじむ音楽、〈路地〉1stアルバムリリース&インタヴュー公開
男性3名、女性1名。東京のバンド〈路地〉。はっぴいえんど「風をあつめて」の冒頭一節に登場する単語であり、ceroにも「Roji」という楽曲がある。ポスト大貫妙子とも称される飯島梢(Vo,Syn)の歌声も含めてシティ・ポップ系譜のサウンドと想像していた。聴いてみると確かにその要素は多分にあるが、突如入るノスタルジックでリバーヴの効いた音の波、ハードなギターソロなど幅広いアプローチが垣間見える。そんなサウンドもやさしさで1つに包み込んでしまう飯島の歌声。地に足のついたリベラルな思考を持つ音楽集団だ。また日常と地…