これは日本ポップ音楽史に残る幸福なコラボレーションです――平賀さち枝とホームカミングス『白い光の朝に』配信開始&独占インタヴュー

アコースティック・ギターを爪弾き、つぶやくように歌を紡ぐシンガー・ソングライター・平賀さち枝と、青く甘酸っぱいギター・ポップを奏でる女の子3人+男の子1人の4人組バンド、Homecomings。このコラボ、それはもう絶対良いだろうという予感は誰しもがしていたと思いますが、その想像を超えるアルバムが届きました。

平賀さち枝とホームカミングス名義による表題曲「白い光の朝に」のすばらしさは、ライター・田中亮太の言葉にお任せするとして、アルバムには初音源化となるそれぞれの新曲も収録。そして、文中にはないですが、取材にて平賀が「全く別の楽曲顔を見せてくれた、聴いていると、私は勝手にやけのはらさんの音楽に対するあたたかさや優しさのようなものを感じる」と語った「白い光の朝に」のやけのはらリミックスで締めくくる4曲入りです。

普段は東京に暮らす平賀と京都に暮らすHomecomings。インタヴューはむずかしいかと思われるも今回Skype越しに繋がり実現!! ここだけでしか読めない、メンバーの独占インタヴューをどうぞ。

平賀さち枝とホームカミングス / 白い光の朝に

【配信価格】
ALAC / FLAC / WAV(16bit/44.1kHz) : 単曲 270円 / まとめ購入 810円
mp3 : 単曲 216円 / まとめ購入 648円

【Track List】
01. 白い光の朝に
02. Telly(Homecomings)
03. 青い車(平賀さち枝)
04. 白い光の朝に(やけのはら REMIX)

INTERVIEW : 平賀さち枝とホームカミングス

日本ポップ音楽史に残る幸福なコラボレーション。「白い光の朝に」を聴いてると、そんな大げさな物言いの一つもしたくなります。東京に暮らすシンガー・ソングライター、平賀さち枝と京都のインディ・ポップ・バンド、Homecomingsが、平賀さち枝とホームカミングス名義の4曲入りシングル『白い光の朝に』をリリース。各々の楽曲、表題曲のやけのはらによるリミックスも収録されていますが、とにもかくにも共作曲「白い光の朝に」を聴いていただきたい。


「白い光の朝に」MV

曲をスタートさせてからの10秒、Homecomingsの十八番と言うべき100BPM前後の跳ねるビート、キラキラとしたギター・アルペジオに、平賀さち枝の可憐な歌声がふわりと舞ってくる瞬間、すでに並ただならぬ楽曲である予感が浮かびます。そして、最初のコーラス部分、平賀ヴォーカルにHomecomingsの畳野彩加がハーモニーを重ねる49秒、平賀に負けぬ存在感を見せる畳野のポテンシャルに驚かせるとともに、歌い手両者のあまりの相性の良さに、期待は確信へと変わるでしょう。さらに凄いのは畳野がメイン・ヴォーカルとなる、1分32秒からの2番パート。彼女にとって音源としては初の日本語詩を、襟元を正すように丁寧に、甚大な初々しさと少々のぎこちなさをもって歌う様は、"初めて"というとてつもない甘酸っぱさを、ポップ・ソングスとしての開けた魅力へと見事に昇華させています。そして2分59秒からのその1度しか現れない、わずか8小節のCメロディ。その抜け出せない幻のような残り香といったら! 4分30秒過ぎ、最後に訪れるのはラララ・コーラスの多幸感。そのままゆっくりとフェイドアウトしていくという罪づくりな編集が、5分33秒もある長尺曲にもかかわらず、まだまだ、いやもはや永遠に聴いていたいという魔法をかけています。はい、どう聴いてもこれは名曲です。

2組のミュージシャンが惹かれ合い結びついた過程、宝物のごときコラボレーションが産み落とされた営み、さらにその先に互いが見えている景色について、メンバー勢揃いで語っていただきました。

インタヴュー&文 : 田中亮太

「自分よりも年代が下でフレッシュで爽やかなバンドが良いです!」って言ってたんです(平賀)

――まず、このコラボレーションはどちらから持ちかけたものなのでしょう?

平賀さち枝(以下、平賀) : 持ちかけは(SECOND ROYAL RECORDオーナーの)小山内さんです。
福富優樹(以下、福富) : 小山内さんが顔を$マークにして、言ってましたよね(笑)。僕らのレコ発が名古屋であって、それにさっちゃん(平賀)も出てもらったんですけど、ライヴが終わって「コラボのシングルとかやったらいいんちゃう?」って言われました。それはめちゃ覚えてます。

平賀さち枝
――そのライヴで初対面だったんですか?

平賀 : 名古屋のライヴではないですね。初めて会ったのは東京。わたしをライヴに誘ってくれたイベンターの方から、対バンを誰にしようかって相談があって、私は「自分よりも年代が下でフレッシュで爽やかなバンドが良いです!」って言ってたんですよ。で、たまたま見つけたのがHomecomingsだったっていう。それでイベンターの方にHomecomingsさんどうですか? って言って、声かけてもらいました。
福富 : 去年の10月ですね。声かけられて、びっくりというか、平賀さち枝さんはすごい好きでしたけど、共演できるイメージはなくて。その平賀さんが誘ってくれてるってのを聞いて、すごく嬉しかったです。

――平賀さんは彼らのライヴを初めて見ていかがでしたか?

平賀 : すごくグルーヴがある人たちだなと思いました、演奏が勢いがあって。で、すごいポップでキラキラしてるなって。みんなが昔から好きなメロディを追いかけてやってるって思いました。

――人となりについてはどうですか?

平賀 : 私は人見知りだし、あまりお話はできなくて。最近になってもあまりできないんですけど。
一同 : (笑)。
平賀 : だから人となりというよりも、音楽から受けた印象だけで付き合ってきたって感じです。

――名古屋での共演時にはもっと話したりと、距離が少しだけ近づいた感覚はあったんですか?

平賀 : 距離は変わらずでしたね。私はどう接したらいいかずっと迷ってて。それまでは自分が一番年下、歳の離れた人と音楽をしてて、すごく甘えさせてもらって、いろいろ助けてもらったんです。でも、自分が25、6になって下の世代で音楽をやってる人がどんどん出てくるって時期に私もなって。私はそういうバンドに友だちみたいに接すればいいのかな、でもお姉さんだし、しっかりしなきゃなーって思って。なので変な感じになっちゃった。レコーディングのときもそうだったし、私がね。逆にみなさんにすごい気を使わせちゃって。申し訳なかったなって思ったりしてるんですけど。
一同 : (笑)。
平賀 : レコーディングし終わったくらいからなんですけど、今は心を開いていて、普通にたくさん話せますね。そこまですごく時間がかかったなって。
福富 : でも、僕らもフワフワしてたかも。いつまでたっても「平賀さんだ!」みたいなのが抜けなかったというか。

――じゃあ、平賀さんが共作のアイデアを伝えられたときは、どう感じました?

平賀 : もともと対バンしたいと思える人たちが、たくさんいるわけでなくて。そう思ったのもHomecomingsさんのセンスがすごく好きだったからだし、なんの心配もなかったです。

――では、Homecomingsのみんなはどうでした?

福富 : 名古屋のあとの打ち上げで、小山内さんがバンドと平賀さんにペロッと言ったんですよ。でも、お酒の席なので、深刻に考えずに「いいですねー最高最高」みたいな。平賀さんも「いいですねー、楽しみです」って。そのあとに平賀さんから曲が送られてたときに、「本当なんや」ってなりましたね。

マジかと思うぐらい名曲だった(畳野)

――曲は両者とも書けますが、そのうえでまず平賀さんから曲を送るという流れとなった理由は?

平賀 : とりあえず私の曲を、みんなに伴奏つけてもらいたいって希望があったので。
福富 : 僕らは平賀さんの曲が好きで、それを僕らがアレンジするってのをやりたかった。もしかして、おんなじ地域に住んでたら最初から一緒に作るってのもあったかもですけど、東京で平賀さんが曲を作って、京都で僕らがアレンジをして、また東京で平賀さんが加えて、みたいな送り合ってできていくってのが素敵に思いました。

――この「白い光の朝に」は共作のイメージがあって作った曲なんですか?

平賀 : その当時に何曲か作っていたなかから、そのなかでもちょっとだけ頭ひとつ抜きでた曲でした。普遍的というか、ちょっとだけ視野の広がってる歌。自分の作った曲のなかでもちょっと特別な曲だったかもしれないです。でも、Homecomingsさんにやってもらうなら特別な曲のほうがいいなって。

――Homecomingsの皆さんが平賀さんから送られてきた曲を聴いたときの印象はどうでしたか?

畳野彩加(以下、畳野) : みんなで聴いたとき「これは名曲きた」って。
福富 : すごい曲が送られてきたなと思って嬉しくてしかたなかったですね。
畳野 : マジかと思うぐらい名曲だった。
福富 : 送られてきた段階ですごい良くて。もう七割はその時点で大成功みたいな。最高だなって思いましたね。結構僕らが話してた「こういう曲がきたら良いな」みたいなのに当てはまる曲だったので、もう完璧だなと思いました。

――こんな曲だったら良いなっていうのを、もうちょっと具体的なイメージを教えてもらえます?

福富 : 平賀さんの過去作全部、『さっちゃん』から『ギフト』までどれも好きなんですけど、最近のモードがあるじゃないですか。『ギフト』以降って感じの。だから、『ギフト』のその次にあたるような曲がきたら良いなと思ってて。僕の中で「ギフト」は大名曲だし、平賀さんがもっと開けた曲をやりたいって言ってるインタヴューを読んだりもしてて。コラボでは、「ギフト」の開けたポップ感っていうのの、もうちょっと強い版というか、進化版を作れたら良いなと思ってたところに、ほんとにそういうのにできそうな曲が来たのでバッチリって感じでしたね。

Homecomigs(左から、福田穂那美(Ba)、福富優樹(Gt)、畳野彩加(Vo, Gt)、石田成美(Dr))

――平賀さん的にはこの曲を送ったときに、こんな色付けしてほしいとか期待はありました?

平賀 : それは全くなくて。とにかくお任せしました。テンポも遅く早くって指定もしなかったし。でも丸投げして良かったです。素敵なアレンジで返ってきたので。原曲はゆっくりだったけど、テンポが早くなって返ってきて、それがすごくHomecomingsらしくて。

――Homecomingsのメンバーはそれぞれどういう肉付けを考えられてたんでしょうか?

福富 : どうかな…。でもすんなりというか、こういう曲がきたら、こういう風にしようと思ってたのがそのままきたって感じだったので、なんとなく考えてたアレンジでいけたっていうか。早かったですね。
畳野 : でも、Homecomingsっぽさは出さなきゃいけないなって思ってて。平賀さんの曲を演奏してるだけじゃダメだなって。やっぱりコラボだから。リズムとか早さとかは自分たちっぽく。イントロのギターの感じとか、ギター・ソロとかで、ぽさを出せるところは出せたかな。Cメロだけはこっちで作ってたんですよ。コードを私が考えて。Cメロはこっちで作らせてほしいっていうのは言ってましたね。

――それは曲が送られてくる前から?

福富 : 打ち上げの席で飲みながら話してるときに、「僕らがCメロはつけて〜」「はは〜ん」みたいな感じでは話してたんで。
畳野 : そうそう。そこでぽさを存分に出してみようと思って。コード進行であったり。で、メロディもなんとなく付けて送ったらさっちゃんが歌詞を付けて返してくれて。さらに良くなって返ってきた。上手く混ざるというか、違和感なくそれぞれの"ぽさ"が混ざってるなと思いますね。

――平賀さんは、そのCメロを聴いたときにHomecomingsらしさっていうのはどんな部分に感じましたか?

平賀 : メロディ・ラインの眩しさっていうか、輝きっていうか。私じゃあ使わないコード進行だったから、とても新鮮でした。

――歌の録りとかは平賀さんが京都に来られてやれたんですか?

福富 : はい!
平賀 : そうです。

――どれぐらいのところまで固めて京都に来られたんですか?

平賀 : いや! 特に何も考えずに、結構皆のほうがアレンジとかを考えるのが大変そうだったから、それを見てました。眺めて。
一同 : (笑)。

――歌詞は平賀さんが京都に来るまでに全て書き上げられていたんですか?

平賀 : そうです。
福富 : 最初の時点で手書きの歌詞付きで送られてきたんですよ。手紙みたいな感じで。しかもテープだったんですよ。テープに吹き込んだ歌が手紙と共に送られてきて。それがすごい良かったですね。

平賀さち枝がHomecomingsに送った、テープと手紙

――今回の歌詞って、ちょっと下の世代に向けた視点があって、少し年長の平賀さんがHomecomingsに対して言葉を送っているようにも見えますが、そういう感覚はありましたか?

平賀 : ん〜それはそう見えてくれたらとても良いと思うんですけど、自分ではなかったですね。単純に、ちょっと落ち込んでる友達がいたからその友達に向けてっていうか。その友達を眺めて、書いた詞なんですけど。「元気出してよ〜」っていうやつです。

この人いつも日本語で歌ってないんやろうなっていうのがわかる感じ。新鮮さが加わることで良い風に作用してるなって(福富)

――平賀さんが1番というか、ワンコーラス歌われて、その後畳野さんがツーコーラス目を歌われて、っていう構成、それはどのあたりの段階で確定したんでしょうか?

畳野 : それはレコーディングをやってるときですね。歌入れで、私とさっちゃんの2人だけだったんですよ。最初は全部さっちゃんが歌って録ってて。試しに2題目から歌ってみようかってなって。
平賀 : 2題目って言うなよ(笑)。
畳野 : (笑)。歌ってみて、録ってみたら案外良かったっていう。自分が初めて日本語を歌うのも、私的にはこの曲が良いと思ったし、このタイミングで、さっちゃんとやるので歌うのが良いんじゃないかと思って。

――可能性として、畳野さんがもっと歌ってない可能性もあったってことですか?

畳野 : うん。全然。最初は全然それで作ってて。
福富 : コーラスを僕たちがやってメインは… っていう感じでしたね。
畳野 : 当初は、サビだけは私も追って全部歌うっていうのをやろっかっていう話をしてて。全然作ってる段階では2番を丸々歌うみたいな流れはなかったです。結構レコーディングのときに決まった感じで、なんかぶあ〜って感じでアドレナリンが出てて(笑)。
平賀 : 出てた(笑)!
畳野 : ババババって、勢いでコーラスの部分も全部歌って重ねて、「これは良い!」ってなった感じなんで、歌入れはさっちゃんと2人でバァーッってやりましたね。
平賀 : コーラスはほとんどHomecomingsさんにお任せしてました。すごい上手に入れるんですよ皆さん。

――平賀さんにとって、自分が作ったメロディや歌詞を、他の方が歌うっているのは新鮮でしたか?

平賀 : 新鮮…。う〜ん…。レコーディングの時は、自分の作った言葉なり、メロディ・ラインなりに、我欲みたいな、自分のものっていうのが出ないように出ないようにしてるので。とにかく歌がどんどん良くなっていけばいいなっていうのを1番重視してます。今回もそれは同じでした。

――平賀さんと畳野さん以外の3人に聞きたいんですが、おふたりが歌うのってやっぱり違いがあるじゃないですか。その違った上での魅力をどういうふうに語れますか?

石田成美(以下、石田) : 仕事のあと2人が歌録りしてるスタジオに行ったんですけど、第一印象はすごい畳野さんの日本語が固いなって(笑)。でもそれが逆に初めてのコラボで初めて日本語の曲を歌うっていう、新鮮な感じが出てるしすごくいいなって。引き立つように、平賀さんの日本語の感じは、すごく自然で柔らかく聴こえたし。
福富 : 僕はもうそのヴァージョンを聴いたときに、「めっちゃめっちゃ良い!」 みたいな感じで。やっぱずっと英語で歌ってきたからなのかな。このコラボで初めてHomecomingsを知った人が聴いても、この人いつも日本語で歌ってないんやろうなっていうのがわかる感じ。新鮮さが加わることで、曲に良い風に作用してるなって思いました。


録音の様子が垣間見れる「白い光の朝に」トレイラー

畳野 : 最初に歌入れで歌ったときに、さっちゃんに「もっと自然で良いよ」って言われたんですよ。だから最初はさっちゃんの真似をしちゃってたんですよね。そもそも、この曲はさっちゃんのめちゃくちゃ良いクセがでてるというか。さっちゃんのコブシというかそういう歌い方がめちゃくちゃ出てる曲だなと思ったんで、だからこそめちゃくちゃ難しくて。「自然でいいよ」って言われたときにも完全に頭が真っ白になって。
一同 : (笑)。

――自然てなんだろう? みたいな。

畳野 : そう。日本語で自然に歌うのか、ってなったときに、もうなにも考えずにやるしかなくて、結果日本語ぎこちない人が歌ってるっていう感じになったという。でもこれ以上もこれ以下もできないなって。だからちょっと不安だったんですよ。みんなが聴いたときに、「歌い方がおかしいぞ」って思わない人はいないんじゃないかなって思ってたんですけど。でもわりとみんな良いって言ってくれて。録ったときに歌い方を変えたらさっちゃんも「良いよ」って言ってくれた。

――福田さんはどうです?

福田穂那美 : 初めて2人が入れたやつを聴いたときに私は全然違和感無くて。すごい馴染んでるなと思って。2題目の畳野さんが歌ってるとこともあどけない感じが出ててかわいいなと思って。そのときにすでに、コーラスも考えて録ってくれてたんですけど、それがめちゃくちゃ良くて。これはきたと思いました。
畳野 : そう。アドレナリンがすごかった。ラストのコーラスを考えてるときのバチバチ感はすごかったですね(笑)。すごい楽しかったです。自分たちが作った曲じゃなくて、もともとある曲に、上からコーラスを付けていくって初めての経験で、しかもそれが自分たちの曲にもなるじゃないですか。
福富 : いつも僕らが作ってる曲と聴き比べても、聴いてて全然違うし楽しくて仕方ない。
畳野 : さっちゃんが作ってくれて、その上に自分たちが乗せていくにつれて愛着がめちゃくちゃでてきて。自信があるというか(笑)。自分たちの曲よりも普段聴くし、すごい良いなって思います。自信がある曲というか。

――平賀さんもそういう面で共感出来るところはありますか? 平賀さんにとってこれが特別なものであるかどうかってことなんですけど。

平賀 : それは一緒。一緒の、同じ気持ちです。

私は勝手に希望みたいなものを音楽に乗せてるのかなと思ったりして(平賀)

――平賀さんは『ギフト』以降よりポップなものを志向していってるのかなって印象なんですよ。年齢とか性別とか世代とか分け隔てなく親しまれるものをつくりたいのかなという。この「白い光の朝に」では、畳野さんのヴォーカルの襟元正すような初々しさによって、曲がさらに開けたものになったような気がしました。大人から子供まで誰でも歌っていい感じというか。このことってなんとなく伝わります?

平賀 : はい。

――で、Homecomingsもいわゆるインディ・ポップ・バンドみたいな見られ方もしていますが、僕自身はそれよりも広いところに向いているバンドかなとも思ってまして、そういうアティチュードや音楽に対する向き合い方に近しいものがあると感じたことはありますか?

平賀 : Homecomingsのメロディ・ラインが私は好きなんです。さっきも言ったようにすごく眩しいメロディ・ラインだから、私もそういうメロディ・ラインをいつも追っかけて曲を作ったりするので。みなさんがどういうメロディを追いかけたい、って思って作ってるのかはわからないんだけど、私は勝手に希望みたいなものを音楽に乗せてるのかなと思ったりして。
福富 : やっぱりね、曲が良いのが良くて、それに誰にでもわかるちょっとした日常の気持ちとか乗ってるのが好きで。でも僕らってそういうのを英語でやってるじゃないですか。それはそれで僕らがやりたくてやってることなんですけど。平賀さんは日本語だし違うものやけど、でも全然違うものでもないんじゃないかな。

――Homecomingsに対しての質問なんですけど、もしこの「白い光の朝に」の以降みたいなものがあるとして、今アルバム作っているかと思うんですが、なにかバンドのなかで変化だったり進んでるっていう感覚があるとすれば、どういうものなんでしょうか?

福富 : 結構この曲を作ってるときっていうのはアルバムの制作期間でもあって。次のアルバムっていうのはやりたいことが明確にあって。それは普通に英語で、ウィーザーやペイヴメントが好きな感じというか、寂しい感じを出すっていうのを考えてたんですけど。それと同じように好きな日本語のポップスが今出来たっていうのはすごいタイミングが良かったなって。

東京と京都をSkypeで繋げてのインタヴューでした。

――今回のコラボを通過した上で、日本語の歌をやるっていう選択肢もあったじゃないですか。それをするっていうのは全くなかったんですか?

福富 : それは結構今回の曲を聴いた人から言われたんですけど。
畳野 : すごい言われた。
福富 : でもそうじゃないっていうか。やっぱり僕らがやりたいことはあって。
畳野 : ここから急に次のアルバムに日本語の曲を入れるっていうのもおかしいなって思って。「ああ、あれがきっかけだ」って思われるのもちょっとなあって思うし。やっぱり日本語って難しいじゃないですか。それはまだちょっとできないっていうのもあるんで。
石田 : 逆にそれが明確になったというか。このタイミングでこのコラボをして、やっぱりHomecomingsの曲は英語かなっていう。
福富 : もともとこのコラボの前から日本語でやったらってのは言われてたんですけど、それはもうこれでできたかな。もしも、僕らが次日本語ってなるんだったら、もう平賀さち枝とホームカミングスでアルバム作るぐらいの感じの方が良いかなって思ってますね。

――なるほど。じゃあ最後に平賀さんに。平賀さんにとっても、Homecomingsみたいなギター・バンド、さらに自分よりも若い人たちと作るっていうのはそんなになかったんじゃないかなと思うんですけど、彼らとの共作を通じて、より自分のやりたいことが明確になったところはありますか?

平賀 : 今回の曲はほんと色んな人に届けられる曲になったと思うんです。だから、私はこれを続けるだけだなって。

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LIVE INFO.

Homecomings presents「Special Today vol.2」
〈東京公演〉
2014年9月28日(日)@下北沢 SHELTER
開場 18:30 / 開演 19:00
出演 : Homecomings、平賀さち枝、スカート

〈大阪公演〉
2014年10月18日(土)@心斎橋 digmeout ART&DINER
開場 18:30 / 開演 19:00
出演 : Homecomings / 平賀さち枝、Enjoy Music Club、白い汽笛セプテット

※各公演の前売りチケットをご購入頂いた方全員に、出演アーティスト全5組(Homecomings、平賀さち枝、スカート、Enjoy Music Club、白い汽笛)による"邦楽カバー・コンピレーションCD-R"を入場時にプレゼント! ここでしか手に入らない豪華前売特典なのでお見逃しなく!

PROFILE

平賀さち枝

岩手県出身。2009年に作詞、作曲、ギターをはじめるが、ギターが弾けずアカペラなどでライヴ活動を開始。数ヵ月後にはギターを弾きなから歌うようになる。ファースト・アルバム『さっちゃん』を2011年4月にkitiよりリリース。2012年4月、ファースト・ミニ・アルバム『23歳』をリリース。2013年3月、初の弾き語りワンマン・ツアー「春まねきツアー」を全国12カ所で行う。同年11月ファースト両A面シングル『ギフト / いつもふたりで』リリース。

>>平賀さち枝 Officail HP


Homecomings

京都在住、女の子3人+男の子1人の4ピース・バンド。「FUJI ROCK FESTIVAL'13」「下北沢インディーファンクラブ 2013」「ボロフェスタ 2013」出演に、ヴェロニカフォールズ、コンピューター・マジック、ノーマン・ブレイク(ティーンエイジ・ファンクラブ)といった海外アーティストとの共演など2012年の結成から飛躍的に活動を展開中。

2013年6月 ミニ・アルバム『Homecoming with me?』発売。
2013年12月 7インチ・アナログ『I Want You back』発売。
2014年1月 / 2月 7インチレコ発を東京 / 京都 / 名古屋を開催。
2014年3月 5曲入りCD『I Want You Back EP』発売。
2014年5月 / 6月 自主企画「Special Today」東京 / 大阪編を開催。

>>Homecomings Officail HP

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インタヴュー

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by 西澤 裕郎
渋谷慶一郎主宰レーベル、ATAKの過去音源配信、第6弾
・2018年02月11日・ATAK過去作配信第6弾、レジェンド、刀根康尚のライフ・ワーク集、そしてサウンドトラック三部作へ 2017年9月11日より、渋谷慶一郎の主宰レーベルATAKの過去作品が毎月11日に配信リリースされる。OTOTOYでは各作品に関して、毎回、ライター、八木皓平による渋谷慶一郎本人へのインタヴューを行い解説とともに配信をお送りします。第6弾は、2011年のリリースを中心に3作品を配信。まずはフルクサスへの参加など、まさにエクスペリメンタル・ミュージックのレジェンドとして長らく活動を続ける刀根康尚による1996年から2010年まで14年の歳月をかけて制作された『万葉集』をテーマにしたライフワーク的作品をコンパイルした『ATAK016 MUSICA SIMULACRA』。伊勢谷友介監督作品『セイジ 陸の魚』のサウンドトラックとして制作され、渋谷プロデュースのもと、Oval、真鍋大度、ミカ・ヴァイニオ、Ametsub、そして朋友evalaらが参加したコンピレーション形式の作品『ATAK017 Sacrifice Soundtrack for Seiji “Fish on L』。そしてもう1作は太田莉菜をヴォーカルに、
by 八木 皓平
RPI(ロール・プレイング・アイドル) 、ラストクエスチョン メンバー全員インタヴュー
[CLOSEUP]・2018年02月08日・自主運営の2年間で得た最高の仲間と新たな冒険の真っ最中ーーラストクエスチョン全員インタヴュー RPI(ロール・プレイング・アイドル) 、ラストクエスチョン。2015年に結成され、脱出ゲームでおなじみ株式会社SCRAPのアイドルとして活動したのち、2016年3月から自主運営で活動をしている。これまでの間にメンバーも複数入れ替わり、現在は初期メンバー1人、新加入の2人の計3名で活動中。そんなラスクエから、名刺代わりのフリー配信曲「マジックアワー」が到着。「ラブゾーマ」の新テイク配信も味わい深い彼女たちに、2年ぶりのインタヴューをおこなった。 >>現体制の初音源をフリー配信「マジックアワー」>ラストクエスチョン Official HP
by 純三