石橋英子の、ソロとしては3枚目の作品となる『carapace』。この作品を聴きながら、何度も夢の中に引きずり込まれるような感覚を覚えた。夢の中の世界独特の、形が掴めない曖昧な、でもきっと意味深い、起きてからしばらくぼーっとしてしまう、年に数回しか会えない強烈な印象を残す夢。浅い睡眠の中で自分の記憶の中まで旅をした時に見る、あの変な夢。石橋英子が歌詞の中で描く風景は、夢の中で見る曖昧な風景に似ている。懐かしくて大切だけれど、どこか怖くて触れがたい。

PANIC SMILEのドラマーとしてその名を知られ、ピアノ以外にフルート、ヴィブラフォン等も演奏するマルチ・プレイヤーであり、多くのアーティストの作品を手掛けるプロデューサーでもある石橋英子。どの活動でも高い評価を得ているが、彼女の真髄は作曲と作詞をし、自ら演奏し歌う、シンガー・ソングライターの姿にあるのではないかと思う。そして今回、彼女が熱い信頼を寄せるジム・オルークにプロデュースを依頼し、彼との作業の中で音楽への理解がより深まり、音楽に対する今までの姿勢を見つめ直したという。夢や記憶という、人の原始的な部分を刺激する彼女の静かな音楽は、どのように生まれ、そしてこれからどこへ向かうのか。繊細で儚い自分の声をはっきりと「好きじゃない」と言い捨てる彼女が歌を続ける理由とは? このインタビューで、石橋英子という不思議な音楽家の頭の中を少し覗いてみて欲しい。

インタビュー&文 : 水嶋美和

各所から絶賛を浴びた前作『drifting devil』発表後、真に注目されるミュージシャンとなった石橋英子。待望の新作はジム・オルークのプロデュースによる、彼女のすばらしき才能が溢れ出した最上級のポップ・アルバム!

石橋英子『carapace』

1. coda / 2. shortcircuit / 3. rythm / 4. splash / 5. shadow / 6. emptyshout / 7.face / 8. hum

プロデューサーって何なんだろうってずっと考えていた

——『carapace』は英語で「甲羅」ですが、このタイトルの由来は何ですか?

亀の甲羅をイメージしています。今作の製作期間は家やスタジオの中に籠っている時間が長かったので、外部の世界と自分の中身を隔てる殻のようなものを感じていたんです。でも実は、自分を守っているその殻の中に外の景色が広がっているのかもしれないし、自分の中でぐるぐると回っていると思っているものは、本当は殻の外側にあるのかもしれない。そんな事を考えながら作った曲が多いので『carapace』という名前を付けました。

——外側の世界と内側の世界が、もしかしたら逆なのかもしれない?

その可能性にかけてみたんです。何でも外側に求めるんじゃなくて、自分の殻の内側に実は大きな世界が広がっていて、そこに見えていなかった見るべきものがあるかもしれない。それを探す旅ですね。あと今作は割と生々しい歌詞が多かったので、全部亀が歌ったことにしようと思って。ずっと昔に大きい亀を飼っていたことがあったので、私の中で大事な動物なんです。

——すごく石橋さんの内面に触れている作品だと思うんですが、元々そういう作品にするつもりはありましたか?

いえ、そういうことは先に考えないですね。ある一定期間で作るので一貫したものは自ずと出てきますが、今回特別決めていた事といえば、デモの段階ではピアノと歌だけで作曲するってことぐらい。それまでの曲作りは、ドラムから始めて後から即興的に演奏したものを重ねていく方法が多かったんですけど。

——なぜ、今回はそういう方法に変えようと考えたんでしょうか?

チャレンジをしたかったんです。なので、自分の一番苦手なやり方でやろうと。前までの即興的なやり方じゃライヴで出来ない曲が出てくるんですよ。だからライヴである程度完成されたものをやろうと考えた時に、最初からピアノと歌だけで作った方がライヴでの可能性が広がるかなと思ったんです。でもやればやるほどどんどん違和感が出てきて。

——違和感とは?

ピアノと歌だけで世界を構築するのに、すごい足りないと思っちゃうんです。自分の声もあまり好きじゃないし、ピアノもまだまだ勉強不足だし。でも、自分ができるとわかってる事をやりたくないので、作っては捨てて、作っては捨ててを繰り返しました。

——でも今作は、今まで以上に声にピントが合っている気がするのですが、それは作り方の変化も影響しているのでしょうか?

かもしれないですね。デモの段階である程度世界観が完成されていることを想定して作ってたので、ジム(・オルーク)さんに聞いて頂いて、どのように解釈していただけるのかなと思っていたのですが、生々しい感じの声になってますよね。私自身は声に重きを置いていないのでそういうリクエストはしていないんですけど、無意識のうちにデモの段階でそういうテイストがあったのかもしれない。でも、面白いのは、声に重きをおいているという聞き方をする人もいれば、演奏に耳がいく人もいる。それぞれ違う聞き方ができるのは、ジムさんのミックスの素晴らしさからくるものだと思います。

——ジム・オルークさんにはどういう経緯でプロデュースをお願いしたんですか?

一昨年から共演が増えたり、バカラックのトリビュートに誘って頂いたりする中で、いつのまにか、よく飲みにいく焼き鳥屋の店長とジムさんはとても音楽に詳しいので、私の音楽の先生のようになっていたのです。今作を作るにあたって最初にジムさんにお願いしたのは録音と演奏だけだったんですけど、デモを聴いて頂いて色々アイデアをもらっているうちに、「これはもうプロデュースの粋ですよね? 」って話になって、そしたらミックスもやってくださるとのことで、お互いにやり取りの流れの中でプロデュースをお願いすることになりました。

——石橋さんは他のアーティストをプロデュースする側でもありますが、するのとされるのではどのように意識が違いますか?

私、プロデューサーって何なんだろうってずっと考えていたんですね。アーティストによって接し方が違うし、この人には何が必要かを考えるとそれぞれやることも変わってくる。時には話相手になったり、ミュージシャンを集めたり、お茶をいれたり(笑)、音楽面以外にもやることが多い。そういうのもあって「プロデューサーとは? 」について考えていて、その中でジムさんにプロデュースしてもらう機会があったんですけど、ジムさんって常に頭の中に私よりもずっと膨大な音楽のアイデアがあるんですよ。そのアイデアの中から私に投げるべきものを厳選して、私の作品にベストに活きる様にタイミングも選んで、ものすごく基準の高い人なんです。ジムさんと一緒に作業するアーティストは心も強くないと無理だと感じました。

——ジムさんは音楽に対してはすごいストイックな印象がありますね。

色々とはっきりと言ってくれましたが、それでもすごい優しかったと思います。本当はもっと厳しくしたかったんじゃないかな。作品を作るということは感覚だけではできない。色んな音楽に対する深い理解がないとダメなんだということが、ジムさんと一緒に作業をしてわかったんですよね。私にはまだまだ足りないということがたくさんあるということに気付かされて、すごい勉強になったし、誰かと一緒に作品を作ると言う事は違う人の要素を自分の中に受け入れていくということなので、同時に厳しいことでもあるんだなと学びました。でも私にとってそれはすごい楽しいことだったし、ジムさんのアイデアは全て素晴らしくて、それをチャレンジしたいという気持ちがずっと続きました。

——プロデュースされることでする側だった時に見えなかったものが見えた?

そうですね。今までの自分のプロデュースにはいい加減な部分があったのかもしれないと、色々と考えさせられました。人と一緒に何かを作ると言う事は、まず自分に対しての厳しさがないといけないんだってことがよくわかりました。今作でジムさんと一緒に作業して、自分の足りない所や甘えが見えてすごく勉強になりました。

みんな記憶の隙間に変な景色を持っている

——前作では多くのミュージシャンと共演していましたが、今作では一曲目「coda」の歌詞がLovejoyのbikkeさんとの共作ですね。単語の羅列にリズムがあるけど、余白に想像力も掻き立てられてストーリーともとれる、面白い歌詞ですね。

何ヶ月か前に京都でbikkeさんと小説家の内田百聞の魅力について語り合ったことがあって、bikkeさんの言葉で私が歌ったら面白いものが出来そうだなと思って、ちょうどこの曲を作っていたところだったのでお願いしました。

——他の曲の歌詞でも、石橋さんの書く詞って映像がはっきり見えるものが多いと思うんです。どういう風に歌詞を考えていますか?

死んだ人の事をよく考えるんですよね。自分の死も含め、自分の大好きな人が死んでいく事とか、すごいよく考える。今回は今までよりもさらに死というテーマは大きかったのではないかと思います。子供の頃からの癖でそういう事が常に頭の中にあるから、歌詞を書くと言うよりは、自分の中のものを言葉で出そうとすると、こういう言葉になっちゃうのかもしれない。前作もそういうところはあるんですけど、前作はもっと自分自身とは無関係の別の話の様に扱った。今回は自分の頭の中がそのまま出たっていう感じがします。

——歌詞を見ながら音楽を聴いてて、夢の中みたいだなと思ったんです。起きて、見た夢を振り返って、何でこれが出てきたんだろう? って思うんだけど、これもきっと記憶の中の整理だから全く心当たりがない訳ではなくて、曖昧で抽象的な、でも意味はある感じ。

そういうことって普遍的だと思うんですよね。みんな記憶の隙間に変な景色を持っていて、そういう人間の原始的な部分にすごい惹かれるんです。

——石橋さんをライヴで見て、ドラムを叩く時とピアノを弾く時の印象が違いすぎて別の人だと思ってたんですよ。同姓同名で同じ顔なのに(笑)。演奏する時の気持ちはどう違いますか?

それはよく言われますね(笑)。ドラムはやっぱり楽しいです。あまり何も考えてない。ピアノはやっぱりまだ怖い。適当な音出したくないという気持ちが、ピアノだとより強くなるんです。ピアノはまだ勉強中で、ドラムはさらさら勉強する気がないです(笑)。

——先程、「自分の声があまり好きじゃない」と話していましたが、ではなぜ歌おうと思ったんでしょうか?

歌わなくてはならなくなったんです。元々宅録で曲を作ってはいたんですけど、自分のソロで作品を作ることは全然考えてませんでした。宅録で録ったものを友達に聴かせて、その人が映画を撮る人だったので、映画の音楽を頼まれて、それを作ると今度は上映会で演奏しなくてはならなくなって、さらに今度はその友達が映画音楽の為に作ったCDRをちゃんとプレスして出したいと言ってレーベルを作って、その作品が私のファースト・アルバムになって、また演奏しなくてはならなくなって… という流れです(笑)。

——他の人に歌ってもらおうとは?

アチコさんとのユニットもあったんですが、それは、アチコさんが歌うと思って作っている。自分だけの作品ってなった時に、インストでもいいけど歌を作りたくなっちゃうんですよね。他の人をわざわざ呼んでっていうのも恥ずかしいし、自分で歌う方向で始まっちゃってるからそれでこのままって感じです。でもほんと、へたくそだと思って歌っています。人と話す時の緊張感と同じぐらい歌うのも緊張するし。それでも私しか自分の作品を歌う人は居ないし、しょうがないので。

——歌うのだけでなく、話す時も緊張しますか?

口下手なので、言葉を発する時はいつもすごい緊張します。今も(笑)。

——すいません(笑)。では、最後に今年の予定があれば教えてください。

ピアノで即興のライヴをどんどんやっていきたいですね。即興は自分の中でチャレンジなので、作品作りと同時進行で続けていきたいです。レコ発でバンド編成のライヴもあるし、そろそろ自分の次の作品の為に作業を始めます。『carapace』のレコーディングが終わってからこの何ヶ月間抜け殻状態で、最近ようやく体が動くようになってきたので。去年黙ってたら何も起こらなかったんで(笑)、来年は自分から色々仕掛けようと思います。

うたが生み出す世界

長谷川健一 / 震える牙、震える水

正に魔都京都から届けられた最後の歌とでも言おうか。歌が純粋に歌として響くことの素晴らしさを思い起こしてくれるシンガー・ソングライター長谷川健一。繊細で冷たい穏やかな光が暖かく震えながら降り注ぐ誰にも真似できないハセケンの世界。その官能的で優しくも切ない叫びは聞くものを別世界へと誘う。

山本精一 / PLAYGROUND

凶器なる奇才=山本精一の「歌」世界。山本精一が今ただ歌いたい唄と出したい音をなんの衒いも無く、純度を保ったまま送り出す。いつもと変わらぬ山本精一の歌世界を本人のギター、ベース、そして千住宗臣(PARA / ボアダムス)のドラム、パーカッションが巧みに支える。稀代なるシンガー山本精一の何も隠さぬ歌、優しさの中に潜む麻薬。紛れもなく羅針盤が指した世界がここにある。

七尾旅人 / billion voices

独力で作り上げた3枚組超大作『911fantasia』以降、全国各地の独自の活動で出会った仲間を迎え、新旧問わず七尾ファンが間違いなく心揺さぶられる入魂のマスターピース。音楽の全てを飲み込んだ七尾旅人が解き放たれた様な衝撃作。大人気の既発曲「検索少年」「Rollin Rollin」、UAにカバーされた「私の赤ちゃん」等含めた全14曲。真新しい感動を生み出す、21世紀のポップ・アルバム。

LIVE SCHEDULE

2011年1月8日(土)@西麻布 Super Deluxe
『contrarede presents "carapace" release party』
w / 七尾旅人

2011年1月10日(月)@秋葉原 Club GOODMAN
『3drum3piano vol.02』
w / 千住宗臣 / 山本達久 / 渡邊琢磨 / ハジメタル

2011年3月5日(土)@名古屋 アポロシアター
『石橋英子「carapace」 / オオルタイチ「Cosmic Coco,Singing for a Billion Imu's Hearty Pi」double release party』
w / 石橋英子 with ジム・オルーク / 須藤俊明 / 山本達久 / オオルタイチ

2011年3月6日(日)@京都 元・立誠小学校
『P-hour presents "with piano III" Eiko Ishibashi「carapace」release party』
w / 石橋英子 with ジム・オルーク / 須藤俊明 / 山本達久 / 山本精一

PROFILE

茂原市出身の音楽家。大学時代よりドラマーとして活動を開始し、いくつかのバンドで活動。映画音楽の制作をきっかけとして数年前よりソロとしての作品を作り始める。数年前よりその後、2枚のソロ・アルバムをリリース。ピアノをメインとしながらドラム、フルート、ヴィブラフォン等も演奏するマルチ・プレイヤー。シンガー・ソングライターであり、セッション・プレイヤー、プロデューサーと、石橋英子の肩書きでジャンルやフィールドを越え、漂いながら活動中。最近では七尾旅人、Phew、タテタカコや長谷川健一の作品に参加。

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