SEBASTIAN X新作完成記念! 永原真夏と巡る高円寺・古着屋の旅

疾走する煌めき! わくわくとセンチメンタルを音に詰め込み爆発させる4人組ロック・バンド、SEBASTIAN Xが新作『ひなぎくと怪獣』をリリース! OTOTOYではこれを記念し、「SEBASTIAN X 永原真夏と巡る高円寺古着屋ツアー」を敢行! 「おいおい、それってお前が楽しみたいだけじゃねえの? 」その通りだよ! 悪いか! 何だったら服も見立ててもらったよ。いやいや、10代から高円寺のライヴ・ハウスに出演し、現在は高円寺の古着屋で働く彼女。高円寺は永原真夏を今の永原真夏たるものに育てた街と言っても過言ではないでしょう。そんな彼女の案内を受けながら、高円寺という街の魅力、古着文化、音楽文化、サブカル文化を学びたいと思います。後半には新作についてのインタビューもアリ(こちらは真面目です)。これを読めばSEBASTIAN Xの全て… とは言わないまでも大体わかる! 永原真夏特大号、始まるよ!

取材&文 : 水嶋美和
写真 : Tomoka Murase

>>永原真夏が語る20代の衝動 新作『ひなぎくと怪獣』単独インタビューはこちら

衝動と苛立ちから生まれた9ヶ月ぶりの新作

SEBASTIAN X / ひなぎくと怪獣

前作から9ヶ月、SEBASTIAN Xから新作ミニ・アルバムが到着。10代の若者たち、かつて10代だった者たちへ向けて放たれる、SEBASTIAN Xの2度目の初期衝動。勢いに満ちた本作には、新たなサウンド・アレンジ/メッセージが散りばめられている。

【収録曲】
1. サディスティック・カシオペア / 2. MIDNIGHT CLUB / 3. GO BACK TO MONSTER / 4. いけいけ悪魔ちゃん / 5. 未成年 / 6. ひなぎく戦闘機

最初は永原真夏のバイト先、「光」へ!

――真夏さんはいつからここで働いてるんですか?

永原真夏(以下、真夏) : 2年前ぐらいですね。SEBASTIAN Xの前身のバンドを見に来てくれていたお客さんと仲良くなって、「高円寺にお店を出すから一緒にどう? 」と声をかけてもらったのが最初です。

――店内をざっと見た感じ、個性的な、衣装っぽい服が多いですね。

真夏 : そうなんです! 前野健太さんがアーティスト写真で着てる上着もここで売ってたものなんですよ。あふりらんぽの2人やシャムキャッツ、the morningsもよく遊びに来てくれます。うちのキーボードの(工藤)歩里なんかはしょっちゅう。

――ミュージシャンが遊びに来るお店なんですね! にしても、いつもBGMが、その、変わってますよね。

真夏 : 今も光GENJIですしね… スタッフが思い思いに選んでます。

――ってことは、このチョイスはマイさんの(笑)。

マイ(「光」スタッフ) : はい(笑)。

――ここにはミュージシャン以外にどういうお客さんが来ますか?

マイ : 前は個性的なオシャレを楽しんでる女の子が多かったけど、最近は色んな人が来ますね。
真夏 : 前に50歳ぐらいのおばさまが「寒いからズボン欲しいんだけどー! 」って入ってきて、がさっと買っていきました(笑)。

――高円寺の街自体が開けてきた感じはありますか?

真夏 : あるかもしれない。昔はもっと物騒で来にくいイメージがあったけど、最近は普通の女子学生もたくさん歩いてるしね。

――実は私も高円寺に住んでいた時期があって、森ガール全盛期に可愛らしい女の子が街にわっと増えた気がします。古着屋が多いし森っぽいカフェも多いからかな。

真夏 : 高円寺の森ガール、また最近増えてきたよね? しかも前より森の奥地に行ってる気がする(笑)。薄紫や薄ピンクでふわふわした素材の服を着てて、前の森ガールみたいな生成りの素材じゃなくなったなって。髪も外人さんみたいな栗色で。

――妖精は妖精でもコロボックル系からフェアリー系に移行したんですかね。ところですごく心苦しいお願いなんですが、真夏さん、私に合う服を一着見立てて頂けませんか?

真夏 : わかりました! 「光」には色んなタイプの服があるんですよ。これなんてどうでしょう!

ツルッツルの素材で着やすい!

マイ : 似合うー!
真夏 : かわいー!

――…そう言っていつも買わせてるんですね?

真夏 : ふふ(笑)。

――あと、お二人に「光」おススメの服を一着選んでいただきたいのですが。

二人 : (探しながら)…一着じゃないとダメですか?

――(笑)。二着でも大丈夫ですよ。

真夏 : ではこれで!

これを普段着として着こなせたらオシャレ・マイスター!

――マイさん、ありがとうございました!

お次は「光」の姉妹店、メンズ服の「ROIR」へ!

――「光」とはかなり色合いが違いますね。

真夏 : そうですね。でも遊び心は共通してるかと!

――確かに、真面目に可愛いんだけどよく見るとちょっと凝ったものが多い。あっ、見てください。すごい帽子がある!

真夏 : 飯田さん、帽子似合いますね!

OTOTOY編集長・飯田仁一郎

――このお店はいつからあるんですか?

小山(「ROIR」「光」オーナー) : 8年前ぐらいですね。

――じゃあ高円寺が「音楽と古着の街」になる変遷も見てきたのでは?

小山 : いや、昔ほどパンクスやヒッピー風の人を見かけなくなったし、そのイメージは昔の方が濃かったかもしれない。真夏ちゃんが高円寺に初めて来たのはいくつの時?
真夏 : 17歳ですね。最初は新宿のライヴ・ハウスに行ってたんだけど、だんだん掘り下げていくうちに高円寺の20000vやU.F.O CLUBに辿り着きました。

――下北沢もそうなんですけど、何でライヴ・ハウスと古着屋ってセットで発展するんでしょう。

SEBASTIAN Xマネージャー : やっぱり音楽とファッションは密接に繋がってるからね。パンク好きな人はパンクに強いライヴ・ハウス、例えば20000vやGEARに遊びに来る。そうするとパンク系のレコード屋が周りに出来てくるし、またその流れでパンクのTシャツを扱う古着屋が増える。下北沢にもそういう流れがあるんじゃないかな。しかしいいお店だなあ。オルタナティヴを通過してる感じに同時代性を感じます!
真夏 : 素で楽しんでる(笑)。

――真夏さんが通ってた頃の高円寺のライヴ・ハウスってどんな感じでした?

真夏 : 私がよく見に行ってたのはハードコアで、FUCK ON THE BEACH、high fast education、ザ★ダッチワイフとか。そのうち自分もライヴするようになって、色々すごいものを見てきましたよ。楽屋で対バンの人が1.5リットルのトマトジュースを3本ぐらい飲みほして、「何をやってるんだろう?」って見てたらステージ上でバケツに全部吐いてぶんぶん振り回す、けど遠心力でこぼれないっていう(笑)。あとライヴ中にリンゴを丸かじりしてるお客さんがいて、ポケットからいくつもリンゴが出てくるんですけど、演奏が悪いとバンドに投げつけるんですよ。

――当時の高円寺、怖すぎやしませんか。

真夏 : あくまでも私が見てきた範囲なんですけど、まあ怖かった! 「私の19歳、これ!?」みたいな(笑)。高円寺には濃い思い出がたくさんあります。

――ではそろそろ、店長と真夏さんのおススメの服を教えてもらいましょう!

「古着と音楽の街」らしいギターのTシャツ、そしてすごい帽子!

――小山さん、ありがとうございました!

SEBASTIAN Xマネージャーさんは服を二着購入していきました。

お次は「光」「ROIR」と仲の良いお店「おしゃれ ガイジン」へ!

店長のエミさんに「これから行きますよー」と連絡をすると、「「宝島」取りに家に戻ってるからちょっと待ってて!」とのこと。「宝島」といえば1970~80年代のサブカル文化の一翼を担った雑誌。を、取りに行ったエミさん。なぜ!? 何はともあれおじゃましましょう!

エミ(「ガイジン」店長) : ほら見てください! 「高円寺ロック天国」特集が載ってるから今日の企画にぴったりだと思って!

――わ、1989年ものですよ!

真夏 : ニューロティカ(1984年結成の「身近に会えるパンクバンド」)が載ってる! 変わらないですねえ。

――ボーカルのあっちゃん(ATSUSHI)は今も昔も白塗りですしね。あっ、あった「高円寺ロック天国」特集。キャッチ・コピーが「日本のインド」(笑)。

真夏 : へえ、DOLL(「DOLL MAGAZINE」ロックやパンクを多く取り上げていた音楽誌。2009年休刊)」の編集部って高円寺にあったんだ!

取材を忘れ黙々と読む

――私は大阪出身なので、高円寺のことは大槻ケンヂのエッセイで知ったんです。そのせいもあってか「サブカルの聖地」ってイメージがすごく強い。いつからそうなったんでしょう?

エミ : 戦前まで遡って高円寺のことを調べてる山下陽光くん(【途中でやめる】という名前の服を作っている。素人の乱シランプリ元店主。)から聞いたんだけど、この辺は中野警察署からも杉並警察署からも遠くて、何か起こっても警察がすぐに駆け付けられない。当時の風来坊達が夜な夜な高円寺の喫茶店に集まって、それが今の文化に続いてるそうですよ。だから当時のパル商店街は喫茶店だらけだったとか。

二人 : なるほどー!!

真夏 : ここなら何かやらかして通報されても、すぐに逃げれば捕まらずに済んだんですね。あ、これめっちゃかわいい!おばけの灰皿!

――話が一瞬で変わった!

真夏 : (笑)。えーだってかわいいですよ、これ!

――文句なしに可愛いです。では真夏さん、そろそろ例のアレ、お願いします。

真夏 : 服選びですね。わかりました!

真夏さんの服は店長のエミさんに選んで頂きました

真夏 : 似合いますね!
エミ : かわいい!

――またそんなこと言って… 買います。では、エミさんと真夏さんでこの店一押しの服を選んでください。

二人 : わかりました!

上下で着こなせば、インドにいようと銀座にいようとそこは高円寺!

――ところでエミさん、このお店はいつからやってるんですか?

エミ : 七夕で4周年なんです。

――普段はどういう方が来られるんですか?

エミ : MAHOΩのみなさま、タカハシマイちゃんなど、本当に色んな方がいらっしゃいますよ。ところで間違ってたらごめんなさい。どこかでお会いしたことありませんか?

――実は、個人的にお客さんとしてよく遊びに来てました… 恥ずかしい!

エミ : ありがとうございます!
真夏 : 本当に可愛いものばっかりですね! うちのキーボードも絶対好きなんで今度連れてきます。

――エミさん、ありがとうございました! また来ます!

高円寺古着屋巡りを終えて

真夏 : いや~、回りましたねえ。

――3店舗しか回ってないのにすごい満腹感です。

真夏 : 各店舗に色があるから、たっぷり感がありますよね。小さいんだけどオーナーや店長の感覚が行きと届いているお店ばかりです!だから洋服を見に行くというよりも、その人に会いに行く感覚なのかもしれない。

――その人のセンスが好きだから、次にお店に行く時は「どんな面白いもの見つけてきたの? 」ってわくわくするんですよね。

真夏 : その人の世界がぎゅっと凝縮されている。それって高円寺のお店ならではだと思います!

>>永原真夏 『ひなぎくと怪獣』インタビューへ続く

今回ご協力頂いたSHOPはこちら!

住所 : 杉並区高円寺南3-48-2
営業時間 : 13:00〜21:00
定休日 : 無休
TEL : 03-3312-3142

ROIR

住所 : 杉並区高円寺南3-46-5 2F
営業時間 : 13:00〜21:00
定休日 : 無休
TEL : 03-3314-2750

ガイジン

住所 : 杉並区高円寺南3-56-1
営業時間 : 12:30〜20:30
定休日 : 無休
TEL : 03-3316-9337

SEBASTIAN X PROFILE

2008年2月結成の男女4人組。2008年6月初ライヴを行なう。その後ハイペースなライブ活動を展開。 2008年8月に完全自主制作盤『LIFE VS LIFE』リリース。その後、2009年11月6日に初の全国流通盤となる 『ワンダフル・ワールド』をリリース、さらに2010年8月に2nd Mini Album『僕らのファンタジー』をリリース。2010年から年に一度、完全生音ライヴを開催。2011年1月には初の配信限定シングル『光のたてがみ』をリリース。新世代的な独特の切り口と文学性が魅力の Vo.永原真夏の歌詞と、ギターレスとは思えないどこか懐かしいけど新しい楽曲の世界観が話題に。なんだか凄いことになってるインパクト大のパフォーマンスも相俟って、一際目立ちまくっている存在になっているとともに、ライヴ・ハウス・シーンで活動する他のバンドたちとは一線を画す挑戦的な活動方針/姿勢も大きく評価されている。そして、2011年10月、1st Full Album『FUTURES』をリリース。

>>SEBASTIAN X WEB
>>SEBASTIAN X 『ひなぎくと怪獣』特設ページ
■Twitter : SEBASTIAN X / 永原真夏(vo.) / 飯田裕(Bass) / 沖山良太(Drums)

LIVE SCHEDULE

2012年7月13日(金)@TOWER RECORDS新宿店 インストアライブ(観覧無料)
2012年7月14日(土)@つくば市豊里ゆかりの森野外ステージ
2012年7月22日(日)@北海道いわみざわ公園
2012年7月25日(水)@京都MUSE
2012年7月29日(日)@東京工学院専門学校 中庭特設ステージ
2012年9月16日(日)@長野県木曽郡木曽町 キャンピングフィールド木曽古道 特設ステージ

SEBASTIAN X「ひなぎくと怪獣」レコ発ツアー

■ツアー前半戦は対バン形式!

2012年8月9日(木)@広島4.14
w / 忘れらんねえよ / 快速東京

2012年8月10日(金)@岡山ペパーランド
w / 忘れらんねえよ / 快速東京

2012年8月24日(金)@高崎 club FLEEZ
w / グッドモーニングアメリカ / オワリカラ / THE ラブ人間

2012年8月26日(日)@福岡UTERO
w / シャークニャークス / TACOBONDS / and more

2012年8月31日(金)@札幌COLONY
w / 本棚のモヨコ / THE BOYS & GIRLS / and more

2012年9月11日(火)@新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
w / Wienners / 雨先案内人 / and more

2012年9月17日(月)@米子 AZTiC laughs
w / Wienners / 忘れらんねえよ / and more

2012年9月19日(水)@松山 サロンキティ
w / Wienners and more

■ツアー後半戦は初のワンマン・ツアー!
SEBASTIAN X ツアー2012 "ひなぎくと怪獣" ファイナル・シリーズ SEBASTIAN Xワンマン・ライブ「怪獣オーケストラ」

2012年9月21日(金)@仙台パークスクエア(ワンマン)
2012年9月28日(金)@名古屋SONSET STRIP(ワンマン)
2012年9月29日(土)@大阪・十三ファンダンゴ(ワンマン)
2012年10月11日(木)@渋谷CLUB QUATTRO(ワンマン)