シグナレス配信限定ライブ開催記念 期間限定フリー・ダウンロード!

池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)とゆーきゃんによるユニット・シグナレスが、ustream配信のみのライブ「信号の欠けた夜」を開催する事が決定! 定期的に行われるという本企画は、毎回ゲスト2組を迎え3時間、今までのライブ・ハウスでのショウよりたっぷりの内容で放送されます(会場での観覧も可能)。記念すべき第1回目のゲストは、V.A.CD『Kill your TV meets Felicity ep.』でキュレーターを務めた、日暮愛葉ソロとDJ YOGURT、そしてVJにはSachiko Haraが参加。ototoyではライブ開催を記念し、シグナレスの未発表音源「y.s.s.o」(池永mix)を、期間限定でフリー・ダウンロードでお届けします! ゆーきゃんの囁くようなうたが、あら恋のダビーなサウンドに浮かび上がる名曲を、耳で、目で、肌で感じ取ってください。

「y.s.s.o」のフリーダウンロードはこちら(期間 : 7/28〜8/11)

日常が特別な風景に

西日が容赦なく差す喫茶店で、汗だくでうちわを仰ぎながら、今回リリースされるシグナレスの音源を初めて聴いた。曲が進むにつれて、テーブルの上に置いてある汗をかいたグラスとか、カーテンの柄とか、普段は気にも留めない日常の何でもない風景が徐々に重要な意味を帯びてきて、曲が終わる頃には完全に自分にとって特別なものになっていた。今後、この喫茶店のこの席に座ればこの曲を思い出すだろうし、この曲を聴けばあの喫茶店のあの席が思い浮かぶのだろう。音楽と風景は強くリンクすればするほど記憶に濃く焼き付けられる。もしくは、音楽が記憶と風景を結んでいるのかもしれない。シグナレスの音楽はいつもそれを強く意識させる。

彼らのライヴを初めて見たのはもう5年も前のことになるのだけれど、その時のこともよく覚えている。5月の京都、西部講堂の野外ステージにて、昼はじりじり暑く、夜はやたらと寒い日の、夕暮れに向かい始める時間帯だった。繊細な音と小さな声で壮大な景色を紡ぐ彼らの音楽は、あっという間にそこに居る人達を飲み込んだ。その時の彼らはまだ「ゆーきゃん meets あらかじめ決められた恋人たちへ」という長いバンド名で活動していて、それが一気にシンプルな名前に変わった時は驚いた。けれど、「シグナル」の様で「時雨」にも似ているこの言葉の印象は、彼らの音楽にとてもしっくりきていて、意味わからずとも深く納得した。

「シグナレス」とは、宮沢賢治の短編小説「シグナルとシグナレス」に登場するキャラクターの名前だ。本線の信号機シグナルと、比較的安価で建設された軽便鉄道の椀木式信号機シグナレスの、近付きたくても永遠に隣り合えない切ない恋の話。宮沢賢治と聞いてなるほど、と思った。「クラムボン」といい、彼は50音を並び替えて印象的な言葉を作るのがとても上手い作家なのだ。シグナレスを目をつむりながら聞いていると、まるで銀河鉄道の車窓から遠くの町の灯を眺めているような、風景と風景の間を移動しているような気分になる。辿り着いた安堵感と、再び旅立つ高揚感。彼らの音楽に宮沢賢治の小説から引用した名を付けるというのは、とても深く納得のいく話なのかもしれない。感情的に燃えていながらも、どこか浮遊感があって幻想的な所も、「シグナルとシグナレス」に描かれた恋に似ている。

暑い七月の昼下がりの喫茶店を。駅で交差する二つの路線とそこにある信号機達を。何でもない日常の風景が、音楽や物語を添えるだけで忘れえない記憶になる。そしてその記憶が糧となり、人の一部になっていく。通勤途中に見る看板や、近所の公園、電車の窓から見るビル群も、シグナレスを聴きながら眺めれば、あなたにとって特別な風景になるかもしれない。(text by 水嶋美和)

シグナレス配信限定ライブ「信号の欠けた夜」

滅多にライブをやらない、否、ゆーきゃんの声が小さすぎてライブができないシグナレスが居直るかのようにustream配信のみのライブを開催する事になりました。記念すべき第1回目のゲストはシグナレスの新曲「LOST」も収録されているV.A.CD『Kill your TV meets Felicity ep.』でキュレーターを務めた、日暮愛葉ソロとDJ YOGURT! そしてVJ 、Sachiko Hara ("e")が参加。尚、この企画は定期的に行われる予定で、毎回ゲスト2組を迎え3時間、今までのライブ・ハウスでのショウよりたっぷりの内容で放送されます。

■日時
2010年8月4日(水)
21:00-23:00(予定)
※開場は20:30となります。

■番組URL
http://www.ustream.tv/channel/co-net

■場所【会場での観覧をご希望の方はこちら】
会場 co-net
開場 20:30
値段 1,000円(1drink付き)
〒103-0016
東京都中央区日本橋小網町18-4大建ビル8F
[[http://www.web-conet.com/#/rental

■アクセス
人形町駅から :
A5番出口を出て、右に真っすぐ進みます。「くすりのぱぱす」→「ファミリーマート」→「ドトールコーヒー」→「ホテルSAIBO」→「セブンイレブン」→「西鉄イン日本橋」→「みずほ銀行」までまっすぐ。その交差点を左に渡り、そのまま真っすぐ進みます。6つ目のビル「大建ビル」の8Fです。(北予備校まで行ったら行き過ぎ)

三越前駅から :
三越前駅からB6番出口を出て、上がって来た階段を右にUターンします。左手に「スターバックス」が見えます。「越前おろしそば」が右手にある道をまっすぐ、首都高をくぐる交差点(江戸橋)を通過(月875円からです)マルエツを越えた次の信号を渡って右に曲がります。(渡ると「インド料理のナワブ」があります)6つ目の「大建ビル」の8Fです。(北予備校まで行ったら行き過ぎ)

PROFILE

「池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)」と「ゆーきゃん」それぞれが独自の活動をしながら合体。ゆーきゃんのハードコアにもほどがある極小つぶやき歌唱が、あら恋の踊らせるループ&ダビーな音響処理にのっかりセンチメンタルに宙を舞う。Glo-Fiかつサイケデリックに壊れながらもしっかり踊らせるこのデュオは新時代のテクノ・ポップか?

ソロ活動 DISCOGRAPHY

サイダー / ゆーきゃん

活動初期から歌い続けられてきた、ギターの弦の音や呟くようなヴォーカルが際立つ名曲。アシッド・フォーク/サッド・コアを体現するようなその声と日本語詩は、聴くものに儚くも強烈な印象を残します。本作は、ギターとヴォーカルのシンプルなつくりでありながら、その歌声はグッと心に染み渡る力を持っています。高音質HQDファイルでよりリアルに感じられます。

ひかり / ゆーきゃん

京都のフェス、ボロフェスタ主催者の1人としても有名な彼の歌はまさにエリオット・スミス、キャット・パワーに代表されるピュアな魂を揺さぶった“ささやき”の世界。そんな彼の独創性を様々なミュージシャン(スキマスイッチ、ふちがみとふなと他)がサポート。静謐な楽曲と儚い音響が運命的に交錯したデビュー作。

ラッシュ / あらかじめ決められた恋人たちへ

ーここは作り物の世界、君が想うリアルがライブになるー「あらかじめ決められた恋人たちへ」初のライブ音源完成。フェイクメンタリー(モキュメンタリー)の手法により、、09年2月13日の金曜日に開催された公開ライブ・レコーディングの素材を「LIVE=生活」のコンセプトの元に再構築したライブCDと、ライブの模様が収録されたDVDの2枚組。荒くてタフな「あら恋ライブ」をパッケージしたベスト・アルバム的ぶっといライブ盤。

カラ / あらかじめ決められた恋人たちへ

ピアニカとレゲエを携えあらゆるシーンに殴り込みをかける池永正二率いるマッドでセンチなダブ・ユニットの3作目にして最高傑作。

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筆者について
水嶋 美和 (bobbiiiiie)

酒と音楽と漫画と映画とお笑いに囲まれながら、何かしらとにかく書き続ければと思います。

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