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2020年12月22日20時00分

 
【今日のMV】 冬にわかれて「君の街」
 

昨日は一年の間で昼が最も短く夜が最も長くなる日、冬至の日でした。これを読んでいる皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
春の柔らかな日差しが待ち遠しいこの頃ですが、今聴きたいとっておきの音楽といえば、冬にわかれてが2018年10月にリリースした1stアルバム『なんにもいらない』収録の、浮遊感に満ちたシティ・ソウル・ナンバー「君の街」。

寺尾紗穂(p,vo)伊賀航(b)あだち麗三郎(ds)の3人による2017年に結成されたスリーピースバンド・冬にわかれて。バンド名は、寺尾が敬愛する詩人・尾崎翠の詩『冬にわかれて 私の春に住まなければならない』を冠したものなんだそうです。素敵です。

街中を歩く3人を淡々と描写するのがなんとも印象的なMVです。暮れかけてゆく街並みの普遍的な美しさや、断片的に挿入される日常の何気ない風景たち。それらが楽曲の持つ滋味深さをいっそう引き立たせており、ボーカル寺尾の柔らかな歌声は聴く者の胸に潜む孤独に手を差し伸べてくれるような暖かさを感じます。

「君の街」は今は過ぎ去った人を思い描く喪失の歌ですが、この楽曲のように、今の自分を支えているのってドラマみたいな出来すぎたストーリーや着飾された言葉でもなく、大切な人と交わした些細な言葉だったりとか、有り触れた出来事だったりするんですよね。
人と人との分断が嘆かれる今のこのご時世だからこそ、凍えた心にそっと寄り添い、ふわりと灯火をつけてくれる音楽に静かに耳をすませていたい、そんな心境になるのは私だけでしょうか。(三好)

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