2025年01月29日12時00分
声優、俳優、そして歌手として活動する宮野真守が全国ツアー「MAMORU MIYANO LIVE TOUR 2024-2025 ~DRESSING!~」を開催した。OTOTOYでは、1月25日(土)、26日(日)のLaLa arena TOKYO-BAYで行われた、千葉公演の1日目をレポートする。
ツアーごとに様々なテーマで行われる宮野のライヴ。今回は「DRESSING!」というタイトルが示すとおり、「衣装」や「ファッションショー」がモチーフ。「宮野はどんな衣装を着飾るのだろう」、開演前の会場には、そんな期待に胸を躍らせるたくさんのファンの姿があった。
定刻を迎えると、スクリーンにファッションショーの舞台裏を描いた映像が流れ、会場の熱気が一気に高まっていく。そしてスクリーンの奥から、モード・スタイルのブラック一色のロング・コートを纏った宮野が登場。宮野は、そのままショーのごとくランウェイを歩き、センターステージに華麗にポージングを決めると、大きな歓声が巻き起った。セットリストの1曲目は、今回のツアーのタイトル曲“DRESSING”。ダンサーたちとそのままクールなパフォーマンスを繰り広げると、そのまま“BLACK OR WHITE BOYHOOD REMIX”へと展開。すると今度は「Are You Ready?」とオーディエンスに問いかけ、宮野は会場全体に“Magic”をかける。このブロックの最後は “Quiet explosion”。ステージの端から端まで歩みを進めながら、エモーショナルな歌声を爆発させていた。
こうしてライヴ序盤をスタイリッシュに決めると、スクリーンには再びファッションショーの映像が映し出される。何着もの衣装を着こなし、ランウェイを颯爽と歩く宮野の姿はまさにモデルそのもの。「次はどんな衣装で登場するんだろう」とワクワクしていると、宮野が再びステージへ現れた。そしてその姿は、なんと素肌にファイクファーで制作されたロングコート。宮野はそのまま“BODY ROCK”を披露し、パワフルなダンスとともに鍛え抜かれた肉体を見せつけると、客席からは割れんばかりの「キャー!」という黄色い声があがっていた。
ライヴはそこからキュートに“WANNA LOVE”を踊ると、ここからは“Dirty Orange REMIX 2024”ではTRUST ME”、“Invincible Love”、“Okay.”、“TRANSFORM”の4曲をメドレーで披露。怒涛の勢いで会場を盛り上げる。
「着飾る」というテーマで、なぜ上半身裸なのか。登場したときにはそんな疑問が一瞬浮かんだものの、宮野の筋肉は間違いなく努力の結晶であり、それによって輝くオーラを身に纏っていたように思う。また全てを削ぎ落としたからこそ、パフォーマンスによって獰猛な狼のようにも、愛らしい小動物のようにも見えており、宮野は「楽曲」を着飾るということを体現しようとしたのではないだろうかと推察する。全身全霊で歌い踊る宮野の姿を見ていると「一番のオシャレは裸」なんじゃないかと思わされた。
ランウェイの映像を挟み、再びステージに現れた宮野は、純白のスーツに身を包み“AUTHENTICA”を熱唱。そして次に歌われたのは、千葉公演限定の楽曲 “未来”。「明日はきっと自分のイメージ通りになる」というメッセージが、未来へと続く希望の道を照らしていた。
ここから宮野は「僕にとって、大切な曲です」「皆さんにとっても特別な曲になっているんじゃなかと思います」と前置きして、2023 年のライブツアーのテーマ・ソングにもなっていた“Sing a song together”をアコースティック・アレンジで披露。歌を届ける喜び、そして、観客と共に歌える喜びを全身で表現すると、客席からは大きなシンガロングが轟き、幸せな空気がLaLa arena TOKYO-BAYに充満していた。宮野はその後、新曲“Apollo”でハッピーオーラを全開に。曲の終わりには、キス顔を全開にして指ハートでメロメロにしていた。
ライヴはここから恒例の幕間映像「ノンフィクショニング」へ。この映像のなかでは、旧知の仲である俳優・髙木俊が登場し、都内の古着屋にて、理想のスタイルを追い求めるためにコミカルなやりとりが行われた。宮野は高木に、デニムの短パンや過去のライブの幕間映像で登場した不思議の国アリス風の衣装など、様々な衣装を着せるも、イメージがつかない様子。そんな悩む宮野の元に、とあるデザイナーからのビデオメッセージが送られた。
そのデザイナーとはトータル・ファッション・デザイナー、YOKO FUCHIGAMI。YOKO FUCHIGAMIはビデオメッセージのなかで、「宮野との出会いはパリの駅ビル」というどこまでが本当なのかわからない話や、「パリ、バリ、パリ、バリ、パリ、バリ、パリ」「チリ、チバ、チリ、チバ、チバ」と世界中を飛び回っていることをコミカルにアピール。また宮野には「DRESSING!」というタイトルに合わせて、「ドレッシングの格好をした方がいい」、「喉にスカーフを巻くのがおしゃれ」と軽快にアドバイス。そのあまりの奇想天外な発想に、会場は大爆笑に包まれていた。
そして“宮野真守の出した答えとは?”という文字がスクリーンに映し出され、宮野が披露したのは、新曲“繭”。このとき宮野が身につけていたのは、「和」と「洋」の要素を併せ持ち、これまでにない輝きを放つ特別な衣装だった。そしてこの衣装は、ライヴのなかで徐々に形態が変化していき、宮野自身が「繭」の状態から少しずつ進化していくような印象を感じさせた。
圧巻の歌声で会場を包み込むと、ここからはダンス・チューン“DISCOTIQUE09”から、“The Battle”、“Evolve”といったエネルギッシュなナンバーを叩きこみ、寒さを感じさせる千葉の港町に灼熱の空気を包み込んでいく。
ライヴはそこからクライマックスへ。『ウルトラマン列伝』のオープニング主題歌、“DREAM FIGHTER”では、会場一体となったコール&レスポンスで盛り上げる。「Go! Ready Ready GO!」の掛け声をオーディエンスと共に作り上げ、最後は自身の代表作のひとつである「ウルトラマンゼロ、15周年よろしくー!」と叫び、会場のヴォルテージをMAXまで引き上げた。
昨年アーティスト活動15周年を迎えた宮野。終盤のMCのなかで、今回のライヴについて「すべてをさらけだした宮野真守が今度はどんなものを、魅力的なものをまとっていくのか。そんなことを目指したライブでした」と語る。宮野はさらに 「まだまだ成長していけると思っていますし、これ以降もまた新たな宮野真守を諦めずに磨き上げていってみんなを魅了していきたいと思います」と素直な気持ちを伝えた。
本編最後は“GOLDEN NIGHT”。スクリーンには「NODO FUCHIGAMI」の文字とともに、口の中をイメージした映像が投影され、曲が進むごとに喉が着飾られてくという演出が行われた。YOKO FUCHIGAMIのコメントを伏線回収するようなステージに、これにはオーディエンスもお祭り騒ぎ。これもまさに宮野が追い求めるエンターテイメントの形なのだろうと思った。
特大の“マモ”コールに応え、アンコールは“Kiss×Kiss”でスタート。ライブロゴが取り付けられたトロッコに乗ってアリーナへ降り立ち、会場全体を回りながら投げキスと笑顔を振り撒いていく。クールで真面目な一面も、こうしたチャーミングな一面も魅せるのが、宮野のライヴならではの姿だと思う。なにも飾らない自然体の笑顔を見ていると、不思議とこちらも笑顔になっていく気がした。
ラストチューンは、“TEAM”。この曲は、長く続いたコロナ禍による声出しができないライヴでも、一緒にいるよという思いを込めた楽曲だ。この「TEAM」とは、宮野とバンドメンバーやダンサーたちだけでなく、ファンも含めた言葉である。愛に溢れた優しい歌声が会場中を包み込んでいた。
ラストは客席も含めたチームマモ全員でジャンプで終了。と思いきや、終わった後も、さらなる展開を求める期待に満ちていた。そこから宮野は「ラ・ラ・アリーナ」と即興のミュージカルを開催。バンドメンバーもそれに併せて、阿吽の呼吸でアドリブで演奏をつける。これはまさにチームマモの絆が成せる技。ライヴはそこから宮野の感謝の言葉で、大団円で幕を閉じた。
声優に留まらず、多彩なエンターテイメントで観るものを魅了し続ける、宮野真守。彼はこれからもあらゆる魅力を身につけ、ジャンルの枠を飛び越えていくだろう。さらなる進化を求める、宮野の挑戦はまだまだ終わらない。
取材&文:ニシダケン
2025 年 1 月 25 日(日)千葉県 LaLa arena TOKYO-BAY
セットリスト
M1.DRESSING
M2.BLACK OR WHITE BOYHOOD REMIX
M3.Magic
M4.Quiet explosion
M5.BODY ROCK
M6.WANNA LOVE
M7.Dirty Orange REMIX 2024
(TRUST ME 〜 Invincible Love 〜 Okay. 〜 TRANSFORM)
M8.AUTHENTICA
M9.未来
M10.Sing a song together
M11.Apollo
-幕間映像「ノンフィクショニング」-
M12.繭
M13.DISCOTIQUE09
M14.The Battle
M15.Evolve
M16.DREAM FIGHTER
M17.GOLDEN NIGHT
【アンコール】
EN1.Kiss×Kiss
EN2.TEAM
ライブツアー「DRESSING!」最終公演のセットリストを再現したプレイリストが公開!
配信リンク:https://lnk.to/MM_DRESSING_SETLIST
開催日:2025年6月7日(土)開場15:00/開演16:00
2025年6月8日(日)開場14:00/開演15:00
会場:横浜BUNTAI
ゲスト:小野大輔<6月7日(土)>/寺島拓篤<6月8日(日)>
※1月28日(火)までファンクラブサイトにてチケット先行受付中
https://miyanomamoru.com
●宮野真守 公式X
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●宮野真守 公式Instagram
https://www.instagram.com/miyano_mamoru_pr/
●宮野真守 公式TikTok
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●宮野真守 オフィシャルYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/miyanomamoru