2014/07/14 22:00
salsa、ドン・マルティネス、ソコラノグループの3バンドが、9月13~15日に長野県内3カ所(伊那、松本、長野)をまわるツアー〈ドンゾコザルツアー!〉を開催する。
ツアーをまわる3バンドは、みな東京を拠点に活動している。なのになぜ今回、東京から離れた長野県のみをまわるという、一見無謀とも思えるツアーを開催するに至ったのだろうか。首謀者のひとりであるsalsaの鈴木健介(Vo、Gt)によると、メンバーが長野出身なわけでも、長野に住んでいたことがあるわけでもないらしい。どうやらsalsaが2013年の夏に参加した関西を中心に活動するバンド、nayutaのレコ発ツアーで、伊那のライヴハウス・GRAMHOUSEに出演したことがきっかけのようだ。そのとき鈴木は、東京では味わったことのない感動を覚えたと話してくれた。
「ほんとにまわりに何も無い場所、ここにライヴハウスがあるの? ってところにGRAMHOUSEはあります。コンビニまで車を走らせないと行けないようなところです。内装は手作りのスペースで、楽器屋、スタジオも併設してあるとても居心地がいい場所。夜になると地元の若い人や高校生を中心に音楽の生演奏を楽しみにお客さんがやってくる。そしていい演奏には素直に反応して盛り上がる。そういった光景を見て、とても自然な形で音楽との接し方が出来てるなあと思いました。都会のライヴハウス・シーンとは全然違う環境に驚き、感動しました。ここは文化が生まれる場所だ、と思いました」
東京に戻ってから、鈴木はまわりの仲間たちにさっそくその感動を伝えたそうだ。するとそのなかのひとり、ソコラノグループのアサイタクロウ(Ba)が、同じように素晴らしい場所が松本にもあると教えてくれた。
「松本ALECXも、高校生を含めた若者が良い音楽を求めて集まっており、GRAMHOUSEと同じくライブにはとてもピュアな反応を示す場所だということでした」
長野という地にそれだけ素敵なライヴハウスがあるなら、これはツアーをやるしかない! すぐに話が盛り上がったそうだ。
「せっかく行くなら誰もやってないであろうツアーにしようということと、長野は県自体も大きく、地域ごとに自分たちの音楽シーンを作り出そう、盛り上げようとしている、という点がとても興味深かかったので、長野県内3カ所を3日間でツアーしようということになりました」
さらに、以前一緒にツアーをまわる計画もあったという盟友、ドン・マルティネスを誘い、3バンドが揃った。こうして決定した前代未聞の東京のバンドによる長野ツアーは、各バンドの名前をとり〈ドンゾコザルツアー!〉と名づけられた。ツアーに向け、鈴木は強い意気込みを語ってくれた。
「経験上、大都会だけじゃなく、刺激的な音楽体験を求めてる人は全国にいるんだ、との確信があります。今回のツアーをきっかけにそうした様々な地域を音楽によってリンクさせることができれば、と思ってます。新たな出会いができることを望んでます」
長野の人にとっては、東京のインディーズ・シーンでしのぎを削ってきた3バンドを生で観られる絶好の機会。東京やそれ以外の地域の人も、この機会に彼らと長野のライヴハウスで刺激的な音楽、空間を体験をしてみてはいかがだろうか。幸い長野ツアーの3日間はすべて土日、祝日だ。なお9月19日の深夜には、本ツアーのファイナル公演を東京・新宿JAMにて行う。こちらも長野ツアーを経た彼らの凱旋ライヴとあって、相当な熱量のライヴになることは間違いないだろう。こんな突拍子もないことを考えてしまう彼らのサウンドを、ぜひ生で体感してほしい。(前田将博)
〈ドンゾコザルツアー! 2014 in長野 〉
2014年9月13日(土)伊那GRAMHOUSE
2014年9月14日(日)松本ALECX
2014年9月15日(月・祝)長野JUNK BOX
〈ドンゾコザルツアー! ファイナル!〉
2014年9月19日(金)新宿JAM ※深夜公演
・salsaの音源はOTOTOYで配信中
http://ototoy.jp/_/default/a/33866
・salsa オフィシャルサイト
http://www.salsasalsa.jp