Trial
Title | Duration | Price | |
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1
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She Smiles alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 03:24 | N/A |
2
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Enough For You alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 04:05 | N/A |
3
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Like A Nurse alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 02:44 | N/A |
4
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Kiss Me alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 02:27 | N/A |
5
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Lump alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 04:12 | N/A |
6
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Polanski alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 02:39 | N/A |
7
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How I Write My Song alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 03:09 | N/A |
8
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Mr. Wonderful alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 02:12 | N/A |
9
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Sit & Spin alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 02:39 | N/A |
10
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When I Lay You Down alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 03:09 | N/A |
11
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Ready Now alac,flac,wav,aac,mp3: 16bit/44.1kHz | 04:08 | N/A |
Album Info
ここに収録された11曲を録音するのに彼が必要としたのは、ロサンジェルスのスタジオでのわずか9日ばかりのセッションだった。個々の歌は、明瞭かつ痛みを伴った知性をもって彩られているが、その奥底には、人生は喪失と欠如、そして失ったものの幻影によって作り上げられているとする認識が横たわったいる。マンハッタンを遠く離れ、これまでのパートナーであったマーク・リボーでさえわずか1曲(Enough For/Of You)にしか参加していない本作で、トンプソンは、近年気脈を通じてきたパートナーたちと共演をしている。彼らのさながら重力から解放されたかのような演奏は、本作の意図を理想的なかたちで具現化している。過去の作品において、ときにエレガンスを損なう要因ともなった細かい砂利を取り除いたことで、本作での彼の歌、歌唱は曲から曲へと、目を瞠るほどの滑らかさをもって流れてゆく。美しく響き渡るブルーズ「Enough For/Of You」から、ピアノと声が愛撫しあうかのような「Like a Nurse」や「Sit & Spin」、ねじれてはうねる「Lump」、心地よく寄せてはかえす「When I Lay You Down」と「Ready Now」。あるいは、「Kiss Me」における肉感的な告白、「Mr, Wonderful」での幽玄な歌詞(電子的な残響のなかへと、亡き父の声がフェイドアウトしてゆく)など、いずれの楽曲も、ジャンルやスタイルに規制されることのない、自由なインスピレーションによってもたらされたものだ。