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2019/09/08 10:00

 

ファンとの繋がりやパワハラ、運営批判…アイドル界への痛烈な皮肉も?バナモン新MVを考察

 

先日9月3日に公開されたTHE BANANA MONKEYSの最新MV「新しい日々」。

CGとリアルの映像を織り交ぜて未来のアイドルの姿を描いた今作は、徐々にネットを中心に注目されつつある。

そんな同MVについて考察したテキストを、バナモン愛にあふれる某ライターが匿名で寄稿してくれた。以下はその全文である。

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展開するTHE BANANA MONKEYSによると、現在、そして未来のアイドル界に対してメッセージをちりばめているとのことだ。

しかし、このMV、後半にいくにつれて、どんどん内容が意味深になっていく。深い謎に、包まれていく。なので、MVを自分なりに考察していくことにした。

このMVでカギとなっていくのは、おそらく「黒い柱」と「ババモン(おそらく、メンバーが2045年まで活動していたとした、未来の姿)」だ。

この黒い柱は、作中の最初と最後に出てくる。メンバーを模した?猿が触り、アイドルを巻き込み、東京オリンピックのロゴ候補を模した形で転がっていく。そして、その全てのアイドルたちを、ババモンが受け止める。この柱とババモン、そして猿の関係性に注目して王と、面白いかもしれない。これらを意識しながら、MVを順に追っていこう。

人間のアイドルのような?少女が、鏡のようなところに顔を突っ込むシーン。よく見ると、これは鏡でなくスマホになっている。おそらく、顔の目鼻立ちが突っ込むことによってくっきりとしていることから、スマホの加工アプリを模しているのだろう。

これと同様に、次の青い服とゴーグルを着けている男が手を伸ばして、そこをアイドルが通過していくシーンも、男は医者で、手術をしているシーンだと推測される。

その直後の同じアイドルが万華鏡のように増幅し、文字のアイコンに切り替わっているシーンも、同じように量産された同じような(限りなくアンドロイドに近い)アイドルが、見分けのつかなくなった様が、まさしく文字のアイコンで表現されているように感じる。

またその直後のサビも、ほんま・かいなから伸びた手が、水口じゃぐちを掴んでいる。またほんま・かいなの頭と口元には、「運営死ね」と「よだれ」という文字が見える。これは一種の脳内メーカーのようなものなのだろうか。

二番に入ると、ここでアンドロイドが人間に近づく様子が、時間の流れを追って描写されるようになる。途中で挿入されているバナモンメンバーが何かの渦の中を落ちていく様子は、色合いや時間が記載されているところを見ると、お台場で開催される大型フェスのタイムテーブルだろう。

そのあとには、メンズアイドルに口説かれる、オタクと繋がる、運営からパワハラを受ける、業界人とギャラ飲みするといった、アンドロイドアイドルが肉体的・表面的なだけでなく、精神的にも現代のアイドルに酷似しており、このシーンからは現在のアイドル界に対する皮肉を感じる。

そして、物語の展開はここから大きく動く。アンドロイドアイドルと、アンドロイドに限りなく近いアイドルが対決をすることとなる。荒れ果てた小さな空間を、オタクが支えているこのシーンは、(経済的にオタクに支えられている)アイドルの世界が、非常につまらなくなって荒んだようになった例えだと解釈することができる。

そしてこの描写と相まって、猿が天に向かって祈っているようなシーンが映し出される。すると冒頭で触れたように、パクリ疑惑で不採用となったロゴの形が浮かび上がってくることとなる。ちなみにこのロゴは、「Tokyo・Team・Tomorrow」の頭文字「T」を逆さにしたものだ。逆さにしたということは、意味も逆なのだろうか?

そしてここでババモン初登場。ババモンが、倒されたアイドルたちの塊を受け止める。てっきりババモンはアンドロイドアイドルや人間の他のアイドルへの対抗馬として出てきて、殴ったり、光線でも出たりするのかと思ったが、ババモンたちは受け止めた。ここにも監督の意図を感じる。

そしてモズク・サンの隣にいる少年らしき人?は、顔の造形などから見ておそらく子供だろう。

筆者の解釈としては、猿がアイドルの始祖、神のような存在なのに対して、ずっと貫いてきた(=同じメンバーで長い年月を経た)ババモンが正統な継承者として受け継いだ、それが「バナギュラリティ=新しい日々」なのではないだろうか。

最後の「バナギュラリティは近い」という文には、「うんえいアホうんこ」「人気ちょうたいすこれ?」という文字がサブリミナル的に一瞬映っていることが、スロー再生をした際わかった。監督は、運営からのギャラの未払いなどあったのだろうか?本作一番の謎である。
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バナモンは10月12日には東京ドームシティ ラクーアガーデンステージにて〈手ブラフェス〉と題した観覧無料イベントを開催するなど、新たな動きもアナウンスされている。このMVはもちろん、今後の動向にも注目しよう。(ま)

・THE BANANA MONKEYS 公式サイト
http://www.thebananamonkeys.com/
・少女たちはなぜ炎上グループでアイドルに? 天下のちゃんゆき、モズク・サン編
https://ototoy.jp/feature/2018080101/


[ニュース] THE BANANA MONKEYS

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