News

2021/10/15 22:00

 

ウエスギ専務、「ブギウギ奥の細道 第⼆幕 阿寒たんちょうの章」を語る

 

北海道発STVの人気バラエティ「ブギウギ専務」DVDの第14弾として、大人気企画『ブギウギ奥の細道 第二幕』の真冬の阿寒湖を行く珍道中を収録した「ブギウギ奥の細道 第二幕 ~阿寒たんちょうの章~」が2021年9月29日(水)に発売された。

今回、発売に合わせて北海道でキャンペーンを行っていたウエスギ専務こと上杉周大 (THE TON-UP MOTORS)にリモートインタビューを行い、今作の見どころや今後の活動について話を訊いた。

――「ブギウギ専務」DVD 第 14 弾「ブギウギ奥の細道 第⼆幕 〜阿寒たんちょうの章〜」は 2018年1月~5月にかけて放送された内容ですが、今回DVDで改めてご覧になっていかがでしたか。

さすがに月日が経っているので、「ああ、そういえば」というものは多々ありました。ただ、今回収録されているアイヌ料理のお店(「民芸喫茶 ポロンノ」)は本当に美味しくて、全編を通しても記憶に残ってますね。あとは、いろんな方と出会った中でも「阿寒湖畔エコミュージアムセンター」の解説員・野竿さんという方が面白い方で。僕は彼のことを“トリックスター”って心の中で呼んでるんですけども(笑)。

――確かに、かなりトリッキーな方でした(笑)。

そうなんですよ。野竿さんも、全編通した中でも印象的な方だったので、そういう意味では結構、濃ゆいDVDになってます。

――アイヌ料理をはじめ、すごく美味しそうなご当地グルメを食べるシーンも多いですね。

アイヌ料理、豚丼、あとは「二幸寿し」さんという、息子さんの想いを継いでお寿司と共にラーメンも出されているというお店も忘れられないですし、美味しかったですね。今回、とくに山道が長くて精神的にもひもじかったという部分もあったので、食べたときの感動も大きかったです。

――道中で歩きながらちょっと小腹を満たせるようなものを食べるとか、そういうことはないんですか?

「働き方改革」の前なんでしょうか、そういうことはなかったですね(笑)。そういう意味でも、すごかったなと思うのは、今は番組を離れてしまった“鬼の子D”こと岸ディレクターが、そこまでリアルさを追求していたのだろうか?っていうぐらい、本当にカメラが回ってないところで何かを食べることはなかったんですよ。だからすべて素のリアクションなんです。それは、演者の僕たちだけじゃなくて、岸さんも何も食べないので。だから、全員でお宿に着いたときは「うわあ~良かったね!」という気持ちが共有できたし、食事したときも「美味しいね!」ってみんなが思えるんです。映ってないところもそういうスタイルでやってましたね。

――道中の苦労も相まってより美味しく感じられるわけですね。

アイヌ料理のとき、「沁みる~!」みたいなことを言っていたと思うんですけど、本当に指先まで「オハウ」(アイヌ伝統料理の汁物)が沁みわたる感じでした。アイヌ料理は特別濃い味じゃないんですけど、特有のソースがあったり、シケレベ茶というものがあったり、すごく美味しかったです。アイヌの方の生活って文献とかで知ることはできますけど、舌はグルメだったんじゃないかなって思います。

――このDVDを見て、「いいな、自分も行ってみたいな」って思う方も多いと思います。

そう思ってくれるとすごく嬉しいですね。まず間違いなく北海道以外では食べられないグルメばかりなので、ビックリすると思います。

――今回は、山間部を歩く過酷な旅である反面、そういうご当地グルメを食べたり、タンチョウヅルを見たり、個性的な方々との出会いがあったりと盛りだくさんですね。

そうですね。歩いているときに、夜になると本当に心細くなって、「なんでこんなことやってるんだろう?」って思うんですけど、悔しいかな美味しいものと出会えたり人と触れあえたりすることで、報われるんですよね。「明日もがんばろう」って思っちゃうんです。それで、最終的にゴールまで行っちゃったと思います。

――コロナ禍の今、このDVDを見ると、ブギウギ専務がこれまでやってきた内容ってすごく財産になってるように思えませんか?

本当にいろんなことをやってますからね。コロナ禍になる前の、まさに触れあいと密な感じ、狭い部屋で布団を3つ敷いてあるっていう。今、「マッサージ塗り」ってできないんだろうなって(笑)。今回、特典映像として岸さんと久しぶりに2人旅を行って、DVDの本編で出会った方々に会いに行くという企画をやっていて。その中ではあんまりその話題は出てこないんですけど、「コロナ禍になってからどうですか?」っていう話もみなさんに訊いたんです。やっぱり阿寒湖というのは海外からの観光客もすごく多かったので、そういう意味ではかなり様変わりもしていて。早くまた元気に気軽に行きやすい場所になってくれたらなと思いました。

――岸さんは、今年の春に番組を離れたそうですが、特典映像で久しぶりに再会したんですか?

そうです。岸さんはもう別の番組に携わっているのでなかなかお会いする機会がなくて、本当に久しぶりだったので、「ああ~この感じ、この感じ!」っていう、岸さんイズムを思い出しました(笑)。

――離れるとさみしいものがあります?

そう、ですね……、あと数年経ったらそう思えるかもしれないですね(笑)。まあでも、ず~っと岸さんとやってきて、岸さんの頭の中にあるものとか、僕とかおおち係長(ダイノジ大地洋輔)とかがいて作ってきたのが、「ブギウギ専務」なので。もちろん、今の「ブギウギ専務」も変わらずにスタッフ一丸となってやっているんですけど。ただ、岸さんの独特のニュアンスは、特典映像の撮影のときも、「あ、そうだったな」って懐かしく思えるところは多々ありました。

――特典映像の最後の方は、鬼の子Dなりのウエスギ専務への労いというか、優しさを感じました。実際どう思いました?

おそらくそれもあったんじゃないかと思います。もう1つは、鬼の子Dが単純に楽しみたかったんじゃないかな (笑)。「ブギウギ専務」って、とにかくどこかに長距離移動している番組で、STVがある札幌にいることなんてまずない番組なので。岸さんは別の番組に異動になってから、逆に札幌から出ないことも多いのか、遠出をしたのが久しぶりで純粋に本人も楽しかったんじゃないかと思います(笑)。

――鬼の子Dはえらくなったんですか?

自分はあまり分かりませんが、おそらく鬼の子Dは、えらくなったんじゃないですかね。今後は、“えらい鬼”だと思って見た方が良いと思います。

――特典映像の中で、一般の方に声を掛けられているシーンがいくつかあって、北海道で「ブギウギ専務」とウエスギ専務がいかに愛されているかを物語っていました。

それは本当に感じますし、ありがたいですね。今でもロケに行くとお声掛けいただいたりするとすごく嬉しいです。「ブギウギ奥の細道」ってまさにそうなんですけど、北海道のみなさんが生まれ育った街に行ってる番組だと思うんですよ。だから結構、「番組見てますよ」だけじゃなくて、「この前、〇〇に行ってましたよね?あそこでうちのお母さんが働いてて」とか、一歩二歩進んだところに接点を持てることが多くて。すごく身近に感じてもらいやすい番組なのかなって思っています。

――本当は、「ブギウギ専務DVD vol.11」(2020年3月18日発売)で予定されていた北海道キャンペーンの全行程を密着取材して、地元での人気ぶりをレポートすることになっていたんですけど、ちょうどコロナ禍が始まって全部中止になってしまったんですよね。

そうでしたね。ただ、コロナ禍でマスクをしているせいもあって、街を歩くときに思ってる以上に全然気付いてもらえずにお声掛けいただかないので(笑)。そういう意味では北海道での人気ぶりを見せる自信は今はないんですけど。ただ、東京ではなぜか新宿サブナード(新宿の地下ショッピング街)で5回ぐらいお声掛けいただいたことがあるんですよ。地下に需要があるのか、局所的に見てくれている人たちがいるのかな (笑)。

――関東でも「ブギウギ専務」は長年放送されてますからファンも多いと思います。

それに今は「TVer」でも本放送の最新話が見やすくなってるので、是非たくさんの人たちに見ていただきたいです。たぶん、コロナ禍じゃなければ北海道旅行を考えていた方ってたくさんいると思うので、そういう方たちに、少しでも今の北海道の様子が伝われば良いなと思います。

――本編の過酷な旅の映像と、特典映像でのウエスギ専務の幸せそうな表情に、コロナ禍を抜けたら幸せなことも待っているよっていう、メッセージを感じました。

はははは(笑)。ありがとうございます。自分で言うのもなんですけど、特典映像の最後は本当に楽しくて。あそこは有名な炉端焼きが食べられる店なんです。コロナ禍が明けたら、こういうところに当たり前に来れるんだなっていう楽しみを少しだけ先取りできたのと、たくさんの人と笑顔で再会できたことも嬉しかったです。会えなくても繋がっていたし、覚えてくださっているというのが純粋に嬉しかったですね。

――「ブギウギ専務」以外のこともお伺いしますが、井上仁志さんと頻繁にオンライン配信をしていますよね。

そうですね、コロナ禍になった2020年4月から毎週金曜20時にYouTubeで生配信『上杉周大の「配のみ」』を続けてます。やっぱり何かしら発信してないと、自分の心も不健康になるなと思って何かをやっていたくて。ライヴももちろんそうですし、音楽制作もそうなんですけど、「今こんなことをやってますよ」っていうことを発信できる場がほしくて始めたのが「配のみ」です。

――今年ももう終盤ですが、上杉周大としての音楽活動はいかがですか。

制作は結構やっていて、レコーディングには入れているんですけど、ライヴについては、動員数を少し上げることができても、声を出したりするっていうのが、まだ1つ先のハードルだと思ってます。(緊急事態宣言が明けて)10月から新しい形でのライヴがたくさん出てくると思うんですけど、とはいえクラスターが心配なところもあるので、どんな状況になっていくのか見つつ、早くワンマンライヴをやりたいなと目論んでいます。僕のライヴはコール&レスポンスでお客さんと一緒に作っていくので、早くそういうライヴができるようになればいいなと思いますし、来年はもっとコンスタントにライヴをやりたいなと思っています。

※10月10日(日)には『ブギウギ専務DVD vol.14』の発売を記念して、2年ぶりに山野楽器にイーン!してのオンライントークイベントも開催された。そちらの会場での模様も後日掲載するのでお楽しみに。

取材・文:岡本貴之

リリース情報
ブギウギ専務DVD vol.14「ブギウギ奥の細道 第二幕~阿寒たんちょうの章~」
2021年9月29日(水)発売
出演:上杉周大 / 大地洋輔(ダイノジ)ほか
【ディスク仕様】
2枚組(片面2層MPEG-2、合計240分予定)
※映像/16:9レターボックス   
音声/ステレオ、主音声のみ
【価 格】4,840円(税込) 
【企画制作・著作】札幌テレビ放送株式会社
【販売元】 VAP
◆初回生産分封入特典◆ 
あり(内容未定)

【「ブギウギ専務DVD Vol.14」収録内容】
■ブギウギ奥の細道 第二幕 阿寒たんちょうの章(2018年1月~5月放送)
 北海道最西端・奥尻島から北海道本土最東端・根室の納沙布岬までの800キロを、俳句を詠みながら徒歩で旅する「ブギウギ奥の細道 第二幕」。今回は足寄町の山中を出発し阿寒湖温泉を経て釧路市街地へと至る90キロに及ぶ道のりを、未公開映像を加えて完全収録。
真冬の阿寒摩周国立公園の深い森の中をひたすら東へと進む専務と係長。氷結した阿寒湖で氷上アクティビティを満喫し、凍てついた体を癒してくれる温泉も堪能。さらに奥深きアイヌ文化も体験したり、道東エリアに生息するタンチョウヅルの聖地で冬にしか見られない感動の光景に出会ったりと、阿寒ならではの魅力があふれる旅に。絶品のご当地グルメあり、一期一会の人情あり、想定外のハプニングあり…。行き当たりばったりの過酷旅ゆえのアクシデントが続出。真冬の北の大地を進む見どころ満載の珍道中です。

■未公開映像:ウエスギ専務「紀行文」完全公開
一日の徒歩旅を終え、宿に着いた専務が夜な夜な書き綴ったイラスト入り旅日記「紀行文」。放送時間とクオリティの関係からほとんどの放送回でカットとなっている悲運の作品。今回も5夜中4夜でお蔵入りとなっていた問題作の数々を大公開。

■特典映像:撮りおろし映像「専務&鬼の子D 半年ぶりの2人旅」
番組の担当を離れた鬼の子Dが半年ぶりに専務の前に現れた!DVDシリーズ初となる撮りおろし映像のために、専務と鬼の子Dが2人だけで新たな旅へ。今作に収録された3年前に歩いたルートをふたたび訪問。もうテレビの本放送では見ることができないレアな珍道中を、DVDでたっぷりと大放出します。

・「ブギウギ専務」オフィシャル・ウェブサイト
https://www.stv.jp/tv/senmu/index.html
・商品ページ
https://www.vap.co.jp/senmu/


[ニュース] 上杉周大, 井上仁志

あわせて読みたい


TOP