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2022/03/29 18:00

 

ウエスギ専務、『ブギウギ奥の細道 第二幕 釧路まんぷくの章』を語る

 

北海道発STVの人気バラエティ「ブギウギ専務」DVD第15弾、『ブギウギ奥の細道 第二幕 釧路まんぷくの章』が2022年3月16日(水)に発売された。OTOTOYニュースでは前回同様、地元・札幌にてキャンペーンを行っていたウエスギ専務こと上杉周大 (THE TON-UP MOTORS)にリモートインタビューを敢行。タイトル通り釧路グルメが満載で、見ているとお腹が空くこと間違いなしの今作の見どころや、長年旅のパートナーを務めるおおち係長(ダイノジ大地洋輔)との関係について語ってもらった。

――「ブギウギ専務」DVD第15弾『ブギウギ奥の細道 第二幕 釧路まんぷくの章』発売おめでとうございます!ご覧になっていかがですか?

ありがとうございます! 今、なかなか旅行に行けなくなっている中で、釧路のいろんなグルメを食べている過去の自分を見て、我ながら「うらやましいな」と思いながら見てました(笑)。

――確かに、見ていてうらやましくなる美味しそうな食べ物が次々と出てきます。釧路には結構有名なグルメが多いんですね。

北海道といえばやっぱり海鮮が有名ですけど、釧路でしか食べられないものも結構あるんです。ザンギの発祥が釧路と言われていたり、美味しいものがたくさんあります。

――専務は「奥の細道」シリーズ以外でも、もともと釧路に行かれることがあったんですか。

「奥の細道」抜きでも、釧路にはロケでたびたび訪れていますね。道東で一番大きな街なので釧路に滞在することも多かったです。出張に行くと、その日の晩御飯とかすごく楽しみじゃないですか?そういう意味で釧路はテンションの上がる街の1つですね。釧路って、バーがすごく多いんですよ。みんなで打ち上げをした後に、1人でバーに行ったりしてましたから。

――コロナ禍になる前は、そんなシブい行動をしていたんですね(笑)。

そうなんですよ(笑)。なんか好きなんですよね。

――今回のDVDは冒頭からずっと食べ続けてますよね。

もう、「グルメの細道」ということなので、もう片っ端から行きました。

――「専務は意外と大食漢なんだな」って思う方もいるんじゃないでしょうか。

本当のことを言うとですね、何軒目だったかな?餃子を食べてるあたりでもう、お腹いっぱいでした(笑)。

――そうだったんですか(笑)。結構積極的に交渉しに行っていると思ったら、結構頑張ってたんですね。

そういうことです。ただ、釧路に入る前の阿寒は山道が多かったので、歩いているとごはん屋さんがないことが多かったんです。釧路に入ってあれだけごはん屋さんがあると、「うわ~いろいろ食べられるぞ!」ってテンションが上がっちゃうんですよね。それで「めし食いてぇ~!」って、突っ走ってた感じがありました。

――特に美味しかったものは?

サバのバッテラとお蕎麦を出してくれたお店(長寿庵)は美味しかったですねえ。あとは、「もち処甘善」さんの、餅の入っているラーメン。あの餅ラーメンは発見でした。美味しかったなあ。あれはでも、釧路の食文化でもなくて、ご主人が「僕の発明で自信作です」みたいなことをおっしゃっていたので。うどんに餅が入っている「力うどん」はありますけど、ラーメンに餅が入ってるのは珍しいですよね。それと、釧路和商市場の「勝手丼」。ブドウエビというのをおおち係長が選んで食べてましたけど、ブドウエビってご存じでしたか?

――いや、DVDを見て知りました。

ブドウエビって、北海道に住んでいてもレアなエビなんですよ。たしか市場では一尾1,000円で売られていたと思うんですけど、1,000円ってかなり安いと思うんですよね。それぐらいレアなエビなんですよ。

――お寿司屋さんで食べたら相当値が張りそうですね。

そうなんです。昔、新千歳空港の立ち食い寿司で、「あ、ブドウエビがある」と思ってポチったら、一貫4,000円だったんですよ。

――ええ~そんなに!?

キャンセルしましたけど。

――キャンセルしないでくださいよ(笑)。

いや、400円かと思って(笑)。それぐらい高価な食材です。あとは「東家」さんで蕎麦の「かしわ抜き」というメニューを頼んで、そのつゆに蕎麦をつけて食べるのが美味しかったです。「東家」というお店は発祥が釧路で、札幌とかいろんなところにあるんです。同じ「東家」でもお店によって味が違うんですけど、北海道の人ならみんな知ってると思います。その「東家」の系列の「竹老園東家総本店」の蕎麦がまたすごく美味しいので、是非一度食べてほしいです。

――クロレラ入りの蕎麦もありましたけど、これも釧路ではポピュラーなんですか?

そうですね。むしろ特有というか、釧路以外ではあんまりないと思います。クロレラっていうとなんとなく青臭いような薬臭いような印象を受けるかもしれないですけど、そんなことは全然なくて、クセはないんですよ。

――ところで、専務は家で料理を作ることはあるんですか?

たま~に。それこそコロナ禍になって外で食事する機会が減ったので、たまに思い立って作ります。

――得意料理はありますか。

なぜか麺系は僕が作ることが多いです。でもすごくこだわっちゃうんですよね。ナポリタンを作るとなったら、ちょっとブヨブヨした麺にするために、ちゃんと前日に茹でてサラダ油を絡めて一晩寝かせる、とかやっちゃうんです。だから面倒臭いんですよ、すっごくこだわっちゃって(笑)。

――パッと作ってパッと食べるんじゃないんですね

違うんですよ。おつゆを作ろうかってなったら、黄金だしみたいなものを作らないと気が済まないし(笑)。ありがたいことにこの仕事柄、「グルメの細道」とかこういう企画をやるとやっぱり舌が肥えるというか、本当に美味しいものを知ることができるので。全部が全部美味しく食べれるのが幸せだと思うんですけど、「あ、やっぱりこれは北海道のあれにはかなわないな」とか思っちゃったりはします。

――今回のDVDはこれまで以上にグルメがたくさん出てくるので、ますます北海道に行きたくなる人が増える気がします。

是非、旅行する中で「この店行ってみよう」という選択肢の1つになればいいなと思っています。

――道中で印象的だった出会いがあれば教えてください。

先ほどもちょっとお話したバッテラを出してくださったお蕎麦屋さんのご主人です。お店の方が「待ってました~!」というのは、ブギウギ専務でもあんまりないパターンなので、嬉しかったです。あとは、「すみれ旅館」のおかみさんですね。忘れもしない、地震があったとき(「平成30年北海道胆振東部地震」)にあの旅館に泊まっていたので。「すみれ旅館」のおかみさんにはお世話になりました。また、本当に「ブギウギ奥の細道」に最適な素敵な旅館なんですよ。

――最初は、スタッフさんを含め6人で寝たんですか?

6人で寝ました。それはちょっと嫌でした(笑)。誰がどうっていうわけじゃなくて、おっさん6人が一箇所で寝るって嫌ですよね。

――以前は秘書の方が帯同していましたけど、ここ何枚かのDVDは男性しか出てこないですね。

ちょうど秘書が辞めてしまった後なので、女性が1人もいなくて「ブギウギ専務」の布陣におっさんだけが残ったんですよね。

――そのせいか、今回は「プロレススーパースター列伝」とかプログレの話とか、おっさんの1人としてはすごく嬉しかったです。

ははははは(笑)。そうですね、女性受けしない話を結構してましたね。「プロレススーパースター列伝」とか「ジャイアント台風」の話とか。

――後に馬場商店さんという牡蠣のお店が出て来たので関連づけちゃいました。

やっぱりジャイアント馬場さんが繋げてくれたんですかね(笑)。そうそう、厚岸の牡蠣は本当に美味しかったです。厚岸って、国内で唯一、1年中牡蠣が出荷できるそうなんです。もう本当に、ふくよかで美味しかったです。牡蠣ってどうしてもちょっと独特の匂いがする牡蠣もあるじゃないですか?それが全然なくて、すっごいミルキーなんですよ。是非食べていただきたいなっていうぐらい最高でした。今話していて食べたくなってきました(笑)。

――そういうグルメとの出会いもあるから、「ブギウギ奥の細道」を続けてこれた感じですか?

もう、なんなら唯一のモチベーションですから(笑)。「釧路が近いからザンギを食べよう」「厚岸が近いから牡蠣を食べよう」とか歩きながら考えていて。昔の「三国志」の話じゃないですけど、喉が渇いたときに梅を思い浮かべりと涎が出るからそれを飲み込みながら歩くみたいな(笑)。本当にそんな感じですね。

――その牡蠣も、お店が閉まっていたり、何度か挫折を味わいながら。

そうですね。今回は釧路の市街地がメインになってグルメ回になっているんですけど、これだけ北海道の面積が広くて179の市町村がある中で、全部の市町村それぞれに「ここだったらこれだよね」っていう特筆するものが絶対にあるんですよね。これってすごいことだなって思います。

――釧路の中だけでも、かなりたくさんのご当地グルメがあって驚きました。ラーメンも有名なんですね。

北海道のラーメンっていうと、札幌がみそ、旭川がしょうゆ、函館が塩っていう3つの街が有名なんですけど、じつは釧路のラーメンも透き通った綺麗なスープですごく美味しいんです。釧路のラーメンだけは麺が細いんですけど、その理由がこのDVDの中で出てくるんです。北海道の人でも「そうなんだ⁉」って思うんじゃないでしょうか。

――グルメ以外で今回面白かったのが「プログレ俳句」という新たな技法の登場です。

「変拍子だ」ってごまかしてますけど、もう、俳句でもなんでもねえじゃねえかっていう (笑)。

――専務とプログレという組み合わせが新鮮でした。普段プログレって聴きますか?

聴きますよ。イエスとかキング・クリムゾンとか。イエスは、地球のジャケットのアルバム(『こわれもの』(原題:Fragile))がすごく好きで。一時期、あればっかり聴いてました。本を読みながら曲を聴くと、その小説を読んだときにその曲を聴きたくなることってあると思うんです。僕はその小説を読み終わるまではイエスのアルバムを聴いてたので、読むと自然に曲が脳内再生されるんです。スティーヴ・ハウのギターが聴こてくるみたいな。ピンク・フロイドは、なぜか聴いているとちょっと暗い気持ちになっちゃうのであんまり詳しくないんですけど、(道中の)あの光景は『原子心母』のジャケットだなと思いました。

――そういえば、おおち係長とは歩きながら音楽の話をしたりするんですか?

今までそういう質問をほとんどされたことがないんですけど、じつはめちゃくちゃしてます。昔の音楽の話もすれば、共通の知り合いがいたりもするので日本のバンドマンの話をしたりとか。そういう話で盛り上がってると、岸さんが「はい、そろそろ始めるから頭切り替えてね」みたいになってロケを始めたりとかするんです。僕とおおちさんは話してると楽しくなってきて、結構ず~っと話しているときがあるので。

――お互いに、「最近こんな音楽を聴いてる」って情報交換したり?

基本的に、音楽の趣味はまったく合わないんですよ(笑)。おおちさんは、お兄さんがハードコアバンドBEYONDSのドラマーということもあって、ハードコアが好きなんですよ。あとはクラブ系とかも好きなんですけど、ルーツっぽい音楽の話を振ってもちゃんと話せるぐらい詳しいですね。

ーーOAされていないだけで音楽の話はたくさんしているんですね。

そうなんですよ。体を張るロケで時間は山ほどあるので、話していないジャンルはないんじゃないですかね。

――もう長いお付き合いだと思いますけど、おおちさんとの関係で何か変化したところはありますか?

岸さんが番組を離れて、新生「ブギウギ専務」になって1年ぐらいになるんですけど、そのタイミングでもう1回、一から褌を締め直して頑張ろうみたいなところが、2人に共通してあったんです。今までは、岸さんがいてやられる2人っていう構図でしたけど、そこを新たにおおちさんと頑張ろうって、2人で飲みに行ったりして。最近も、下北で飯食ったりしてたんですけど。おおちさんが番組に加わって今年で11年目になるんですけど、この数年で人としての距離も近くなりましたし、演者としても何でも話し合うような感じの距離感になってきたかなって思っています。「なんであそこはこうなんだろう?」みたいなこともお互い出てきたのかもしれないですね。やっぱり、僕よりもおおちさんの方が百戦錬磨ですし、かなり一歩引いてやってくれたりしているなあっていうことに、僕も気付けるようになったというか。僕は最初、本当に右も左もわからない状態でテレビに出ていたので。

――今や阿吽の呼吸で、言わずもがなわかるようなこともあるというか。

あると思います。最近のロケとかでも、スタッフさんが誰も笑ってないのに、僕ら2人だけでめっちゃ笑ってることもたまにあるので(笑)。何か、2人だけの好きな笑いのポイントっていうのが構築されているんでしょうね。それが良いか悪いかは別ですけど。

――BI砲と並ぶぐらいの名タッグになってますね。

そうですね(笑)。岸さんという力道山先生がいなくなったので、今後、新ブギと全ブギに分かれないことを願うばかりです。

――プロレスファン以外の方はご自分で意味を調べてください(笑)。

ははははは(笑)。

――特典映像を毎回楽しみにしている方も多いと思います。今回は「母校への道」ということで。何かすごく嫌そうな顔をしていましたけども。

嫌なんですよねえ(苦笑)。これは本当に大変な企画なので。「母校への道」をやると聞いたときに、岸さんは狂ったのかと思いました。なんなら、「母校への道」だけでDVDを出せるぐらいの企画なので。今回もポンポン移動している感じになってますけど、長距離の移動中、ずっと運転しているので、本当にしんどかったです。「今夜どこにいるんだろう?」っていう夜の予定も明日の予定も立てられないですし。でもやっぱり、「母校への道」はかつて「ブギウギ専務」の代名詞と言われる企画で、番組をいろんな人に知ってもらえる最初のきっかけだったと思うので。今回は果たしてどうなったのか、是非みなさん見てください。

――DVD発売に伴うイベントが、3月19日(土)山野楽器銀座本店、4月2日(土)STVホールにて開催されます。久しぶりの有観客イベントですね。

去年もオンラインだったので、お客さんが来てくれてDVDの裏話とかをトークしつつ、「旅立ちのとき」を久しぶりに歌えるというのはすごく嬉しいですね。

――今、世の中ではいろんなことがありますが、どんなお気持ちで毎日過ごしていますか。

本当に、涙が出るようなニュースばかりなので、「毎日元気だぜ」とはあんまり思えていない自分もいるんですよね。でもやっぱり、ウクライナやロシアのこと、世界情勢を知らないでいることよりは、知って悲しむことにちゃんと向き合いたいなとは思っています。今このDVDが発売されて、世の中で起こっていることから目を背けるのは違うと思うんですけど、ちょっとこのDVDを見て笑って、「楽しかったな」という時間になればいいなって。「こいつら相変わらずアホだな~(笑)」っていう風に笑ってもらえたら、何よりだなと思います。

※『ブギウギ専務DVD vol.15』発売記念として3月19日(土)山野楽器銀座本店で行われた2年半ぶりの有観客イベントの模様も後日掲載するのでお楽しみに。

取材・文・写真:岡本貴之

リリース情報
ブギウギ専務DVD vol.15「ブギウギ奥の細道 第二幕」 ~釧路まんぷくの章~ 
【出 演】上杉周大 大地洋輔(ダイノジ)ほか
【発売日】2022年3月16日(水)
【商品番号】VPBF-15761
【ディスク仕様】
2枚組 (片面2層MPEG-2、合計450分予定)
※映像/16:9レターボックス   
音声/ステレオ、主音声のみ
【企画制作・著作】 札幌テレビ放送株式会社
【販売元】 VAP
収録時間:上巻120分 下巻125分予定
【「ブギウギ専務DVD Vol.15」収録内容】
■ブギウギ奥の細道 第二幕 釧路まんぷくの章(2018年8月~10月放送)
 北海道最西端・奥尻島から北海道本土最東端・根室の納沙布岬までの800キロを、俳句を詠みながら徒歩で旅する「ブギウギ奥の細道 第二幕」。今回は釧路市街地をねり歩き、厚岸町へと至る65キロに及ぶ道のりを、未公開映像を加えて完全収録。日本有数の港町・釧路市の中心部にたどり着いた専務と係長。釧路といえば美味しいものが集まるグルメの街。すると専務の一声で、飲食店を見つけたら手当たり次第に入店し、美味しい料理を堪能しまくる「グルメの細道」が発動!新鮮な海の幸、名物・釧路ラーメン、知る人ぞ知る穴場メニューなど、とにかく食べてばかりでまったく歩みの進まないグダグダ展開に。さらには俳壇に新風を巻き起こした(?)「プログレ俳句」なる珍作も誕生。絶品のご当地グルメあり、一期一会の人情あり、想定外のハプニングあり…。行き当たりばったりの過酷旅ゆえのアクシデントが続出。これを見れば北海道を旅した気分に!?雄大な北の大地を進む見どころ満載の珍道中。
■未公開映像:ウエスギ専務「紀行文」完全公開
一日の徒歩旅を終え、宿に着いた専務が夜な夜な書き綴ったイラスト入り旅日記「紀行文」。放送時間とクオリティの関係からほとんどの放送回でカットとなっている悲運の作品。今回も4夜中3夜でお蔵入りとなっていた問題作の数々を大公開。
■撮りおろし映像 「ウエスギ専務 母校への道 幼稚園編」
 伝説の『母校への道』がDVDで帰ってきた!番組の代名詞ともいえる放浪企画の最新作をDVDのためだけに完全撮りおろし。道行く人の出身校を尋ね歩き、ゴールとなる専務の母校をめざす超過酷ミッション、今回のゴールは専務が卒園した札幌市北区の新川幼稚園。イヤイヤ連れ出された専務は、開始早々いきなり北海道を西へ東へ飛ばされまくる期待通りの展開に。無理ゲーと悪名高いこのミッション、はたして専務は母校にたどり着くことができるのか?もうテレビの本放送では見ることができないレアな珍道中を、DVDでたっぷりと大放出します。
◆初回生産分封入特典◆ 
あつあつ♡おじさんポストカード

・「ブギウギ専務」オフィシャル・ウェブサイト
https://www.stv.jp/tv/senmu/index.html
・商品ページ
https://www.vap.co.jp/senmu/


[ニュース] 上杉周大

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