Tom Waits

Discography

Elektra/Asylum時代の最後の作品となる、ギターとハモンド・オルガンを軸にしたシンプルなバンド・サウンドに乗せて、トムのあの個性溢れる歌声を堪能させてくれる、1980年発表の『HEARTATTACK AND VINE』。 このアルバムは、前作『BLUE VALENTINE』で表現した生々しいブルーズ的アプローチをより推し進めた作品となっている。ローランド・バウティスタのエレクトリック・ギターとロニー・バロンのハモンド・オルガンを軸にしたシンプルなバンド・サウンドに乗せてあの個性的な歌声を響かせる今作には、オルガンをメインに展開するファンキーな「Downtown」やブルーズ曲「Mr. Siegal」といった曲や、ブルース・スプリングスティーンがカヴァーした人気曲「Jersey Girl」やバッハ的なメロディ展開が秀逸な「Ruby's Arms」といった楽曲を収録。
それまでのピアノを中心としたサウンドをギターを重視したサウンドへと変化させ、より生々しく、よりブルージーな世界観を作り上げた、1978年発表の『BLUE VALENTINE』。 ジャジーな香りに包まれた都会の夜、トムのモノローグで演出された都会の夜…。彼が1978年に発表した今作は、それまでのトム・ウェイツのサウンドから大きく変貌を遂げる作品だ。ピアノを中心としたサウンドからギターを重視したサウンドへと移り、より生々しく、よりブルージーな世界観を表現していることは、タイトル曲「Blue Valentine」を聴けばよくわかるだろう。息をのむオーケストレーションがたまらないガーシュウィンの「Somewhere」や、美しいピアノ・バラード「Kentucky Ave.」といった楽曲や、大胆な「Romeo Is Bleeding」「Whistlin' Past the Graveyard」といった楽曲に加え、彼の最も人気のある曲の一つでもある「Christmas Card from A Hooker in Minneapolis」といった楽曲を収録。
それまでトムが探求し続けたジャズや詩の世界をより映画的に表現し、80年代の実験的作品の先駆け的作品となった、1977年発表の『FOREIGN AFFAIRS』。 デビュー作から前作『SMALL CHANGE』まで彼が表現してきた、人生の裏側を歌うその歌詞世界とジャズをベースにした作風に、より映画的な方向性を持たせた意欲作。1977年発表。オープニングを飾るインスト曲「Cinny's Waltz」や今やスタンダードとも言える「Muriel」、ベット・ミドラーとの素晴らしいデュエットを聴かせてくれる「I Never Talk To Stranger」といった楽曲の他、ジャジーな彩を感じさせる「Jack And Neil」、ドラマティックな「Potters Field」、クラシックなトム・ウェイツ流バラード「Burma Shave」「Sight For Sore Eyes」などを収録。ジャケット写真に写っているのは、当時の恋人、リッキー・リー・ジョーンズだ。
初のライヴ・レコーディング作品の後、よりブルージーに、そしてよりジャジーなサウンドを表現し、彼にとって初の全米トップ100入りした作品となった、1976年発表のアルバム『SMALL CHANGE』。 トム・ウェイツの初期作品の中でもマスターピースとして知られるこの『SMALL CHANGE』は1976年に発表された。伝説的ジャズ・ドラマー、シェリー・マンをフィーチャーし、オーケストラと共にライヴ・レコーディングが行われた今作は、トムの独特な世界観や天才的歌詞の世界観がクラシック・ジャズやティン・パン・アレー、スティーヴン・フォスターといったフィルターを通して描かれている。心に響く、ヴィヴィッドな音像がたまらない「Step Right Up」や「I Wish I Was in New Orleans」、「The Piano Has Been Drinking」といった名曲、そして彼の代表曲の一つでもある「Tom Traubert's Blues」が収録されている。彼にとって初の全米Top 100入りを果たした作品(89位)であり、以降のソングライターに大きな影響を与えた作品でもある。
LAにあるRecord Plantスタジオにて観客を前にしてライヴ・レコーディングを行なった、1975年発表の変則的作品『NIGHTHAWKS AT THE DINER』。 バーボン片手にタバコを喫えば…、ピアノの向こうにトムがいる。1975年にLAにあるRecord Plantレコーディング・スタジオに観客を入れ、その前で当時未発表となっていた楽曲をライヴで披露、その模様をそのままレコーディングするという変則的な手法で制作された通算3作目にして、初のライヴ・アルバム。最高なジャズ・アンサンブルと彼の詩人的魅力に満ちたスタジオ・ライヴ作品だ。今や彼のクラシックとも言える「Warm Beer, Cold Women」や「Eggs and Sausage」などを収録。曲目としては「intro」とクレジットされている、彼のポエトリー・リーディング・スタイルは秀逸の出来だ。
夜の闇に向かって歌いかけるようなアンニュイな雰囲気と優しい視線とに包まれた、1974年発表のセカンド・アルバム『THE HEART OF SATURDAY NIGHT』。 デビュー作で聴かせたフォークやポップさをより押し広げ、才能に満ちたアメリカン・ソングライターとしての評価を確立することとなった1974年発表のセカンド・アルバム。トムのピアノに加えベース、ドラム、サックスをフィーチャーしたブルージーなジャズ・アレンジを聴かせる今作には、土曜日の夜に捧げるメランコリーな叙情詩「The Hart Of Saturday Night」や、優しくロマンティックな「San Diego Serenade」(Diana Krallなどもカヴァーしている)、そして今やトムの代名詞とも言えるスポークン・ワード/ポエトリー・リーディングを初めて披露した「Diamonds On My Windshield」などを収録。
ジャジーなピアノに乗せて、あの彼独特のしわがれ声で物語を語る、1973年発表の衝撃的デビュー・アルバム『CLOSING TIME』。 1973年にトム・ウェイツが発表した記念すべきデビュー・アルバム。この作品で既に、今後彼のトレードマークとも言うべき、物語を語る歌詞世界や、ジャズ/ブルース/フォークをブレンドしたスタイルを確立しており、その独特な歌声で音楽シーンに強烈な印象を与えることとなった作品だ。イーグルスなどにもカヴァーされた名曲「Ol' 55」や、胸を打つバラード「Martha」、ジェントルなアコースティック・フォーク「I Hope I Don't Fall In Love With You」などを収録。