近藤嘉宏
Discography
日本を代表するピアニスト、近藤嘉宏によるブラームスの協奏曲第1番。共演はロイヤルチェンバーオーケストラ、指揮は同オーケストラの創立者であり、2013年9月に66歳で他界した名匠、堤俊作。若き日のブラームスの苦悩や葛藤、激情が顕著に表れているピアノ協奏曲第1番は、極めて交響的であると同時に、ピアノソロの存在感をより高める工夫がなされており、多面的な魅力を持っています。スケールの大きなドラマと深い内面性を併せ持ち、演奏時間も約50分と長大な、まさにそびえ立つような風情を湛えたこの作品は、ブラームスの初期の傑作であり、かつ代表作の一つと言えるでしょう。近藤は、洞察と思考を隅々まで巡らせた精細なテクスチュアを基盤としながら、深い呼吸と迸る情熱によって、幅広い表現を展開しています。堤率いるロイヤルチェンバーオーケストラは、悠然とした佇まいとノーブルで繊細な響きをもってピアノと絶妙なバランスで絡み合い、音楽に滲み出すような広がりをもたらしています。録音は2004年5月17日、東京オペラシティにおけるライヴ収録です。
日本を代表するピアニスト、近藤嘉宏によるブラームスの協奏曲第1番。共演はロイヤルチェンバーオーケストラ、指揮は同オーケストラの創立者であり、2013年9月に66歳で他界した名匠、堤俊作。若き日のブラームスの苦悩や葛藤、激情が顕著に表れているピアノ協奏曲第1番は、極めて交響的であると同時に、ピアノソロの存在感をより高める工夫がなされており、多面的な魅力を持っています。スケールの大きなドラマと深い内面性を併せ持ち、演奏時間も約50分と長大な、まさにそびえ立つような風情を湛えたこの作品は、ブラームスの初期の傑作であり、かつ代表作の一つと言えるでしょう。近藤は、洞察と思考を隅々まで巡らせた精細なテクスチュアを基盤としながら、深い呼吸と迸る情熱によって、幅広い表現を展開しています。堤率いるロイヤルチェンバーオーケストラは、悠然とした佇まいとノーブルで繊細な響きをもってピアノと絶妙なバランスで絡み合い、音楽に滲み出すような広がりをもたらしています。録音は2004年5月17日、東京オペラシティにおけるライヴ収録です。
1995年の鮮烈なデビュー以来、多くの音楽ファンに支持されている近藤嘉宏の新作は、ヴィルトゥオーゾの趣を持つ作品を集めた、クラシック界では稀有な配信限定アルバム。ブラームスとラヴェルは1998年、バーバーは2001年、バラキレフは2016年、フランクは2019年の演奏で、ライヴ音源を主として構成されている。2025年でデビュー30周年を迎える近藤の足跡を辿る、興味深い内容だ。