河野康弘
Discography
組曲「四万十川」作曲にあたって 私の母の実家が四万十川の下流近くの土佐清水市下之加江にあり、子どもの頃に何度か見た程度でしたが面白い名前なのでずっと記憶の片隅に残っていました。 1986年に高知市ではじめてのライブをやった時に従兄弟から四万十川の曲を作ることをすすめられ、資料を送っていただきました。日本国内はもとより世界中で自然破壊が進んでいる今日、自然の川が残っていることに興味を惹かれ、それ以来ぜひ四万十川をテーマに組曲の作曲をしたいと思っていました。 1991年1月もう無いと思っていた大きな戦争、湾岸戦争によって短期間に世界的な規模の自然破壊、人殺しが行われ、しかも平和憲法を持った私たちの国も参加。じっとしていられない気持になりました。私の音楽で一人でも多くの人に自然、平和の事を考えていただくきっかけになれば、と願っています。 1991年2月10日、11日に20年ぶりに四万十川を訪れ、思っていた以上に汚染されていることに驚きました。とくに印象に残ったのは砂利採取の光景です。良質の砂利が取れるため、あちこちで行われ川の生態系に多くの変化をもたらしているそうです。しかし、そこに住む人々にとっては大きな収入源の一つになっている事を思うと改めて自然保護の難しさを感じています。 2021年4月 弦楽四重奏にアレンジしました。 河野康弘
組曲「四万十川」作曲にあたって 私の母の実家が四万十川の下流近くの土佐清水市下之加江にあり、子どもの頃に何度か見た程度でしたが面白い名前なのでずっと記憶の片隅に残っていました。 6年前に高知市ではじめてのライブをやった時に従兄弟から四万十川の曲を作ることをすすめられ、資料を送っていただきました。日本国内はもとより世界中で自然破壊が進んでいる今日、自然の川が残っていることに興味を惹かれ、それ以来ぜひ四万十川をテーマに組曲の作曲をしたいと思っていました。 今年1月もう無いと思っていた大きな戦争、湾岸戦争によって短期間に世界的な規模の自然破壊、人殺しが行われ、しかも平和憲法を持った私たちの国も参加。じっとしていられない気持になりました。私の演奏が一人でも多くの人に自然、平和の事を考えていただくきっかけになれば、と願っています。 2月10日、11日に20年ぶりに四万十川を訪れ、思っていた以上に汚染されていることに驚きました。とくに印象に残ったのは砂利採取の光景です。良質の砂利が取れるため、あちこちで行われ川の生態系に多くの変化をもたらしているそうです。しかし、そこに住む人々にとっては大きな収入源の一つになっている事を思うと改めて自然保護の難しさを感じています。 1991年5月 河野康弘