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2019/09/02 00:30

 

乃木坂46 、〈真夏の全国ツアー2019〉ファイナルで桜井から秋元へバトンを渡す―OTOTOYライヴレポ

 

2019年9月1日(日) 明治神宮野球場にて、〈乃木坂46 真夏の全国ツアー2019〉が行われ、キャプテン・桜井玲香が卒業、新キャプテン秋元真夏へとバトンが渡された。

7月3日(水)のナゴヤドーム公演よりスタートしたツアーは、全公演チケットが完売、トータルで29万人を動員(8月15日京セラドーム公演は台風10号の影響で中止)。この日は、8月30日(金)31日(土)9月1日(日)の3日間に渡り行われる東京公演の最終日でありツアーファイナル、さらにデビュー以来キャプテンを務めてきた桜井がこの日をもってグループを卒業するということもあり、神宮球場の客席は熱心なファンが集結。さらに会場に足を運べないファンのために、全国232箇所の映画館でライブビューイングも実施された。

開演5分前、「さいた、さいた、チューリップのはなが…」と歌が聴こえてきた。影ナレを担当するのは、和田まあや、生田絵梨花、高山一実、そしてバナナマンの日村勇紀!乃木坂内軍団「チューリップ」の影ナレ登場に、一気に場内が盛り上がった。

OVERTUREがスタートすると、観客は総立ちでペンライトを振ってコールと共にメンバーを迎える。赤を基調とした衣装でメンバーたちが続々とステージに登場。白石麻衣が「神宮のみなさん、楽しむ準備は出来てますか!?盛り上がる準備は出来てんのか!?ラスト、思いを全部出し切れよ!」と煽ってオープニングを飾ったのは、「ガールズルール」。歌割りごとにかけられるコールを受けて、広いステージいっぱいに広がって歌い踊るメンバーたち。齋藤飛鳥の「みんなの愛、いっぱい届けてくださーい!」との呼びかけから歌われた「太陽ノック」では、ド派手でトロピカルなフロート、トロッコとセンターステージに別れてパフォーマンス。序盤は「夏のFree & Easy」「裸足でSummer」とサマー・チューンを連発した。

桜井が「最終日、始まりました!今日はラストなんで最後まで一緒に楽しんでください!」と第一声。トークを新内眞衣に振ると、「ツアーファイナル、玲香もラストなんですー」と、すでに涙目だ。VTRを挟み、会場後方のステージに3期生が登場しての「三番目の風」から、4期生による「4番目の光」、3期4期合同での「トキトキメキメキ」「キスの手裏剣」と、新しい時代の乃木坂46を感じさせるフレッシュな歌とダンスが続く。

ツアー限定ユニットが曲を披露するコーナーでは、赤い衣装の飛鳥と青い衣装の4期生・遠藤さくらがランウェイを歩いてセンターステージで手を取り合う。2人きりで始まったのはダンスチューン「他の星から」だ。思わず「うぉぉぉっ~!」とどよめく神宮。会場の中央に大観衆の目が注がれる中、見事なダンスで魅了。また、桜井を中心としたダンストラック『自分じゃない感じ』でも観客を沸かせた。再びVTRを挟み、壮大なサウンドの中、センターステージに白石が1人で現れた。メインステージ上で待つ飛鳥に歩み寄ると、盛大な炎を合図に始まったのは、ライヴには欠かせないアンセム「インフルエンサー」。客席とステージが真紅に染まる中、情熱的なハイブリット・ラテンサウンドと歌唱、ダンスに会場は凄まじい盛り上がりとなる。その後も「命は美しい」「何度目の青空か?」「シンクロニシティ」と、ドラマティックな代表曲が続き、中盤のピークを迎えた。

アンダーメンバーによる楽曲「滑走路」では、曲中にビジョンでペンライトの色が提示され、その都度会場は緑色になったりピンクになったり。さらに客席後方から順番に青いペンライトが点灯されステージまで到達すると、ステージ上も青い照明が点灯、青い衣装のメンバーたちが浮かび上がるというクールな演出から「日常」が披露された。VTRで、今年劇場公開された映画『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』での、卒業した西野七瀬と白石のシーンが映し出され、乃木坂46が結成してから8年間の歴史が流されると、「あの道は今日この日に繋がっている」とのメッセージに合わせてステージからランウェイに白い照明が走り、曲は映画の主題歌「僕のこと、知ってる?」へ。後方のステージに全員が集まって輪になるシーンも。「みなさ~ん!ここからは盛り上がって行きますよ~!」と、秋元真夏が呼びかけて「そんなバカな…」、「ハウス!」と、会場一体となる盛り上がりとなった。MCでは初代キャプテン桜井と2代目キャプテンに就任する秋元が2人きりで話すコーナーへ。「本当にまさかだと思った」(秋元)「誰もが下の子がキャプテンになると思ってたと思う」(桜井)と、当人たちにとっても意外な人選だったようだ。「まだ(卒業の)実感がない。実感しないまま終わりたい」と語る桜井。

ステージ上段に設置されたドラムセットに座った飛鳥によるドラムソロからライヴは再開。男性ドラマーとのドラムバトルから乃木坂バンドが加わってのセッションへ。そのままド迫力な演奏で「世界で一番 孤独なLover」へと突入する展開がアツい。激しいサウンドがマイナー調のダンサブルな楽曲にハマり、興奮は最高潮に。間奏ではベースのスラップ、ギターソロでますます演奏のテンションがアップ。終盤でのサビのフレーズにギターが応えるあたりもスリリングで、見事に生バンドがハマった1曲となった。「おいでシャンプー」の後半には、飛鳥が桜井と並んでカメラに向かい「玲香、ありがとうー!」とひと言。「ジコチューで行こう!」では、与田祐希が前半のMCでこの曲中のアドリブに触れ「飛鳥さんにキスしてほしい」と言ったことを実践すべく頬を差し出すも、唇に指をつけて頬に当てるツンデレ飛鳥に、与田はちょっぴり不満そう。本編最後は、「Sing Out!」。クラップで会場が一体となり、曲中にはなんとパリからの中継が差し込まれた。曲の最後にはステージ後方から盛大な花火が打ち上げられた。

アンコールでは、桜井の乃木坂での活動を振り返るVTRが流された。オーディション合格時とメンバーへ卒業を告げた際の様子が交差する。映像が終わると、純白のドレスに身を包んだ桜井が1人でステージへ。

「神宮は乃木坂46の聖地になってますけど、私も色んな思い出がある場所で。初めてこの規模のライヴをしたのが神宮でした。今でこそMCは最初と最後ぐらいしか話さなくて、後はメンバーで分担しているんですけど、その頃は全部私がMCをやったりしなくちゃいけなくて。初めてのこんな大きな会場で、覚えることもいっぱいあって、テンパりすぎちゃって初日のオープニングに泣きながら出たことがありました。

3年前の夏に、乃木坂を1ヶ月半ぐらい休業したんです。今、ありがたいことに乃木坂は色んなお仕事をさせていただいてるので、その1ヶ月半も山ほどやることがあって。シングル『裸足でSummer』の頃。リリースがあったり全国ツアーがあったときで。アイドルとしてもキャプテンとしてもめちゃくちゃ頑張ろうって力んだ結果、自分でコントロールできなくなっちゃって。どうにもならなくなって休業しちゃったんですけど。そのとき、私もう終わったなって思ったんですよね。アイドルを辞めなきゃだめだなって思ったし、芸能界を辞めた方がいいなって、目の前が真っ暗になっていた時期で、どうしようもなかったんですけど。なんと、3年越しの今日ここに、まだ立ってるんですよね。メンバーと、スタッフさんと、ファンのみなさんがめちゃくちゃ支えてくれたから、今日ここに立てています。

最初に乃木坂に入ったときは、同世代の女の子がたくさんいるグループで、しかも選抜とかアンダーとか順位が付けられる。もうライバルじゃないですか?だから、私は頑張りたいから「友だちなんかいらない」と思ってたんです。一人でやってやるって。でも、こんなに、みなさんにとって私は赤の他人のはずなのに、自分のことのように私のことを心配してくれたんですよ。そういうことに支えられて、そのタイミングで本気で「このグループを守らなきゃ」って思ったんですよね。メンバーを絶対に守らなきゃいけないなって思えたのは、そのタイミングでした。自分にとって色んな思い出がある神宮で最後を迎えられているこの姿を見せられているっていうことは、本当に奇跡です。そう思います。

卒業しても、自分にとって乃木坂って一生関わって行くものだと思っていて。卒業した後に、「桜井玲香は乃木坂46だったんだよ、しかもキャプテンだったんだよ」って言ってもらえるような人になりたいと思ったので、このタイミングで卒業して早く新しいスタートを切らないと、メンバーに背中を見せられるようにならないといけないと思って、卒業を決断したので、これからも乃木坂なんだなと思って。だからさみしくないのかなと思います。私は私で、これからも乃木坂46を作り続けて行く1人だと思っています。それを胸に刻んで活動していきたいと思います。これがお別れじゃないですから、ワクワクして待っていてください」

そう心境を語ると、卒業を記念して作られた初めてのソロ曲「時々思い出してください」を披露。メンバーへのメッセージも歌詞に含んだバラードを情感をこめて歌い上げると、後半からメンバーたちもステージへ。涙で声を詰まらせる桜井。客席では、「ありがとう」と桜の絵と共に書かれたメッセージが掲げられるサプライズも。4期生の遠藤さくらがセンターを務める9月4日発売の最新シングル「夜明けまで強がらなくていい」を桜井も加わって歌い、「この歌詞好きなんです!最後に歌えてよかった!でもまだ全然足りない!」と、賑やかなポップソング「ロマンティックいか焼き」を歌い出してフロートに乗って場内をまわる。続く「僕だけの光」では、ライヴを欠場していた井上小百合も駆けつけてステージ上で桜井と笑顔を交わすシーンもあった。

ラストの曲へいこうとする桜井を制して、秋元が桜井に向けた手紙を読み上げる。「できることならずっと一緒にいたかったけど、これからは、私たちは誰よりも玲香の応援団になって背中を押します。だから、この先大変なことやつらいことがあったら、そのときぐらいは私たちを頼ってね。8年間、本当におつかれさまでした。今までありがとう」と涙ながらに感謝を伝えると、会場からは大きな拍手が贈られた。

「私にとって支えになった曲です。最後にこの曲をみんなと歌いたいと思います」との言葉から最後に「乃木坂の詩」を歌うと、「乃木坂46はまた明日から坂を上って行きます!これからもよろしくおねがいします」と挨拶して桜井をはじめとするメンバーたちはステージを去ったものの、鳴りやまぬアンコールの声に、再び桜井がステージに。「会いたかったかもしれない」でWアンコールに応えた。

最後、桜井はグラウンドに降り、野球選手のようにスタジアムをぐるりと一周して客席に感謝を伝えながら歩く。と、3塁側ベンチ付近までくると、前方から何やら女性が。見ると、卒業した元メンバー、若月佑美が花束を持って桜井のもとへ。思わぬサプライズで名コンビが復活となり、ファンは大喝采だった。エンディングでは、ステージ上でメンバー全員で桜井を加えた最後の円陣を組むと、改めて観客に感謝を伝えた。

過度にしんみりさせずに、最後まで明るくステージを降りていった姿に、その明るさとポジティブさがキャプテンたる所以だったのだろうなと思った。秋元キャプテンの元、新しくスタートを切った乃木坂46のこれからに期待しよう。

取材・文:岡本貴之

ライヴ情報
〈乃木坂46 真夏の全国ツアー2019〉
2019年9月1日(日)明治神宮野球場
セットリスト
OVERTURE
1.ガールズルール
2. 太陽ノック
3. 夏のFree & Easy
4. 裸足でSummer
5. 三番目の風
6. 4番目の光
7.トキトキメキメキ
8. キスの手裏剣
9. 自由の彼方
10. 他の星から
11. 白米様
12. 自分じゃない感じ
13. インフルエンサー
14. 命は美しい
15. 何度目の青空か?
16. シンクロニシティ
17. 滑走路
18. 日常
19.あの日 僕は咄嗟に嘘を付いた
20.ここにいる理由
21.不等号
22.僕のこと、知ってる?
23.そんなバカな…
24.ハウス!
25.世界で一番 孤独なLover
26.スカイダイビング
27.おいでシャンプー
28.ジコチューで行こう!
29.Sing Out!

EN1. 時々思い出してください
EN2. 夜明けまで強がらなくていい
EN3. ロマンティックいか焼き
EN4. 僕だけの光
EN5. 乃木坂の詩
Wアンコール
会いたかったかもしれない

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