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2014/01/26 00:00

 

bananafish、赤坂BLITZワンマン完遂 ! 3つの目標を宣言――OTOTOY最速レポ

 

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

1月25日(土)、bananafishが東京・赤坂BLITZにて〈bananafish 2nd Album “SYNCHRONIZE” Release ワンマンライヴ〉を成功させ、詰めかけた観客に3つの目標の実現をステージ上から宣言した。

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

2012年11月3日の渋谷クアトロワンマン・ライヴのステージ上から赤坂BLITZワンマン・ライヴの開催を発表してから一年あまり。ついに迎えたこの日、待望のライヴに昂ぶっているのはメンバーだけじゃないようだ。会場前や物販エリアで、思いおもいに開演を待つ観客の表情はみんな期待に満ちている。

開演時間が迫るごとに徐々に一階フロアは埋まってきた。ステージ前に陣取った客層は若い女性ファンが多い様子。バンドのビジュアル的な部分でもファンにアピールしてきた、イケメン・バンドのbananafishらしい光景だ。

19:10 、オープニング映像が流れ、SEと共にメンバーが歓声に迎えられてステージに上がった。ステージバックドロップの「bananafish」と描かれたロゴが誇らしげに照明に照らされている。

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

ボーカル・ギターの赤芝栄亮が「盛り上がって行こうぜ、赤坂~!」と叫びライヴがスタート。ニュー・アルバム『SYNCHRONIZE』の1曲目同様、「シンクロナイズ」がオープニングナンバーだ。多少緊張ぎみなのか、普段よりも表情が硬いようにも思えるが、それはそうだろう。この日に向けて全ての力を注ぎ込んで来たのだから、力まないわけがない。リーダーでギタリストの角川明はいつもより若干クールな帽子姿で縦横無尽な音を振りまいている。曲の後半、中西出大のベースが全面に出てスラッピングを織り交ぜるファンキーなプレイで魅せる。それに呼応するドラマー、尾頭裕文にとっても加入後初の大舞台だ。続く「エスケープ」では真っ赤な照明が気分を盛り上げる。ふと、bananafishの夢の舞台がすでにはじまっていることに改めて気付き、ハッとさせられた。

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

曲が終わると赤芝が最初のMC「ついにやってきました、赤坂BLITZワンマン! banana fish、この日の為に頑張ってきました! 2014年始まったばかりですけど、間違いなく僕らにとって、今年一番のイベントになると思うので、今までやってきたものを全て出し切りたいと思います。みなさん楽しんでいってください、よろしくお願いします!」そして「僕らのキラーコンテンツ、“コール&ノーレスポンス”をやっていいですか(笑)?」との角川のMCから謎の無音空間を味わった後は(笑)、ファースト・アルバム『SCROLL』から「夏について」。間奏で角川のギターが小気味良いミュート・リフを聴かせる。続く「シャンパンビスケット」のオリエンタルなイントロが鳴ると、赤芝が観客に手拍子を促す。尾藤と中西出のリズム隊が4つ打ちのディスコ・ビートで煽ると、ここまで大人しく見えた観客が盛り上がりを見せる。「ブエナ・ビスタ~!」人気曲の登場に歓声が挙がる。太いグルーヴの上を角川のワウ・ギターが駆け抜ける。様々な表情の音色に変化する角川のギターはデカい会場の空間にマッチしている。

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

今日の天候を危惧していたという赤芝の「僕ヒートテック愛用してるんですけど、イイですよね、ヒートテック。ユニクロの回し者じゃないですよ? まあbananafishのライヴはヒートテックが無くても熱くなりますけどね」と、定番らしきMCに黄色い声援が飛ぶ。一際ファンキーにグイグイリズム隊が前に出る「ネイバー」、新作からの「レディースナイパー」と続く。レゲエ・ナンバー、「ハワイの彼女」でゆったりとした雰囲気を作った後は、初の試み、としてインスト曲「シュガースポット」を披露。打ち込みと同期したテクノ・サウンドは、よりEDMへのアプローチを深めた、今後のbananafishの方向性を示唆しているようで興味深かった。

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

ここで新メンバー、尾藤が紹介され、加入時のエピソードとして、赤芝の発声練習に驚いたことをファンに報告すると、実際に赤芝がやってみせ客席から笑いが起こる(本人は至って真面目!)。ニュー・アルバムから、シンプルな演奏に映えるメロディアスな「雨のメロディー」、「夜明け前」、「シルビアに花束を」の3曲を続けてプレイ。コンセプチュアルなアルバムの世界観を再現した。

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

そして赤芝がギターを置き、ハンド・マイクを手にブラーのカバー、「Song2」を披露。観客とのコール&レスポンスで盛り上がり、一気に後半戦へ。代表曲「カナリヤイエロー」が始まると、一斉に盛り上がる観客。再びテレキャスを手にした赤芝と、角川が背中合わせにポーズをキメる。2階席の観客が体を乗り出して踊り出したのが見える。立て続けに「シンデレラハンター」へ。激しく点滅する照明の中、これぞbananafishという、流れるようなグッドメロディと赤芝の独特な詩の世界。疾走感溢れる曲調は「朝焼け」に引き継がれ、メンバーも実に楽しそうだ。

「寒い中来てくれたお客さんありがとう! 今年も駆け抜けて行きます。そして、僕らの目標である武道館目指して、次は赤坂より大きいZeppTokyoワンマン・ライヴを計画してます! 絶対やりたいと思ってます」と赤芝が宣言。そして続いて角川の「今年の夏にまたアルバムを出そうと思ってます」という一言にどよめきが起こる。角川いわく“株主総会的な”「長期目標が武道館、中期目標がZeppTokyoワンマン、短期目標にアルバム・リリース」というバンドのマニフェストが伝えられると大きな拍手が起こった。さらに赤坂BLITZを目標としておこなってきたストリート・ライヴを継続することも約束。そしてライヴはニュー・アルバム最後の曲「またどこかで」で一旦クローズ。

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

客席からの“bananafishコール”に乗ってアンコールのステージに上がったメンバーは物販のTシャツ、タオル、マグカップをちゃっかり宣伝。しかしうっかりCDのアピールを忘れるところがご愛嬌だ(笑)。アンコール1曲目は「自ら赤坂ワンマンを祝して」、ファースト・ミニ・アルバム『star chase』収録曲「ぬくもり」。「結成前から前身のバンドでもやってた曲だから、感慨深いね。本当にみんなありがとう」と感極まった様子の角川。「俺たちはD.I.Yバンドなんですけど、本当に赤坂BLITZワンマンやるの大変だったんですよ。本当に…」と声を詰まらせる角川。「俺は泣かない! 武道館まで!」と涙をこらえる姿が感動的だった。

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

ラストは赤芝の「これからも1つひとつ、夢を叶えていけたらな、と思います。最後は自分たちを鼓舞する意味で、この曲を」ニュー・アルバムから、bananafishのアイデンティティを表していると言っても過言ではない「ラバーソウル」へ。曲が終わると、ステージ上から客席を背に記念撮影をおこない、深々と頭を下げ感謝の気持ちを伝えたメンバーたち。最後まで、これまでやってきたバンドの姿そのままに、大舞台でのライヴを完遂した彼ら。新たな目標を掲げ歩き出したbananafishの本当の意味での勝負はこれからだろう。今年はより多くの音楽ファンの前に立ち、アウェイと思われるようなイベントにもどんどんチャレンジして欲しい。ファンの期待値が上がることで成長してきた彼らならではの新たな夢の実現を見届けるべく、これからも追いかけて行きたいと思う、そんなライヴだった。(岡本貴之)

PHOTO : タカハシアキラ(CRYSTAL-STYLE)

〈bananafish 2nd Album “SYNCHRONIZE” Releaseワンマンライヴ〉
2014年1月25日(土)赤坂BLITZ
〈セットリスト〉
1. シンクロナイズ
2. エスケープ
3. 夏について
4. シャンパンビスケット
5. ブエナ・ビスタ
6. ネイバー
7. レディースナイパー
8. ハワイの彼女
9. シュガースポット(inst)
10. 雨のメロディー
11. 夜明け前
12. シルビアに花束を
13. Song2(blurのカバー)
14. カナリヤイエロー
15. シンデレラハンター
16. 朝焼け
17. またどこかで
アンコール
18. ぬくもり
19. ラバーソウル

・banana fishオフィシャル・ウェブサイト
http://banana-fish.jp/index.html

[ニュース] bananafish

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