2026/03/26 12:00
〈Enji Japan Tour 2026〉が開催決定。
どこまでも遠く、広いモンゴルの空と大地を想起させるような歌、そして、心に直接語りかけてくるような素朴さと親密さ。昨年の初来日でのライブは、まるで彼女のモンゴルの自宅に招かれたかのような、不思議で親密な体験として聴衆の記憶に刻まれた。
新緑の眩しい5月、再びEnjiが来日。今回は、東京と京都の2会場で開催される。
2026年5月19日 WWW (Shibuya)
Open 18:00 / Start 19:00
ADV ¥8000 | DOOR ¥9000 (+1D ¥600)
2026年5月20日 UrBANGUILD (Kyoto)
ADV ¥8000 | DOOR ¥9000 (+1D)
1991年、 Enjiはウランバートルに生まれ、ゲルで育つ。夜ごと家族と民謡を輪唱し、長歌(オルティンドー)の息づかいを体に刻んだ。2014年、ゲーテ・インスティトゥートが開講したプログラムでジャズに出会い、自由と即興の美学に開眼。ミュンヘンへ渡り、言語と声の境界をほどきながら「自分に忠実な歌」を磨いてきた。
エンジの核にあるのは、モンゴルの長歌(オルティンドー)である。一音を遥かに伸ばし、風や地平を描くように旋律がたゆたう。ホーミーだけでは語れないモンゴルのもう一つの声を、彼女は繊細なビブラートと間で示す。独自の歌唱法から生まれる響きは、共同体の記憶であり、彼女にとっては呼吸そのものだ。
長歌の自由律がジャズの言語と融け合う、Enjiの音楽。
ミニマルな編成のバンドが生む、豊かな余白のなかで響くのは、モンゴル語・英語・独語が交差する、内省の言葉。
彼女に作曲を志すきっかけを与えたのは、カーメン・マクレエ、ナンシー・ウィルソン、エラ・フィッツジェラルドの音楽だという。アルバム『Ursgal』にはジャズスタンダード「I’m Glad There Is You」のすばらしいアカペラカバーも。
最新アルバムでは、ドイツでは異邦人として扱われ、故郷に帰ると以前とは違った対応を受ける自分の「狭間に捕らわれ、帰る場所を失った」状況を歌った『Ergelt(帰還)』という曲を書いている。同作のインタビューで彼女は「“エキゾチックな民俗音楽歌手”と“正統派ジャズ歌手”という二者択一のステレオタイプにはまることは辞めたの」「この狭間にいること自体に美しさがあると思う」と語っている。