【ライヴレポ】宮世琉弥がアコースティック編成で歌う、スペシャルな1日──2ndアルバム「Soleil」発売記念プレミアムライブ

それはまるで凍える体を暖めてくれるような、温かな空間だった。

2025年3月19日(水)。宮世琉弥がP.O.Minamiaoyama Hallにて、ファンクラブ会員限定のプレミアムライブを開催した。

俳優として映画やドラマに引っ張りだこの宮世琉弥。この日のライヴは、アーティストとして2枚目のアルバム「Soleil」の発売を記念したスペシャルなライヴ。ステージには、宮世の普段の音楽制作部屋をイメージしたセットを用意。自身初のアコースティック編成で、全4曲を届けた。

セットリストの1曲目は、自身の主演ドラマ「スノードロップの初恋」オープニングテーマでもある、“白く染まる前に”。この日の午前中は雪が降っていたが、そこに合わせたかのような歌詞に、集まった「りゅびーず」(宮世琉弥のファンネーム)たちも思わず顔を綻ばせた。

挨拶を終えると、「僕の想いがしっかり込められています。すごくいい歌なので、ぜひ音楽を楽しむ気持ちで聴いてほしい」と、ファンに呼びかけ、「紫苑」という楽曲を披露。こちらは「紫苑」という花の花言葉をテーマに描いた失恋ソング。感情のこもった宮世の温かな歌声が、しっとりと会場を包みこんだ。

またこの日は、最新アルバムの「Soleil」発売日だったが、東京は午前中から大雪となったことに驚きを隠せない様子でMCでは「朝起きたら大雪でびっくりしました！」と話し、ファンを笑わせた。

宮世は過去にも大事なイベントで悪天候に見舞われることが多く、「僕、なんか大事な日に限って大雨に当たりやすいんですよ。幕張メッセのライブも大雨だったし、今回のアルバム発売日も大雪…」と、自身の“雨男疑惑”について言及。「本当は楽曲が当たって(ヒットして)ほしいんですけどね」と、笑いを誘った。

さらに、「今日から雨男だけじゃなくて、雪男にもなりました！」と冗談交じりに語り、ファンとの掛け合いを楽しんだ。特典会でも「やっぱり宮世くん、雨男だね」と言われたことを明かし、「でも実はドラマのロケでは雨予報を晴れに変えてるんですよ！」と、意外な“晴れ男エピソード”も披露。終始ユーモアあふれるトークで会場を盛り上げた。宮世琉弥の持ち前の明るさとファンとの温かいやり取りが感じられるひとときとなった。

自分の素の姿を音楽に落とし込んだ、暖色系のナンバー“猫がいびきで”を軽やかに歌い踊ると、最後の楽曲“STAY UP”を前にコール&レスポンスの練習からスタート。「この曲は、みんなで盛り上がるための曲だからこそ、一緒に歌ってほしい！」「本番で100%出せるように、まずは練習から全力で！」と呼びかけ、ストイックなレクチャーで、会場のテンションを一気に引き上げたあとは、“STAY UP”をパフォーマンス。宮世のシルキーヴォイスに乗る、クールな魅力が溢れる楽曲で会場全体が一つになった盛り上がりを見せた。