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2024/06/11 18:00

 

【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.8「魅力メガ盛りバンド!カライドスコープ」

 

こんにちは。神戸在住の音楽キュレーター、遊津場(ゆつば)です。普段は邦ロック系インディーズアーティスト情報をSNS、メディア寄稿、自主イベント開催など、様々な手法で発信する活動をしています。

そして今回、OTOTOYで私のメインの活動地域である関西エリアで活躍する若手アーティストの様々なトピックを発信する機会をいただきました。 これを読めば、関西邦ロックシーンの最前線が分かります。どうぞ、ご贔屓に。

「魅力メガ盛りバンド!カライドスコープ」
京都発3ピースロックバンド・カライドスコープの3曲入りEP「CRUSH」が6月10日に配信リリースされました。2021年結成でおとちゃん(Ba.Vo)、ニイナ(Gt.Vo)、2022年にはんぎょ(Dr.Cho)が加入。全国のライヴハウスで活動し、2022年にはCOMING KOBE出演、MINAMI WHEELなどの大型サーキットライヴにも多数出演、そして今月はミリオンロックフェスティバルにも出演し、着実に活動を拡大しています。

女性ツインボーカルのパンクバンドとまとめるには、表現不足な魅力の多さ。昨年発表され、現在このバンドのキラーチューンとなっている「WAYA★WAYA」 に代表されるように、骨太かつ軽快なパンクサウンドに、心地よく韻を踏んだキャッチーな歌詞と開放感のあるサビ、先を読ませない展開や緩急にはミュージシャンとしての能力の高さも感じます。MVでは白目を剥いたりなどするユニークなシーンもあれば、時にキュートに歌い上げるパートもあるのは、どこかWACK系を思わせるエンタメな部分もありますし、でも根っからのライヴハウス育ちなことが、実際ライヴ動画でダイブが発生していることからも分かります。しかも「WAYA★WAYA」と同じEPに収録されている「LOVE ME MORE」や過去曲を聴くと、ミディアムな歌モノもクオリティが高く、誰であろうと楽しませることが必要なロックフェスでの活躍も今後さらに増えるバンドに思います。

そして今年初リリースとなった今作。1曲目の「PAPA」は1分35秒のショートチューン。韻の踏み方の爽快感に強いメッセージ性もプラスされていて、いつ聴いても気持ちがリセットされる楽曲。そして2曲目「O.M.G」はお茶の間に流せば気まずくなる方向性の曲ではあるけれども、性別問わずこれに共感できない人はいないのではないでしょうか。様々な声色を使うツインボーカルはレベルアップしていて、リスナーを逃さずに体温を上げていきます。そしてそのままズルズルと堕ちていってしまうラブソングになっています。ラストの「テキーラ」は日々の虚しさをじっくりと叫びあげる1曲。こういった曲もアクセントというより、1つの間違いなくカライドスコープの1面に感じるから、このバンドは信頼できると思いますね。

当初このバンドを、現在邦ロックシーンで隆盛を極めつつある”ワチャワチャ系”バンドの新世代と紹介しようと思いましたが、やはり聴いていくとそういった何かのカテコライズはしづらいと思いました。ヤバイTシャツ屋さんとの対バンも見たいし、歌モノバンドとの対バンも見たいし、アイドルとの対バンも見たい。何にも縛られないカライドスコープにあなたも解き放たれましょう。

インフォメーション
・遊津場SNS
X:https://x.com/sakidori_yutuba?t=R1J43f6okqiZ7g2bqGn7PQ&s=09

[ニュース] カライドスコープ

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