News

2024/02/16 12:00

 

【ライヴレポート】MyGO!!!!!は彷徨いながらも進み続ける──〈MyGO!!!!! ZEPP TOUR 2024「彷徨する渇望」〉東京公演

 

2024年2月12日。TVアニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開するプロジェクト、「BanG Dream!(バンドリ!)」から誕生したバンド、MyGO!!!!!。そのZEPP TOUR 2024「彷徨する渇望」のツアー初日となる東京公演が、Zepp Haneda (TOKYO)で開催された。

MyGO!!!!!としての単独ライヴは、昨年2023年に東京ガーデンシアターで開催された「ちいさな一瞬」以来となる今回のZepp Haneda 公演。前回は大きなホールでの公演だっただけに、彼女たちが再びライヴハウスでどんな音を鳴らすのか。開演前から期待が高まる。

定刻を過ぎ、「みなさん、こんばんはMyGO!!!!!です。今日はよろしくお願いします」という、燈(CV:羊宮妃那/Vo.)の挨拶をきっかけに“碧天伴走”からライヴがスタート。持ち味の疾走感のあるビートで、ロック・サウンドを展開。続く、4つ打ちのビートが印象的な“影色舞”では、観客も手や声を上げ、楽曲を盛り上げる。羊宮のステップも飛び出し、ライヴは序盤から最高潮を迎えていた。

軽快なMCを挟み、ライヴは次のブロックへ。アカペラでの歌唱から“迷星叫”をスタートさせると、客席からは大きな歓声が上がる。今回のステージのセットは、MyGO!!!!!と書かれた大きなバックドロップ幕に照明のみ、というシンプルなもの。これまでのライヴで行われてきたような、映像での演出もない、ストロング・スタイルだ。メンバーを隠す紗幕もなく、ライヴ開始時点から5人全員がはっきりとその姿を現していた。彼女たち5人は生身の姿で、MyGO!!!!!というバンドを表現しようとしていたのだと思う。

次のブロックでは、DECO*27の楽曲“二息歩行 (Reloaded)”のカバーを披露。これは1st LIVEから何度も演奏されてきた曲で、MyGO!!!!!にとっても大切な曲だ。続く、“潜在表明”では、燈がパーカーのフードを被り、自らの思いをぶちまけるように這いつくばりながら叫ぶ。MyGO!!!!!というバンドの唯一無二の個性は、燈の声質にあると思う。どこか透明感のあるその歌声は、パンク・ロックのような楽曲を歌うには、美しすぎるかもしれない。しかし、迷いながらも進み続けるMyGO!!!!!というバンドには彼女の声が必要である。カンザキイオリのカバー“君の神様になりたい。”で見せた気迫のこもったシャウトには、彼女の声で歌われるからこそ、心の奥深くの部分に突き刺さるものがあった。

ここからライヴは終盤戦。「もっとボリューム上げていけますか?」と煽り、“歌いましょう鳴らしましょう”でハッピーなオーラを展開。MyGO!!!!!の楽曲にはBPMが速いものが多いが、それらをしっかり際立たせているのは、立希(CV:林 鼓子/Dr.)とそよ(CV:小日向美香/Ba.)のリズム隊の力によるもの。続く、“音一会”、“迷路日々”では、メンバーの声に呼応するように、客席からの声もヒート・アップしていた。

ライヴの本編最後は新曲“砂寸奏”。これまででいちばんハードなギター・リフからイントロからスタートした楽曲。この曲の肝は、楽奈 (CV:青木陽菜/Gt.)と愛音(CV:立石 凛/Gt.)による、絡み合うツイン・ギターの音色だ。これまでにない新機軸な楽曲だが、歌詞に込められた、彷徨い迷子になりながらも、進んでいくようなメッセージは、間違いなくMyGO!!!!!のもの。5人はロック・バンドとしての力強さを見せつけ、ステージを去った。

アンコールでは、ブルージーで無骨なサウンドに、楽奈のハイトーンなコーラスが乗る“無路矢”をパフォーマンス。その後、グッズのTシャツ姿のメンバーは自然体の様子で、MCへと入る。本編では役に入って喋っていた5人だが、アンコールでは全くの素の姿を見せる彼女たち。その肩の力の抜けたトークスタイルには、普段からの様子も伺えるのが、なんともおもしろい時間だった。グッズの紹介や、もろもろの告知事項、そして感謝の言葉を伝えると、最後は、“焚音打”でフィナーレ。「迷子でもいい、迷子でも進め!」というシャウトがZepp Hanedaに轟いた。

こうして、MyGO!!!!! ZEPP TOUR 2024「彷徨する渇望」東京公演は終了した。いま、改めて考えてみると、セットリストには、TVアニメ『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』で強烈な印象を放っていた、“詩超絆”が入っていないことに気がついた。前回の「ちいさな一瞬」では、“詩超絆”を軸にした演出も行われていたが、今回はそういったものがなかった。それはきっと、前述のとおり生身の姿で、MyGO!!!!!というバンドを表現するということが、このZEPP TOURでは大事だったのではないだろうか。映像やアニメの演出に頼ることなく、MyGO!!!!!という、ひとつのバンドとして感動を届ける。それが今回のライヴでやりたかったことなのだと、推測する。

5人が鳴らす音楽は、心を動かし、見るものに元気や感動を与える力がある。もちろん、まだまだ伸び代はある。しかし、このZEPP TOURが終わる頃には、どんどん成長し、パワー・アップしていくだろう。再び、彷徨いながらも迷子になりながらも進み始めたバンド、MyGO!!!!!。その道のりは、きっと輝かしい未来へと繋がっているのだ。

©BanG Dream! Project
Photo 福岡諒祠(GEKKO)
取材&文:西田健

<セットリスト>
MyGO!!!!! ZEPP TOUR 2024「彷徨する渇望」東京公演
◆日程:2024年2月12日(月・祝) 開場17:00/開演18:00
◆出演:MyGO!!!!!(羊宮妃那、立石凛、青木陽菜、小日向美香、林鼓子)
◆会場:Zepp Haneda (TOKYO)
◆公演詳細:https://bang-dream.com/events/mygo_tour2024

M1 碧天伴走
M2 影色舞
M3 迷星叫
M4 名無声
M5 壱雫空
M6 二息歩行 (Reloaded)
M7 潜在表明
M8 君の神様になりたい。
M9 歌いましょう鳴らしましょう
M10 音一会
M11 迷路日々
M12 砂寸奏

EN1 無路矢
EN2 焚音打

アーカイブ配信受付中

MyGO!!!!! ZEPP TOUR 2024「彷徨する渇望」東京公演では、1週間のアーカイブ配信を実施しています。
ライブの模様を何度でもお楽しみいただけます。ぜひこの機会をお見逃しなく。

【チケット】
視聴価格:5,500円(税込)
受付URL:https://eplus.jp/mygo_zepp/st/
海外配信 受付URL:https://ib.eplus.jp/mygo_zepp_st

販売期間:2024年2月19日(月) 21:00まで
配信期間:2023年2月19日(月) 23:59まで

ライヴ情報

公演名:Poppin'Party×MyGO!!!!! 合同ライブ「Divide/Unite」
日程・会場:横浜アリーナ
チケット最速先行抽選:
MyGO!!!!! 1st Album「迷跡波」/Poppin'Party 19th Single「新しい季節に」それぞれの初回生産分に封入の申込券でご応募いただけます。

受付期間:~2024年2月19日(月) 23:59
詳しくはこちら:https://bang-dream.com/events/pp_mygo

リリース情報

MyGO!!!!! 4th Single「砂寸奏/回層浮」
発売日:2024年3月20日(水)
価格:Blu-ray付生産限定盤:7,700円(税込)
通常盤:1,760円(税込)
詳しくはこちら:https://bang-dream.com/discographies/3575

「BanG Dream!(バンドリ!)」とは
キャラクターとライブがリンクする次世代ガールズバンドプロジェクト。アニメ、ゲーム、リアルライブなどのメディアミックスを展開している。
作中に登場するバンド「Poppin'Party」「Roselia」「Morfonica」「RAISE A SUILEN」「MyGO!!!!!」「Ave Mujica」の声優が実際にバンドを結成し積極的に生演奏のライブ活動を行っている。
スマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」は、提供開始から6年目の2022年11月には、国内ユーザー数が1,600万人を突破。また、2023年3月16日に迎えた6周年で超大型アップデートを実施。
さらには、2023年夏に放送したTVアニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」の再編集劇場版となる劇場版「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」が2024年中の上映を予定、また続編となるTVアニメ新シリーズ「BanG Dream! Ave Mujica」が2025年1月から放送を予定しており、今後の展開への期待が高まっている。

公式サイト:https://bang-dream.com
公式Twitter:https://twitter.com/bang_dream_info
YouTube「バンドリちゃんねる☆」:https://www.youtube.com/@bang_dream_official

[ニュース] MyGO!!!!!

あわせて読みたい


TOP