News

2024/01/20 20:30

 

【ライヴレポート】BiTE A SHOCKが挑戦した、Zeppという大きな壁──〈BiTE CHALLENGE〉 at Zepp Shnjuku

 

6月に解散した伝説のグループBiSHのNEXTとして結成された、MAHiTO、SAORi、RiNA、HARUTO、RYUUSEi、HANANOからなる6人組男女混成ダンス&ボーカルグループ“BiTE A SHOCK”が、“BiTE CHALLENGE’‘と銘打った無謀とも言えるワンマンライブを、Zepp Shnjukuで行った。

何が無謀かって、彼女たちはまだ結成半年しかたっていないし(2023年の7月誕生)、ツアーもまだ一度しかできていないし、ワンマンの尺を埋めるほどの持ち曲もないはず。そんななか、キャパ1500人のZepp Shnjukuは、流石に無理があるってもんだ。それでも“CHALLENGE”と銘打たれ、無謀でも挑戦していく様は、まさにBiSHイズムというかWACKイズムだ。
会場には、この挑戦を見届ける熱いBiTERが集った(300人くらいだろうか...)。

1曲目は、(sic)boy作曲の彼女たちの始まりの曲“Patient!!“。メンバー紹介後、RiNAがZEPPをやらせてもらった感謝と2024年も突き進んでいくことを宣言し、12月に発売したばかりの1st Digital EP「SHOCKERS」より“Dolls”を披露する。RYUUSEiやMAHiTOのファルセットが気持ちよく出ている。 そして、“in case...“、”GiANT KiLLERS”とBiSHの曲を披露。楽曲が男女混成を想定して作られていないので、前回は大きく違和感を残した楽曲だったが、ツアーで歌い慣れたことや、彼女たちの歌の実力も上がったことで、BiTE A SHOCKの楽曲として聞き応えのあるものになってきている。特にRiNAの歌唱はBiSHメンバーを彷彿とさせてくれる。さらに男女混成がめちゃくちゃはまっている“Give You A SHOCK”に繋いだ。パーティー感の強い曲になればなるほど、HANANOやRYUUSEiのキャラが生きてくるのも彼女たちの特徴の一つだ。

そして、2023年のクリスマスのエピソードをそれぞれ語り、冬の歌“東京HOLY NiGHT”へ。MAHiTOやHARUTOの太い声が、楽曲に締まりを与えてくれる。そして、BiSHでも特に激しい2曲“サヨナラサラバ“と”MONSTERS”を披露。SAORiとRiNAなど、力強くダブルボーカルで聴かせる部分は、とてもエモーショナルに響き、BiSHのそれにも負けないほどだ。さらには、BiTE A SHOCKらしいパーティーソング、“常夏プラネット“へと繋ぐ。BiSHの楽曲が入ることで、楽曲に幅がでて、さまざまなテイストの彼女たちがみれて楽しいのだが、やはり今のBiTE A SHOCKにはパーティー・ソングの方が似合っている。

RYUUSEiが司会となり、メンバーが今年の自身の1文字を紹介していく。

HARUTO - 『力』(ダンスも歌唱力もNO.1になって、BiTE A SHOCKを全国に知らしめたい)
RiNA - 『帰』(出身の石川県に帰って、ライブをしたいし、被災地に勇気を届けたい!)
RYUUSEi - 『結』(BiTE A SHOCKをもっと知ってもらえるように、多くの人と縁を結びたい。そしてBiTERともっと絆を結びたい)
SAORi - 『届』(愛を届けたい)
MAHiTO - 『タモリさんの絵』(Mステにでる)
HANANO - 『会』(たくさんの人と出会える年にしたい。そしていろんな夢を叶えたい)

後半戦1曲目は、BiSHの代表曲“オーケストラ“。東京ドームを埋めたアーティストの代表曲。プレッシャーもすごいと思うが、それでもなんとか歌い上げた。そして先日行われたアイナ・ジ・エンドのソロ・コンサートで彼女が歌っていくことを宣言した“リズム“。アイナの“リズム“とはまた違った“リズム“が歌い継がれていくことは、BiSHを追いかけた身としては、感慨深いものがある。

そして、優里“ドライフラワー“などのメガヒットバラードを手がけるCHIMERAZとBAKが作詞・作曲、今のBiTE A SHOCKを代表する楽曲“カノープス“。曲のポテンシャルはやはりめちゃくちゃ高い曲なので、彼女たちがこの楽曲と向き合い、もっと歌い続ければ、BiSHでいう“オーケストラ“のような曲になると思う。そして「SHOCKERS」よりラスト・ソング“雨が上がったら“で、じっくり歌を聴かせて、本編は終了した。EP「SHOCKERS」の“カノープス“以外は、アイナ・ジ・エンドの妹のレイカが振り付けを担当しており、ダンスもかなり人を惹きつけるものとなっていた。

「ワンモアバイト! ワンモアバイト!」のアンコールから、“Patient!!“と並んで、オーディションでも歌われた“THE NEXT”。やはり完成度はとても高い! そしてメンバーが、それぞれBiTERへの感謝を伝えていくが、ラストのHANANOは泣きながら、以下のメッセージを伝えてくれた。

「今日は、初めてのZEPPワンマンに来てくれて、そして私たちにいつもたくさんのパワーを与えてくれて本当にありがとうございます。今日のライブ、めちゃくちゃ楽しかったけど、実はこの会場埋まり切りませんでした。席空いているなって悔しさもありながら、ライブはめちゃくちゃ楽しいので、こんな楽しいライブをもっと多くの人と共有したいと心の底から思いました。BiTERの人が埋めようとしてくれたのは知っていたからこそ、「くそーっ!」て気持ちになりました。次は絶対に埋めたいです!!!」

と宣言して、なんとさらなるチャレンジを発表した。

BiTE A SHOCK、4月から、ZEPP TOURを行います!
“BiTE CHALLENGE part.2 〜ALL OVER JAPAN TOUR〜‘’
札幌、名古屋、大阪、福岡、東京ZEPP DIVER CITY!!!

無謀な挑戦なのはわかっているけど、それでもやるんだという強い気持ちを伝えて、ラストはMAHiTOが作詞に挑戦した、この6人とBiTERで進み続けることを宣言する“SiX SHOCK”を全力で歌い上げて、彼女たちのZepp Shnjukuへの挑戦は終了した。

彼女たちの挑戦は、やはり歌やダンス、MCなどの実力をとっても、ZEPPをやるにはかなり無謀な挑戦だったとは思う。それでも、BiSHは東京ドームを埋めたし、ASPは、野音をソールドアウトさせた。そんなWACKの先輩の挑戦の実績はあるのだから、自身が信じる道を突き進んでほしいと思う。TVから始まって、いきなりエイベックスというメジャーレコード会社で、ほぼ小さいライブハウスは経験せずに、いきなりZEPP。そして次はZEPP TOUR。楽曲やダンスの提供者も超一流。

もちろんめちゃくちゃ恵まれているが、それより彼女たちのプレッシャーや焦りは本当に尋常じゃないと思う。常人じゃ耐えれないとさえ思う。だからこそ信じられないほどの努力をしているのは垣間見えるので、いつか報われてほしいし、だから応援したいと思う。BiTER含め、お客さんも決して優しいだけではなく、“オーケストラ“が一番拍手が少なかったりと、厳しい評価もライブでくだしていた。そんな環境は、彼女たちにとってはやっぱりとても恵まれた環境だと思うので、ぜひ今応援してくれるBiTERを大切に、宣言通り突き進んでほしい。劇的によくなっていくフェイズは、もうすぐやってくる、そんな気持ちにさせてくれるこれからを強く期待させるライブだった。

取材&文 : 飯田仁一郎
構成:西田健
Photo by 藤井拓

セットリスト
1. Patient!!
2. Dolls
3. in case...
4. GiANT KiLLERS
5. Give You A SHOCK
6. 東京HOLY NiGHT
7. サヨナラサラバ
8. MONSTERS
9. 常夏プラネット
10. オーケストラ
11. リズム
12. カノープス
13. 雨が上がったら
Encore
EC1. THE NEXT
EC2. SiX SHOCK

Photo Gallery

[ニュース] BiTE A SHOCK

あわせて読みたい


TOP