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レヴュー
Mike Watt『hyphenated-man』レビュー
リアル・タイムなシーンを注視していない人間でも、ここ数年マイク・ワットの度重なる訪日を不可解に思っていた者は少なくないだろう。The Stoogesに参加しているとは言え、勿論それはイギー・ポップのバンドであるし、ワットのクリエイションとは違う側面と言える。数年前、欧州フリー・ジャズの雄ハン・ベニンクとのセッションを観た時、「これはっ」という瞬間は正直なかった。歳のせいにはしたくはないけれど、なにかワットは敢えて歳をとってしまったんじゃなかろうか、という寂しさすら感じたのは私だけではあるまい。どこか胸の奥が…