東京産業レコード

今夜はタブー。
Lossless

今夜はタブー。

ダンボール・バット

火星から落ちてきた最後のロッカーAMI (アミ)率いるダンボ ール・バットが結成32年目の 2020 年に放つ壮大な 告白集は全14曲72分間のブラックホール。グラムロ ック、昭和歌謡、ニューウェイヴ、プログレ etc、70 ~80sの雑多なエッセンスを裏ごしして煮詰めたとり とめのないノンポリシーが無国籍に笑ってる崖っぷちの ダンディズム。パソコンなんて使ってらんねぇ,と今回 もパソコン不使用による丸腰のネイキッドは,21 世紀 のここではない、どこか遠くで鳴っている不敵なロック。 ◆「 アミさんとこの新しいCD聴いて、昔オタマジャクシを生で 何匹も食っちまったのを思い出した!みんなもこれ聴いてあのコリコリした食感を 思い出せ!!」 by 中原昌也 ◆「東京に未来なんて要らない。ダンボール・バットがいるならば!」byコモエスタ八重樫 ◆「毎度、AMIちゃんの声や、DANBALL BATのサウンドは不思議ですよね。どうすればこの感じになるのか謎だらけです。最高!!!」by横山剣(クレイジーケンバンド) ◆ジャケット撮影:常盤響

壊れたカセットはA.O.R.
Lossless

壊れたカセットはA.O.R.

V.A.

誰にでもあることではない不幸を歌い継いできた。幸福なんて背中も尾も見たことも触ったこともない。けれど生きている。別に幸福な者だけが生きているわけではない。不幸も生きる術のひとつにすぎない。とでもいうようだが、ダンボール・バットは頽廃を愛しすぎたのではない。成功とは何か、について歌で解読しているのに、一度も成功しないままだからである。しかしダンボール・バットに失敗はない。成功も失敗もどうでもいいことだからだ。音楽は光り輝くことではない。このアルバムには輝いてたまるか、とでもいうようなシティ・ポップスが揃っている。シティとはどこなのか?都会に住んでいるのが都会人なのではない。都会人を自覚しようとしているやつらは全員ろくでなしである。と、ダンボール・バットはいうのである。ルー・リードの亡霊がこっくり微笑んでいる天国に一番近い地獄がここにあります。by 湯浅学(音楽評論家/音楽家)

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