東京を拠点とする爆走トリオ、ENDALLの『SIGNS OF LIFE』(2017年)に続く第2弾フル・アルバムが満を持して登場。2018年にはドイツが誇る世界最大のメタルの祭典『WACKEN OPEN AIR』に出演を果たし、自己初の海外公演を体験するなど、バンドとしての経験値を高めながら成長を重ねてきたSATOTSU(vo,b)、DAISUKE(g)、TOMOYUKI(ds)の3人が繰り出すのは、オールドスクールであると同時に最新で、ジャンル細分化とは無関係の次元にある轟音バンド・サウンド。今回はそれが、スラッシュ・メタルおたくが心から納得し、暴走ロックンロールを愛する者たちが激しく共鳴するものとして過去最強の状態に研ぎ澄まされている。そんな充実の新作で、DOUGEN(THOUSAND EYES等)、BARA(HONE YOUR SENSE)、HIDEKI(COCOBAT)といった戦友たちがゲストとして咆哮の花を添え、TAKE-SHIT(COCOBAT)がアートワークを手掛けている事実も見逃せない。しかも今作は、アンダーグラウンド・メタル・シーンにおける新たな情報発信地となりつつある『渋谷メタル会』の発足によるレーベルからの第一弾リリース・アイテム。結成から満10年を超えたこのバンドが、メタル魂とロックンロール精神、そしてビールをエネルギーとしながら2020年代のシーンを引っ掻きまわすことになるのは間違いない。
増田勇一