今作の柱となる秋田のドラムは、速さに重きを置かず、深みのある音色で、70's 80'sハードロックを彷彿させるようなプレイも随所に取り入れ、熟達を見せている。音を隙間なく詰め込んだ圧巻のドラムソロにも注目して欲しい。バンド史上最高に難易度が増した楽曲群に挑む為、高畑のベースも新たな音作りを試み、拘りの音を作り上げた。兀突骨サウンドの要である異才な超絶スラップは、ドラムとの絶妙なシンクロを極めている。円城寺のギターはモダンなスタイルを軸に、多彩なアイデアとテクニックで楽しませるプレイが満載。怒涛の速弾きもさることながら、昨年のネパール〜インドツアーでインスパイアされ取り入れた、オリエンタルで優美なフレーズのパートも印象的だ。歌詞は高畑の愛読書である伊東潤作品などの歴史小説からイメージを膨らませ、武士のロマンを時代調の硬派な日本語で綴り、地獄のようなグロウルで表現している。デスメタルをベースとしながら、プログレッシヴなテンポ展開やオールドロックのテイストも織り込み、益々オリジナリティを磨き込んだサウンドで、世界のヘヴィメタルファンを席巻する魅力を秘めたスペクタクル・アルバム!