
7e.p.


小さな穴
yumbo
正に超待望のリイシュー。2003年にテニスコーツ主宰のマジキックよりリリース、長きに亘り廃盤状態となっていた、初代ヴォーカリスト大野綾子を擁したyumboのデビュー・アルバム。MD一発録り/ノーオーバーダブという手法によるえも言われぬ空気感が堪らない。勿論名曲揃い。ボーナス・トラックとして"わたしはラジオ"収録。


明滅と反響
yumbo
『小さな穴』に続いて、2006年テニスコーツ主宰のマジキックよりリリースされた、4部全16曲からなる大作2ndアルバム。マヘル・シャラル・ハシュ・バズへの参加でも知られるリーダー澁谷浩次による完成された楽曲&アレンジ x 相反するように生々しい演奏 x 通常のスタジオとは異なるロケーションでの録音による化学反応が生み出す奇跡。現ボーカル高柳あゆ子とは異なる味わいの初代ボーカル大野綾子の歌唱もまた魅力的。


AOKOHIO
WHY?
レーベル、アンチコンの共同オーナーの1人であり、これまで2つのデケイドに渡り、アンダーグラウンド・ヒップホップ、アヴァン・ポップ、サイケ・ロックが奇跡的に交わる個性的なサウンドを生み出してきたヨニ・ウルフ=WHY?。2017年にはこれまで以上に「うた」にフォーカスしたメロディアスでオーガニックな傑作『モー・リーン』を発表、7年ぶりの日本ツアーではライヴ・バンドとしても過去最高レヴェルにあることを証明し、翌2018年には代表作『Alopecia』(2008)のリイシュー&再現ツアーと、精力的に活動。10年を過ごしたベイ・エリアから故郷オハイオ州シンシナティへの帰還~大病からの復帰を経て、第2の黄金期に突入した感も。そんなヨニがこれまでの自身の創作へのアプローチ、さらにどのように音楽をリスナーに届けるかという基本姿勢を刷新して挑む超意欲作、7thアルバム『AOKOHIO』。 実兄ジョサイアを共同プロデューサーに、ライヴ・バンドのメンバーやリリー・ウェスト(Lala Lala)、ニック・サンボーン&アメリア・ミース(シルヴァン・エッソ)ら大量のゲストが参加した本作だが、通常の「アルバム」と異なり、現れては消えてゆく各2~4曲(幾つかはとても短い断片である)からなる6つの楽章で構成され、万華鏡のように絶え間なく美しく変わり続ける、豊富な音楽性を取り揃えたパレットのような作品となっている。製作時も次の楽章に進む前に一章ごとに仕上げられていった各楽章は、2週間ごとにEPとしてストリーミングで順次発表されていき、最終章の発表と同時にアルバムとしてまとめられる(5/29に第一章、6/12に第二章が発表済み)。さらにストリーミングと同時進行で映像版もYouTubeにて発表、サンダンス映画祭受賞監督マイルズ・ジョリス=ペイラフィットによる現代のシーンとヨニの子供時代のホームビデオとを織り交ぜて描き出す映像は既に大きな反響を呼んでいる。


Lucky Static
I Am Robot And Proud
2000年代初頭より、エレクトロニカ、洋楽リスナーに留まらず様々なジャンルのファンや多くのクリエイター達を魅了してきた、カナダはトロントの名匠、ショウハン・リーム=アイ・アム・ロボット・アンド・プラウド(IARAP)。ニュースや情報番組などテレビでその楽曲を耳にすることも度々。そんなIARAPの2015年の傑作『light and waves』以来3年振りとなる7thアルバムが遂に完成。 音色、メロディ、グルーヴ…各要素とも一聴で彼のものと分かる記名性に優れたIARAPサウンドは勿論今作でも健在。さらに、アルバム冒頭のアコースティック・ギターとエレクトロニクスのブレンドが象徴するようにオーガニックで恐ろしくきめ細やかな質感と、心地好く跳ね回っていく多幸感溢れるフレーズとのコンビネーションがもたらす、アルバム・タイトル「幸せな静電気」に偽りなしのこれまで以上の音響マッサージ力と抜群のチルアウト効果。無駄な音を削ぎ落とし優雅に空間を活かした、IARAPの長いキャリアの中においても最高レヴェルのサウンド・デザインがここに。マスタリングは、自身のソロ作品も高い評価を受ける(昨年の初来日公演も素晴らしかった)、IARAP作品ではお馴染みとなったサンドロ・ぺリが担当。傑作揃いの彼のディスコグラフィにおいても、最もタイムレスという言葉が相応しい充実作。


uphill city remixes & collaborations
I Am Robot And Proud
出世作となった『the electricity in your house wants to sing』(通称:ペンギン)に続いて日本デビューとなった2008年の大ヒット4thアルバム『uphill city』の発売10周年を記念し、トクマルシューゴ、オオルタイチらによる同作のリミックス+宮内優里とのコラボ曲を収めた『uphill city remixes & collaborations』


uphill city
I Am Robot And Proud
出世作となった『the electricity in your house wants to sing』(通称:ペンギン)に続いて日本デビューとなった2008年の大ヒット4thアルバム『uphill city』に当時の日本盤ボーナス・トラック2曲を追加。


トマトジュース
細馬宏通と澁谷浩次
かたや宇波拓・木下和重・中尾勘二とのグループ、かえる目にて4枚のアルバムを発表、『うたのしくみ』『今日の「あまちゃん」から』などの著作でも知られる細馬宏通(aka かえるさん)、こなたリーダー・バンド、yumboにて同じく4枚のアルバムを発表、近年は越川道夫監督作『アレノ』『二十六夜待ち』、鈴木卓爾監督作『ゾンからのメッセージ』など映画音楽も手掛ける澁谷浩次。 彦根、仙台と普段は遠く離れた拠点にて活動する当代屈指の個性派ソングライター両名が、当地の七夕のごとく毎年8月に仙台のbook cafe火星の庭にて邂逅してきた共演ライヴシリーズ「かえるさんとシブヤくん」。開始二年目の2012年より、一方の持ち込んだ歌詞に他方が楽曲を書き合い、その年のライヴにて披露するというコラボレーション・プロジェクトがスタート。 2012〜14年の間に順調にストックされていった12の楽曲を、2015年8月渋谷のライヴ会場、7th Floorにてスタジオ・ライヴ形式で録音を敢行。タイトル通りのスワンピーな演奏をバックに細馬と観客のQ&Aが約10分に渡り展開されるM12のみ同会場で行われたライヴから。細馬(Vo、Gut-guitar)&澁谷(Vo、Piano、B)に加え、全曲でyumboがベーシック・バンドを務め、さらにテニスコーツ、片想いのMC.Sirafuと遠藤里美、かえる目の木下和重が曲ごとにゲスト参加。 美麗ボッサM1に始まり、yumbo高柳あゆ子が歌うエレジーM3、枯れすすき調M5、ズンドコ・アーバン・グルーヴM6、ナイアガラ的ノヴェルティM11等々、ソングライティングの実験を自由自在に追求した遊び心満載な全12曲の歌詞/メロディ/リズム/アレンジはまさに多種多彩。互いのメイン・バンド以上に両作家の引き出しの多さを堪能できる、風変わりで軽妙洒脱なポップ・ソング集。


Now Only
Mount Eerie
2017年最大の衝撃作と絶賛を受けた傑作『A Crow Looked At Me』からわずか1年、更に前人未踏のフィールドを切り拓く、マウント・イアリ圧巻のニュー・アルバム。


In An Open Field
Nicholas Krgovich
デヴィッド・バーン、ダーティー・プロジェクターズ、レティシア・サディエール(exステレオラブ)、マウント・イアリ、タラ・ジェイン・オニール、LAKE、ジュリー・ドワロン、片寄明人、ゑでぃまぁこん等、国内外を問わず数多くの音楽家から熱い支持を集める鬼才ニコラス・ケルゴヴィッチ。コンテンポラリーR&B、グレイト・アメリカン・ソングブック、80's UKスムース・ポップ(プリファブ・スプラウト/シャーデー/ブルー・ナイル)を巧みにブレンドしたソングライティング&サウンド・メイキングが絶賛を浴びたソロ・デビュー・アルバム『ニコラス・ケルゴヴィッチ』(海外タイトル『On Sunset』)から約5年。各々ギターと鍵盤での弾き語り作『フー・ケアズ?』&『オン・カフエンガ』(日本盤は2in1仕様)、1stアルバムの日本盤ボーナス曲を中心に構成された『The Hills』、exダーティー・プロジェクターズのアンバー・カフマンのソロ・アルバム参加を挟んでの、待望の「2nd」オリジナル・アルバムが遂に完成。 UKでのレーベル・メイト、バッチ(Batsch)の3人と録音したライヴ・サウンドを活かしたベーシック・トラックに、多彩なゲストを迎えカラフルに色付けされた本作。来日ツアーを共にしたエンジェル・デラドゥーリアン(exダーティー・プロジェクターズ)、クリス・コーエン(exディアフーフ、クリプタサイズ)、ラモーナ・ゴンザレス(ナイト・ジュエル)、ネデル・トリージ(クリプタサイズ)らのコーラス、同じく新作『Anchors & Ampersands』をリリースするクリス・カミングスakaマーカー・スターリングの鍵盤、そのマーカー・スターリング新作にも参加したB.J. コールのペダル・スティール、故アーサー・ラッセルの盟友ピーター・ズンモのトロンボーン、全てが適材適所。ミックス担当はソロ・デビュー作と同様名手ジョン・コリンズ(デストロイヤー、ニュー・ポルノグラファーズ)。ジャズ、R&Bを消化した軽やかな曲調、柔らかなテクスチャー、洗練されたアレンジは、従来の持ち味に加えアーサー・ラッセル、ステレオラブ/ハイ・ラマズ、後期XTCをも彷彿させる。ニコラス自ら「最も自分らしさを感じる作品」と認める大充実作。


Anchors & Ampersands
Marker Starling
メロウ&テンダーをキーワードにソウル、AOR、ソフト・ロック、ブラジル音楽etcを巧みに消化したタイムレスな楽曲+ロバート・ワイアットにも通じる雑味ゼロの歌声。モッキーら同胞カナダ勢や、ジム・オルーク、シュギー・オーティスにも通じるクリス・A・カミングスのソフィストケイテッド・ポップ・ワールドは、マントラーからマーカー・スターリングへの改名を経てますますコクとうまみを増すばかり。全面に生ドラム、管&弦楽器をフィーチャーしオーガニック度アップのオリジナル・アルバム『ロージー・メイズ』、超フリーソウルな選曲も話題を呼んだカバー集『アイム・ウィリング』という近作2枚(日本盤は2枚組仕様)のコンセプトを巧みに組み合わせたニュー・アルバム。マントラー時代の名曲たちとカバー2曲(同郷サンドロ・ペリとフィリー・ソウルのスピナーズ)というライヴでのベスト選曲を、自身の鍵盤+ベース&ドラムでスタジオ・ライヴ的に録音後、管楽器やコーラス隊、パーカッション他を重ね色付けしていく手法によって、まるでワイアット・ミーツ・スティーリー・ダンな冒頭のM1からかつてない躍動感に満ちたグルーヴを聴かせる。名手B.J.コール(ニコラス・ケルゴヴィッチ新作にも参加)のスティール・ギターが光るM5や9,10などのとろけるようなスロー・ナンバーも勿論絶品。プロデュース&エンジニアリングはマントラー時代からの盟友ザックG。 日本盤はさらに2016年の来日公演でも披露された同郷トロントのドレイクをはじめ、ネッド・ドヒニー、ボブ・ディラン、ディオンヌ・ワーウィック(バカラック&デヴィッド)、スティーヴン・ソンドハイムと5曲のカバーを追加収録。


Are Euphoria(24bit/96kHz)
ダスティン・ウォング & 嶺川貴子
スピーディー&グルーヴィー、眩いまでの光を解き放つ、コズミック・トライバル・ポップ2017 3年ぶりの3rdアルバムにて遂に到達、ダスティン・ウォング&嶺川貴子の素晴らしき新世界かたやEcstatic Sunshine、Ponytail両ユニットを経て、2010年代以降はエフェクターを駆使した万華鏡サウンドのソロ作で、当代随一のギター・ウィザードと称賛を受けるダスティン・ウォング(ハワイ→東京→ボルチモア→東京)。 こなたバッファロー・ドーターとのコラボレーションによる名作『Roomic Cube』を皮切りに90年代後半の東京発エクスペリメンタル/トイ・ポップのキー・パーソンとして世界的に高い評価を受けた嶺川貴子。 約3年振り、デュオ3枚目となる本作は、ライヴでじっくりと熟成させていった楽曲を前2作同様に2人のみで録音後、ダスティンのEcstatic Sunshine時代の相棒マシュー・パピッチ(Co La)が共同プロデューサーとして加筆、最終的にダスティンがミックスというプロセスを経て完成。これまで同様にヴォイス、ギター、サンプラー、ドラム・マシーン等を用いながらも、かつてないほどに両人の個性が溶け合い飛躍的にスケールアップを遂げたサウンド・スケープ。 一曲毎のストーリーテリングの濃厚さはまさにネクスト・レベル。レイヤーはより重層/立体化、構成はより複雑さを増しながらも、受ける印象は大胆なほどにスピーディー&グルーヴィー、そしてカラフル。ザッパからアシュラ、ボアダムスに、アニマル・コレクティヴ、ガムランにまで通じる、多幸感と生命力が溢れ飛ぶコズミック・トライバル・ポップ2017。


Are Euphoria(24bit/44.1kHz)
ダスティン・ウォング & 嶺川貴子
スピーディー&グルーヴィー、眩いまでの光を解き放つ、コズミック・トライバル・ポップ2017 3年ぶりの3rdアルバムにて遂に到達、ダスティン・ウォング&嶺川貴子の素晴らしき新世界かたやEcstatic Sunshine、Ponytail両ユニットを経て、2010年代以降はエフェクターを駆使した万華鏡サウンドのソロ作で、当代随一のギター・ウィザードと称賛を受けるダスティン・ウォング(ハワイ→東京→ボルチモア→東京)。 こなたバッファロー・ドーターとのコラボレーションによる名作『Roomic Cube』を皮切りに90年代後半の東京発エクスペリメンタル/トイ・ポップのキー・パーソンとして世界的に高い評価を受けた嶺川貴子。 約3年振り、デュオ3枚目となる本作は、ライヴでじっくりと熟成させていった楽曲を前2作同様に2人のみで録音後、ダスティンのEcstatic Sunshine時代の相棒マシュー・パピッチ(Co La)が共同プロデューサーとして加筆、最終的にダスティンがミックスというプロセスを経て完成。これまで同様にヴォイス、ギター、サンプラー、ドラム・マシーン等を用いながらも、かつてないほどに両人の個性が溶け合い飛躍的にスケールアップを遂げたサウンド・スケープ。 一曲毎のストーリーテリングの濃厚さはまさにネクスト・レベル。レイヤーはより重層/立体化、構成はより複雑さを増しながらも、受ける印象は大胆なほどにスピーディー&グルーヴィー、そしてカラフル。ザッパからアシュラ、ボアダムスに、アニマル・コレクティヴ、ガムランにまで通じる、多幸感と生命力が溢れ飛ぶコズミック・トライバル・ポップ2017。


Moh Lhean
WHY?
ジャンルを飲み込む鬼才ヨニ・ウルフ率いるWHY?、約4年半振り待望の6thアルバム 琴線刺激しまくりのメロディとかつてないほどにオーガニックなサウンドが心を揺さぶる傑作 1990年代後半にオハイオ州シンシナティを拠点とするマルチプレイヤー/ラッパー/シンガー、ヨニ・ウルフのソロ・ユニットとしてスタートしたWHY?(ワイ?)。2003年以降はヨニを中心に、ヨニの実兄で共同プロデューサーも務めるジョサイア・ウルフ、ダグ・マクディアミド、マット・メルドンという、いずれもマルチ・プレイヤー揃いのメンバーが揃ったバンド編成へと発展。ヨニの軽妙洒脱なラップと琴線刺激しまくりのメロディアスなシンギングを行き来するヴォイスと、オーケストラル・ポップ〜フォーク〜サイケ〜インディ・ロックを飲み込んだサウンドを看板に、異能ヒップ・ホップ・レーベル、アンチコン(ヨニは共同オーナーの1人でもある)の一番人気アーティストとして、USインディ、オルタナティヴ・ヒップホップはもとより幅広い層から支持を集め、ここ日本でも3回の来日公演(2006、2009、2010)はいずれも盛況と確かなファンベースを築いてきた。 高い評価を得た2012年のWHY?5thアルバム『Mumps, Etc.』、2013年のミニ・アルバム『Golden Tickets』以降、2014年には8月に元彼女のアン・スチュワートとのDivorcee(離婚女性の意味)でのミニ・アルバム、12月にはソロ名義にてカバー中心のミックステープ『Snowjams (Cover Tape)』、そして2016年5月にはラッパーSerengetiとのYoni & Getiのアルバム『Testarossa』と様々なユニットを横断し精力的に作品を発表してきたヨニだが、『Mumps, Etc.』リリース後の2012年からソングライティングを開始し、自身のホーム・スタジオ=Moh Lhean(モー・リーン)にて初めて制作されたWHY?待望の6thアルバムが遂に完成。 インディアナポリスの気鋭レーベル、ジョイフル・ノイズと古巣アンチコンとの共同リリースということからも窺える確かな変化の空気に満ちた本作。ウルフ兄弟のプロデュース/録音/ミックスにて、レギュラー・バンドの面々をはじめ、アーロン・ワイス(mewithoutYou)、ライアン・ロット(Son Lux)らヨニの良き友人たちもゲスト参加。これまでWHY?をWHY?たらしめてきたシグネチャー・サウンドと胸を打つメロディ・センスは健在なれど、曲によってはホーンやストリングスなども起用し、これまで以上に柔らかな質感、豊かなハーモニー、オーガニックなアレンジが打ち出されている。アルバム全編を支配する解放感と絶品な構成力(アルバム前半はシームレスに進行)は、まさにホーム・スタジオでの制作の賜物。喪失による痛み、そして再生へと向かう希望…WHY?史上最もパーソナルなテーマを普遍的レベルにまで昇華しえた心揺さぶるネクスト・ステップ。


TV Broke My Brain
Man Made
マンチェスター → ポートランド → マンチェスター、UK&US双方の最良のエッセンスを受け継ぐ大器ナイル・マー率いるマン・メイド、その輝かしい未来を予感させる圧巻のデビュー・アルバム


He’s Got The Whole This Land is Your Land in His Hands
Joan Of Arc
What'stheFuck?シカゴ・アヴァン/ポスト・ロックの至宝による怪作にして快作結成20周年を超え大いなる変化を遂げた、最新型のジョーン・オブ・アークがここに


鬼火
yumbo
新ヴォーカリスト、高柳あゆ子をフィーチャー、グループ史上初のマルチ・トラック・レコーディング、新レーベル7e.p.からのリリースと一大転機作であり、2011年1月の発売直後から高い評価を受けたyumbo(ユンボ)の3rdアルバム『これが現実だ』。同作発売から2ヶ月後に発生し、グループの活動基盤である仙台を襲った東日本大震災の影響を受けアルバム発売記念ツアーは延期となるも、活動再開後には芦田勇人(G、B、Euphonium)、皆木大知(G、B)を新メンバーとして迎え、トクマルシューゴ主催Tonofon Festival、ARABAKI ROCK FEST.、Shimokitazawa Indie Fanclub、など大型イベントに出演。加えて全作詞作曲&アレンジを担うリーダー澁谷浩次(Vo、Piano、B)が、映画『サンタクロースをつかまえて』(監督:岩淵弘樹)に楽曲提供&出演、映画『アレノ』(監督:越川道夫)の音楽を担当するなど活動の幅を広げてみせた。東日本大震災発生直後、澁谷らメンバー数名が避難していた仙台のbook cafe 火星の庭にて収録され、即時YouTubeにて公開された “人々の傘”“鬼火”をはじめ、前作発表後次々とライヴにて披露され反響を呼んできた楽曲群の録音が始まったのは2014年夏。前作と同じく演劇畑の本儀拓をエンジニアに迎え、いわゆるレコーディング・スタジオとは異なるシチュエーションにて敢行された仙台録音、工藤冬里(マヘル・シャラル・ハシュ・バズ)、MC Sirafu(片想い、ザ・なつやすみバンド他)、波多野敦子(ジム・オルーク・バンド他)、遠藤里美(片想い他)らが参加した東京録音、さらにはUS、KレコーズのLAKEのコーラス参加(“悪魔の歌”)と、澁谷によるこれまで以上に多彩さを増した楽曲/アレンジを引き立てるべく、足掛け2年、じっくりと時間をかけて制作され、最終的にはバンド史上初となる2枚組アルバムとして完成。大作ではあるが、まさに粒揃いの楽曲と巧みな構成力により、冗長さのまるでない鮮やかなシークエンス。卓越したソングライティング&アレンジメントと、けっして完璧さのみを第一義とすることのないプリミティヴでときに歪ですらあるうたと演奏とが絶妙に化学反応を起こし生まれる、優れた童謡にも匹敵するように聴き手を魅了してやまないyumboサウンドの一大到達点。カバーアートはこれまでの全アルバムと同様メンバー、工藤夏海によるもの。


Light and Waves(24bit/48kHz)
I Am Robot And Proud
アイ・アム・ロボット・アンド・プラウド=ショウハン・リームが新たなフィールドに踏み入ったことを告げる傑作となった2013年に発表された5thアルバム『タッチ/トーン』。その日本ツアーの成果を見事にスタジオで再現することに成功したバンド録音盤『ピープル・ミュージック』(日本限定発売)に続いて、いよいよ待望の完全新曲によるオリジナル・フル・アルバムが完成。『ピープル・ミュージック』に続いてのバンド録音(M4は盟友トクマルシューゴを彷彿させる)のトラック数曲、前作のタイトルトラック同様に敬愛する故レイハラカミの遺志を継承したようなM5、インドネシア華僑のカナダ移民としてのルーツを感じさせるエキゾチックなフレーズが印象的なM1など、かつてなく多彩な曲調と研ぎすまされた優雅な音色&リズムが堪能できる、また一歩先へ行った傑作。マスタリングは『タッチ/トーン』同様、自身のソロ・アルバムも高い評価を受けるサンドロ・ぺリ(Sandro Perri)が担当。


Light and Waves
I Am Robot And Proud
アイ・アム・ロボット・アンド・プラウド=ショウハン・リームが新たなフィールドに踏み入ったことを告げる傑作となった2013年に発表された5thアルバム『タッチ/トーン』。その日本ツアーの成果を見事にスタジオで再現することに成功したバンド録音盤『ピープル・ミュージック』(日本限定発売)に続いて、いよいよ待望の完全新曲によるオリジナル・フル・アルバムが完成。『ピープル・ミュージック』に続いてのバンド録音(M4は盟友トクマルシューゴを彷彿させる)のトラック数曲、前作のタイトルトラック同様に敬愛する故レイハラカミの遺志を継承したようなM5、インドネシア華僑のカナダ移民としてのルーツを感じさせるエキゾチックなフレーズが印象的なM1など、かつてなく多彩な曲調と研ぎすまされた優雅な音色&リズムが堪能できる、また一歩先へ行った傑作。マスタリングは『タッチ/トーン』同様、自身のソロ・アルバムも高い評価を受けるサンドロ・ぺリ(Sandro Perri)が担当。


People Music
I Am Robot And Proud
アイ・アム・ロボット・アンド・プラウド=ショウハン・リームが新たなフィールドに踏み入ったことを告げる傑作となった、2013年9月に発表された5thアルバム『タッチ/トーン』。日本公演で披露されたライヴ・バンド編成によってリアレンジされた演奏の素晴らしさを音盤に留めるべく企画されたのが本作である。来日時のメンバー(マイク・スミス(Analog synth、Bass)、ジョーダン・ハワード(Guitar)、ロビン・バックリー(Drums))によるベーシック・トラックの録音後、ショウハンによるポスト・プロダクションを経て完成。敬愛する故レイ・ハラカミに捧げた前作のタイトル・トラックで幕を明け、4thアルバム『uphill city』収録の人気曲M7に到るまで、全編従来のIAAPサウンドの魅力を全く損ねることなく、コーネリアス、フィッシュマンズ、トータス、カリブー、フォー・テット、YMOといった名前も浮かんでくる様な、瑞々しい躍動感とダイナミズムに溢れた感動的な作品に仕上がっている。