クリンクレコード

サタデーチャイナタウンは雨
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サタデーチャイナタウンは雨

斉藤ネヲンサイン

ハマのニュー歌謡集団”斉藤ネヲンサイン”の新譜が登場! 注目はDJコモエスタ八重樫氏、イラストレーター ソリマチアキラ氏、ジャーナリスト 神山典士氏など、ネヲンサインの幅広い人脈に支えられ各界の大物とのコラボ!他にも多くのアーティストを巻き込んで完成した、今のヨコハマを象徴する1枚となっている。 本アルバムは1曲目~6曲目までが1連の作品集となっており、7曲目はライブで大人気のナンバーをRemaster、8,9曲目が敬愛するコモエスタ八重樫氏によるRemixと3部構成になっている。また盤面にタイトルと収録時間を表記するなど、CDJを使用するDJの方にも使いやすいデザインを心がけており、クラブヒットを狙う気満々!コモエスタ氏のDJプレイで興味を持った方にもオススメできる1枚となっている。 ◆「サタデーチャイナタウンは雨」収録曲の紹介 1「横浜ランプ」 かつて、都心で夜通し遊んだ後は、夜更けの町を横浜までドライブするのが粋とされた時代があった。そんなイメージでリスナーの気持ちを”横濱”へ誘うアルバムの1曲目となっている。再録作品だが湾岸の高速道路を想わせるアーバンなアレンジが付け加えられている。 2「みなとまちドドンパ」 横濱といえば関東を代表するデートスポットである。それ故にどの道を歩いても、どこへ行っても甘酸っぱく切ない想い出が詰まっていたりするものだ。そういったセンチメンタルな気持ちを対照的な”ドドンパ”のリズムに乗せてアレンジしている。少し切ないドドンパも意外とアリなのである。 Guest テナーサックス:King Spider Nao(現クールスのサポートなどで活動) 3「横濱ロマンチカ」 どんな時代も港町は”出逢い”と”別れ”の場所と相場は決まっている。現在も0時に鳴り響く汽笛。それはどこかの2人の始まりと終わりの合図(サイン)なのかもしれない。 Guest スパニッシュギター:ウツミタクヤ 4「スイスパパ・マンボ」 1927年、横浜ニューグランドホテルの初代総料理長として単身来日したスイス人、サリー・ワイル(ドリアの考案者として有名)の悲哀に満ちた一盛一衰を描いた作品。間奏で入るMCの通り、彼の偉業は現在でも驚くほど日常に溶け込んでいるのである。「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌(文藝春秋、2014年12月)」などの作品で有名なノンフィクション作家、神山典士との共作である。氏は「伝説の総料理長 サリー・ワイル物語(2015,草思社)」を執筆しており、偶然に酒席を共にしたことがきっかけで制作に至った。 Guest トランペット:カナコ(踊るミエとザ・ジャック・ポッツなど) ピアノ:ダイヤ・ピアノ・サンタ 5「しんるちゅう小唄」 夜更けのチャイナタウン、若い男女が”深夜飯店”(架空)で出逢い、恋に落ちる物語を描いた作品。杏露酒(しんるちゅう)とは1969年、日本で生まれた”なんちゃって中国酒”。今作も同様に”なんちゃってチャイナ”の楽しい仕上がりになっている。歌詞は女性目線となっており、ボーカルもMoeとミツキミキの女性陣によるものである。 6「サタデーチャイナタウンは雨」 薄汚れたチャイナタウンにのらりくらりとやって来て、呑んで寝るを繰り返す男。ガールフレンドを雨から庇う若者を横目に、昔の自分を思い出し、また酒場に向かって歩き始める…。雨のチャイナタウンにカラフルな傘やネオン看板が揺れる映画のワンシーンのような一曲。人気イラストレーターのソリマチアキラ氏によるジャケットには、まさにその世界観がポップに描かれている。 7「太陽の季節 Remaster」 ここからは雰囲気はガラッと変わって、過ぎゆく夏をハイテンションに走り抜けるGS系エレキサウンド。逗子~江ノ島、湘南もハマっこの遊び場なのである。海と夜空の二つの”青”をバックに太陽や星が煌めき、アロハが潮風に揺れる…そんな風景を描いたとにかく楽しい一曲。一瞬で歌えるようになる「ラララ~」のフレーズが強い、斉藤ネヲンサイン活動初期からライブで1番人気の曲。新宿カールモール50周年記念コンピレーションアルバム「新宿琥珀倶楽部」に収録したバージョンをリマスター収録した。 8「横濱ロマンチカ Latin Rock Mix by コモエスタ八重樫」 3曲目に収録されている横濱ロマンチカをコモエスタ八重樫流にRemix。得意の打ち込みサウンドとサンタナを想わせる哀愁漂うギターが付け加えられ、クラブDJ仕様となっている。また「Y・O・K・O・H・A・M・A!」の掛け声で参加しているのはスペイン、カナダはじめ海外でも活躍中のR&Rバンド、JohnnyPandoranoのメンバー、通称”Pandoras”のTake、Seiji、Ryuの3人。 Guest ギター:堀内太郎 掛け声:Pandoras(a.k.a.Johnny Pandora) 9「しんるちゅう小唄 Exotica Mix コモエスタ八重樫」 5曲目に収録のしんるちゅう小唄をエキゾチックにRemix。マリンバなどのMartin Dennyのような楽器たちが加えられ、クンビアのリズムを採用している。アジアと南米、地球の真裏の音楽が融合し、ダンサブルな仕上がりとなっている。 Remix:コモエスタ八重樫 Guest キーボード:YANCY

オレンジ・カウンティ・ブラザーズ
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オレンジ・カウンティ・ブラザーズ

Rock

オレンジ・カウンティ・ブラザーズ

これこそ男達の人生!天下一品酔いどれロッキン・カントリー・バンド、オレンジ・カウンティ・ブラザーズが久保田麻琴プロデュース、ハワイ録音にて発表した一枚目(76年作)。 オリジナル収録曲の他、ハンク・ウイリアムスをはじめとする王道カントリーにも多大な愛情を注いでいたことがわかる翻訳カヴァーなどオリジナル録音以前のセッション音源(74年録音) パーソネル 飯田雄一:vocals, guitar 中尾淳乙:leadguitar, acoustic guitar, chorus 鵜沢 章:bass, acoustic guitar, chorus 倉田義彦:drums 安積 始:fiddle, percussion, chorus 谷口邦夫:pedal steel, dobro 恩蔵 隆:organ, percussion, acoustic guitar 藤田洋麻:acoustic guitar, mandrin 久保田真琴:acoustic guitar, chorus, electric marimba, whistle ケニー・井上:mood guitar 01~10 recorded at Sounds of Hawaii Studio 1976 11~16 recorded at somewhere in Yokohama 1974 25th Dec オリジナル・リリース 1976年5月21日

サマータイム
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サマータイム

Jazz/World

沖山 秀子

個性派女優にして、数少ない本物のジャズ・ヴォーカリストの一人、沖山秀子。1981年にビリー・ホリデイのレパートリーを中心に吹き込んだ伝説のアルバム。 熱心な沖山秀子ファンの間で再発売が待たれていた「沖山秀子/サマータイム」がついに復活することになった。1981年にトリオ・レコードからLPで発売され、大きな話題になったアルバムである。 1981年にこのアルバムが発売された時には、六本木のPit inで発売記念の記者会見とミニ・ライブがあり、沖山秀子の讃賛者で強力にバックアップしていた作家の中上健次とライナーノーツを書いたぼくとが出度して、挨拶したのだった。記者会見が終わったあと、ぼくは中上健次と六本木の駅まで歩きながらいろいろジャズの話をしたのを、今でも鮮明に思い出す。このあと、沖山秀子とも2006年まで、歌を聴く機会も、会う機会もまったくなかった。 ところが、その機会がついにめぐってきたのである。 沖山秀子の歌を聴くのも、彼女に会うのもなんと25年ぶりだったが、彼女の歌はさらに深化し、凄みを増していた。迫力なんてものではなく、ど迫力があり、彼女の存在感とパワーに圧倒された。“歌は人なり”だと思うが、まさに人生のどん底と歓喜を体験した者でなければ表現できない歌がそこにあった。~解説より抜粋 解説・岩浪洋三 パーソネル: 沖山秀子/ヴォーカル 渋谷毅/ピアノ 川端民夫/ベース 亀山賢一/ドラムス 宮沢昭/テナー・サックス、フルート 粉川忠範/トロンボーン 中牟礼貞則/ギター 潮先郁男/ギター ミュージカル・ディレクター:渋谷毅 録音:1981年8月8,9,12日/にっかつスタジオ・センター エンジニア:大河原克男 オリジナル・リリース:1981年10月25日 トリオ・レコード/PAP-25011

VIVID
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VIVID

Pop

宮本 典子

ジャパニーズ・R&B・ディーヴァの先駆け、宮本典子! 1979年にトリオ・レコードからリリースされたセカンド・アルバムはグローバルな視野を持って歌と対峙していた姿勢を歴然と示す、全8曲中5曲が英語詞によるもの。コンテンポラリーでクロスオーヴァー志向の強い音楽性へとシフトし、前作以上にスケール感あふれる歌世界を聴かせてくれる充実作!! ■1990年代以降、米国のヒップホップ~R&Bが日本のポップ・シーンへと定着していく過程の中で、これまで数々のソウルフルな女性シンガーが登場し、シーンを賑わしてきた。70~80年代の、まだ未成熟だった日本の音楽シーンにあって、その“ザ・芸能界”的な風潮に我慢できず、日本を飛び出していったシンガーもいた。その人こそ、本盤の主役、宮本典子なのである。 ■本作『VIVID』は、トリオ・レコードから79年にリリースされた宮本典子のセカンド・アルバム。前年の『PUSH』でジャズ/フュージョン系シンガーとしてデビューした彼女は、本作でも、その路線を踏襲しつつ、よりコンテンポラリーでクロスオーヴァー志向の強い音楽性へとシフト、前作以上にスケール感あふれる歌世界を聴かせてくれる。全8曲中5曲が英語詞というのも、すでにグローバルな視野を持って歌と対峙していた彼女の姿勢の表れだろう。

トラベリン’・バンド
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トラベリン’・バンド

Pop

KYOZO

西岡恭蔵が岡島善文とのユニット、KYOZO&BUN名義で自身のレーベルZO RECORDより発売した作品が待望の復刻。何気ない日常に感じる幸せをさりげなく歌いあげている名曲「自転車にのって」など全10曲収録のナチュラルなグルーヴに満ちたハート・ウォーミングな名盤。 *(3)はフラワー・レボリューションの震源地だったサンフランシスコの街を訪れながら、あの日の愛と平和のスピリットを忘れないで、という静かなメッセージを感じるし、この8月に公開される金沢知樹監督映画『サバカン』(草彅剛、他出演)にも使われた(4)は何気ない日常に感じる幸せをさりげなく歌いあげている。(7)は1920年代のアフロ・キューバン音楽のスタンダード・ナンバーで、日本では「南京豆売り」のタイトルで、ザ・ピーナッツが歌った。~ *西岡恭蔵は、細野晴臣のプロデュースを得て以降、次第にラテン、ジャズ、レゲエ等々、ある意味でのワールド・ミュージックに根差した無国籍ポップスの世界を独自に追及していった。それは祖父で外国航路の船員だった西岡新松から受け継がれたエキゾティズムとロマンチシズムの発露だったのかもしれない・・ (鳥井賀句 GAKU TORII / 解説より抜粋) 参加ミュージシャン:塩次伸二(ギター)、高橋ゲタ夫(べース)、松本照夫(ドラム)の他、大塚まさじ(コーラス)、中川イサト(ギター)、有山じゅんじ(ギター)、高田漣(ギター)、北京一(ナレーション)etc.多数参加。

NORIKO
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NORIKO

Pop

宮本 典子

ティナ・ターナーやルーファス&チャカ・カーンに触発され、ディスコで歌い始めたというプロフィールに相応しい、ついに本領発揮といった超弩級のファンキー・ボム「摩天楼物語」で幕を開ける本作。シングル・カットされたマエストロ:林哲司作曲の極上メロウ・ソウル「ターキッシュ・コーヒー」、そして市川秀男、大村憲司、後藤次利、ペッカー、ジェイク・コンセプションらジャズ~フュージョン系超一流ミュージシャン達の迫力のプレイも聴き応え満点の和モノAORファン・マストの大本命盤! このアルバムのキー・パーソンは、ほとんどの楽曲アレンジを手掛けた市川秀男である。今も現役バリバリでプレイするジャズ・ピアノのベテランだが、最近も椎名林檎と共演したように、実にフレキシブルな感性を持っていた。この頃はきっとフュージョン系のサウンドに興味を抱いていて、それがmimiとのベスト・マッチに繋がったのだと思う。 日本語のポップスでありながら、ジャズ・フュージョンやファンク・テイストがふんだんに散りばめられ、彼女らしい個性がキラキラ光る。オープニングを飾る<摩天楼物語>のスケール感、情熱的に盛り上がるラテン・ダンサー<ファイナル・レイン>のビッグ・バンド・スタイルは、やはりジャズ・ミュージシャンなればこそ。もしポップス系のアレンジャーだったら、もっと小じんまりまとまっていたかも知れない。<Just Samba>もタイトル通りのサンバだが、実はシンセサイザー・オーケストレーションが凝りに凝っていてビックリ。もしかしたら市川氏も、大野雄二や深町純のように、ジャズ・ピアノから脱却してサウンド・クリエイターになることを模索していたか!?なんて勘繰ってみたくなる。いずれにせよ、こうしたサウンド面のダイナミズムやクリエイティヴィティが、mimi本来のヴォーカル・スキルを引き出したのは間違いあるまい。“水を得た魚”とは、まさにこのこと。 MUSICIANS KEYBOARDS:市川秀男/渋井伯 GUITAR:高島政晴/大村憲司 BASS:松本茂/後藤次利 DRUMS:市原康/菊地丈夫 LATIN PERCUSSION:穴井忠臣/ペッカー TRUMPET:数原晋/小林正弘 FLUEGEL HORN:数原晋 TROMBORN:新井英二 SAXOPHONES:ジェイク・コンセプション/中川昌三 STRINGS:JOEストリングス CHORUS:Eve SYNTH MANIPULATOR:助川宏 RECORDING STUDIO:SOUND CITY 1st&MIXDOWN ROOM ENGINEER:篠田健二 assistant engineer:安木健一郎/松本秀雄 ARRANGED BY:市川秀男/後藤次利(1,3,6,8)/ジェイク・コンセプション(6,8) PRODUCED BY:赤城光

NEW ROMANCE
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NEW ROMANCE

Pop

宮本 典子

カサブランカ・レーベル(ポリスター)移籍第1作となる本アルバムは加藤和彦プロデュース、ミュンヘン録音。当時の音楽シーンを席巻していたミュンヘン・ディスコ・サウンドと、加藤和彦のヨーロッパ3部作の邂逅ともいえるような孤高の美意識に貫かれたサウンド・プロデュースが印象的なアルバム。一十三十一がカヴァーしたことでも話題の安井かずみ/加藤和彦による名曲「SILVER RAIN」を収録。 82年に発表されたポリスターでの第1弾にして通算4作目。同時に彼女のキャリアで一番の異色作である。プロデュースは加藤和彦で、何とドイツのミュンヘン録音。アレンジ面では、当時の彼の右腕で、“ひとりYMO”などと異名を取った清水信之が大活躍している。そうした加藤/清水ラインのヨーロッパ・サウンドがお好きな方々には、高く評価される一枚だ。ただし、mimiの個性や歌唱力が活かされているか?というと、少々首を傾げてしまうところ。作品の善し悪しではなく、やはり何よりも加藤のプロダクツありきの作品だったと思う。 当時の加藤和彦と言えば、まさにヨーロッパ3部作の真っ只中。パリ録音の3枚目『ベル・エキセントリック』が、ちょうど81年作だ。その前作『うたかたのオペラ』(80年)は、デヴィッド・ボウイやブライアン・イーノも使用した西ベルリンのハンサ・スタジオでレコーディングされた。加藤/清水に加えて、当時の一口坂スタジオのエンジニア:大川正義も、『ベル・エキセントリック』と本作両方に参加している。そういう意味で、加藤のヨーロッパ3部作を補完する外輪作としてとても重要。大貫妙子『ROMANTIQUE』(80年)や『ADVENTURE』(81年)、大空はるみ『はるみのムーンライト・セレナーデ』(82年)や『VIVA』(83年)あたりと同じく、加藤ファンなら絶対に聴き逃せない作品なのだ。 Produced by Kazuhiko Katoh Recorded at Union Studios Murich, West-Germany by Cedric Beatty at Hitokuchi-Zaka Studios Tokyo, Japan by Masayoshi Ohkawa, Makoto Morimoto Mastered by Tadao Tomita Drums:”Ponta”Murakami, Kurt Kress Bass:Guenter Gebauer Guitar:Mats Bjorklund Keyboard:Christian Schulze, Nobuyuki Shimizu & Tohru Okada MC-8:Hideki Matsutake

Rush
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Rush

Pop

宮本 典子

ジャパニーズ・R&B・ディーヴァの先駆け、宮本典子! 1980年にトリオ・レコードから発表されたサード・アルバムは日本語詞中心の楽曲が並び、前年の各音楽祭で軒並み新人賞を獲得したヒット・シングル『エピローグ』をはじめ、林哲司らしいライト・ソウル調シティ・ポップス『シルバー・レイン』、いかにも筒美京平といった曲作りの才が光る『炎の頃』など聴き所が満載!! ■1990年代以降、米国のヒップホップ~R&Bが日本のポップ・シーンへと定着していく過程の中で、これまで数々のソウルフルな女性シンガーが登場し、シーンを賑わしてきた。70~80年代の、まだ未成熟だった日本の音楽シーンにあって、その“ザ・芸能界”的な風潮に我慢できず、日本を飛び出していったシンガーもいた。その人こそ、本盤の主役、宮本典子なのである。本作『RUSH』は、トリオ・レコードから80年にリリースされた宮本典子のサード・アルバム。クロスオーヴァー志向の強かった前作『VIVID』に比べ、かなりポップで判りやすい内容となっているのが特徴で、歌謡曲~ニューミュージック色の濃い楽曲も多く収録されている。

ウォーク・アゲイン
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ウォーク・アゲイン

Rock

かまやつひろし

ムッシュ初の海外レコーディング作品。売れっ子セッションマン(チャック・レイニー、ラス・カンケル等)を招いてLAで行ったリズム・トラック録音による、当時流行のフュージョン/AORサウンドを全面的に導入した’78年6月25日発表のトリオ・レコード第2作目。 ■スタジオ録音アルバムとしては、75年の『あゝ我が良き友よ』から3年ぶりの新作であるトリオ・レコード第2弾。 ■ムッシュ初の海外レコーディング作品でもあり、売れっ子セッションマン(チャック・レイニー、ラス・カンケル、ポリーニョ・ダ・コスタ等)を招いてLAで行ったリズム・トラック録音による、当時流行のフュージョン/AORサウンドを全面的に導入した意欲作。『M-2』『12時の讃歌』と『M-8』『霜の降りた朝』の2曲の作詞で松任谷由実(“霜の降りた朝”の作曲は松任谷正隆)が参加、編曲は全編深町純が担当するという、豪華ゲストを配したジャパニーズ・シティ・ポップの傑作アルバム!! ■収録曲のほとんどは、しっとりとしたラヴ・バラードで、他人からの提供曲でも『ムッシュ・ワールド』に仕立て上げてしまう、あの強烈なキャラは控え目だ。全体的にヴォーカルのミックスも低めで、歌詞カードを見ないと歌詞が聴き取れない箇所もあるほど。耳障りの良いフュージョン・ポップ・アルバムとしてのクオリティーを高めるために、あえてムッシュ自身の存在感を希薄なものにしてしまう意図があったのかもしれない。そういった意味では、彼の長いキャリアの中でも最大の異色作と言えるだろう。

ムッシュ・ファースト・ライヴ
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ムッシュ・ファースト・ライヴ

Rock

かまやつひろし

トリオ・レコード移籍第1弾アルバムにして、デビュー20周年記念作品でもある初のライヴ・アルバム。77年10月28日、原宿のライヴ・ハウス『クロコダイル』でのライヴ録音。気心知れた連中をバックに、ムッシュがノリにのって歌いまくる!! 71年にソロ独立後、フィリップス~東芝で作品を発表してきたムッシュは、77年にトリオ・レコードに移籍。78年1月25日に移籍第1弾アルバムとしてリリースされたのが本作で、その長いキャリアのわりには、今まで存在しなかったことが不思議な初のライヴ・アルバムである。77年10月28日、原宿のライヴ・ハウス『クロコダイル』でのライヴ録音。バッキングを担当したのは、横内タケ(g)、山本達彦(key)、森村ケン(key)、石井ジロー(b)、五代儀彦秀(ds)の5人から成る『フラット・アウト』。ムッシュのバック・バンドとして74年頃から活動していた『オレンジ』を母体とする新グループだ。 ムッシュがノリにのって歌いまくるセット・リストは、スパイダース時代のおなじみのヒット曲から、ソロ独立後のステージ定番曲、トリオ移籍後のシングル曲までおなじみの曲目が並ぶ。レコード会社が変わって心機一転、80年代を目前としたムッシュにとって、この日のステージ、そして本アルバムは、スパイダース~ソロ・アーティストとして歩んできたこれまでの音楽キャリアの総決算という意味合いもあったのかもしれない。

スタジオ・ムッシュ
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スタジオ・ムッシュ

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かまやつひろし

ムッシュならではの遊び心とシャレにあふれたファンク、和製ラップ、AOR、ロックン・ロール、レゲエとバラエティに富んだ楽曲が楽しめる79年2月25日発表のトリオ・レコード時代の3作目 ■ムッシュならではの遊び心とシャレにあふれた楽しい作品揃いのトリオ・レコード3作目。各曲の音楽的方向性も、ファンク、和製ラップ、AOR、ロックン・ロール、レゲエ……と多種多様で、バラエティに富んでいるアルバム。いつの時代も常にヒップであったムッシュらしく、ラップ調トーキング・スタイルでキメた『M-1』『M-4』の2曲では当時その異色スギるスキルでヤバい笑いをお茶の間に提供していたタモリをフューチャー!!見事なフロウ(?)での暴れっぷりはまさに怪人タモリの面目躍如!! ■気心知れたミュージシャンたちの起用をベーシックにしている、ムッシュのいつものレコーディング・スタイルに戻ったのも、本作がムッシュらしさを全編で発揮している大きな要因のひとつだろう。

パイナップルの彼方へ
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パイナップルの彼方へ

Rock

かまやつひろし

トリオ移籍後4作目として、79年にリリースした作品。トリオでの2作目『ウォーク・アゲイン』以来のAOR路線で、タイトルから連想されるとおりのハワイ・レコーディングによる、トロピカルなテイストを加味したサウンドを展開。ムッシュのフュージョン/AOR路線時代の最高傑作!!バッキングは、ライヴ・アルバム『ムッシュ・ファースト・ライヴ』(77年)でのバック・バンド『フラット・アウト』(74年頃からムッシュのバックを努めていた『オレンジ』を前身とするバンド)のメンバーだった石井ジロー(b)、森村献(key)、五代儀彦秀(ds)の3人の他、現在売れっ子プロデューサー/編曲者として知られ(当時はまだ無名のキーボード奏者)、前作『スタジオ・ムッシュ』にも参加していた武部聡志(key)、そして、ムッシュのレコーディング・セッションには初参加の丹波博幸(g)といった顔ぶれ。現在オルケスタ・デル・ソルのメンバーであり、作曲家/アレンジャーとしても活躍中の森村献は、アシスタント・プロデューサーとしてアレンジ等の他、インストゥルメンタル曲「Gentle Wind」の作曲も手がけている。

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