「栗山夕璃」の2023年第1弾シングルとなる「林檎と柘榴(りんごとざくろ)」は、従来の作品よりもEDMの要素が強く、楽曲の構成を形作っており、それが見事にメロディと合致している意欲作だ。また、話題沸騰中の音声合成ソフト「Ci flower(シィフラワ)」を起用し、楽曲の新しさに花を添えているほか、ギター・ドラム・ピアノも特徴的で、一気に加速するサビの疾走感やエレクトロニック、アコースティックが交互に鳴るギターソロなど、打ち込みと生楽器のアンサンブルとなる部分も聴きどころだ。歌詞に関しては、いつもの栗山節ではあるが、「林檎」と「柘榴」を用いて相反する2つの事柄を表現し、人間の本性を暴こうとしているようだ。ジャケットデザインは「Eve」の「遊生夢死」のMVを手掛ける「niL」が担当。楽曲の煌びやかな世界観が表現されている。