小松みゆ
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「アバンチュール」ではなく「あばんちゅ~」なのは、主人公のキスくらいしましょうという想いの表れなのだと思う。なぜ、自分で書いた詩についてこのように想像しなければならないかというと、私がこの詩を書いた時から、曲として形にするまでに4年ほどかかっているからなのだ。4年の歳月は、自分の想いすら忘れさせる年月らしい。しかし、それでよかったこともあった。実は最後の「赤になって繋いだ左手」という歌詞、当初は「赤になって触れた左手」だったのだが、メロディとリズムが合わずに「繋いだ」に変更になった。4年の歳月をかけて、触れただけで終わるはずだった左手はしっかり繋がれた。昔の自分には思いつかなかった表現だったのかもしれない。しかも、これがレコーディングの時に咄嗟に出てきたことがよかった。恋の始まりの焦れったくも甘く楽しい時間を、ここに。
2018年1月アイドルグループSIR(サンスポアイドルリポーター)正規生メンバーに合格。SIRとして、Zepp TOKYOをはじめ全国のライブハウスや野外イベントに出演。 2024年4月、6年半の活動を経てグループ卒業。 2024年6月29日、初のソロシングル「半額ホルモン」リリース。車やカバンや洋服、レコードや電子機器など、欲しい物を手に入れたい、というのは誰しもがおそらく抱いたことのある思いであろうが、その時はたいてい切なくなるのだ。欲望というのは、同時に現実を突きつけてくる。「自分はまだこれを手に入れるほどの余裕がない、その段階にいない」と。そしてまた、それが割引されていた時、嬉しいはずなのに、なんでこんな物も定価で買えないのかと、喜んでいる自分が情けなく思える。日々、成し遂げたい何かに向かって奮闘しているすべての人々へ。上手くいかない帰り道は、あえて鼻歌を歌いながらスキップして、スーパーで赤と黄色の半額シールが貼られたホルモンを焼き、チューハイでも飲めばいい。今はそうでも、いつかきっと、成功してやろう。夜景を見ながら、存分に高い肉やワインをいただこう。だから、今、心から言えるうちに叫んでおくのだ。「半額は正義!」と。







