米澤茉莉佳

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龍笛奏者であり、雅楽研究家でもある長谷川景光のフォンテック7作目は、平家物語に着目しました。 平家物語が成立したのは平家が滅亡した1185年以後であり、一説には1190年から1218年の約30年の間とも言われています。平家物語には雅楽の曲名が多く登場し、そのいずれもが名場面に花を添える形となっています。このアルバムでは平家物語の短い朗読があり、続いてその場面に登場する雅楽曲を収録しました。また演奏は平安時代の楽譜を使い、楽譜に記された編成を忠実に再現しています。 長谷川の真摯な研究と素晴らしい演奏には、まるで平家物語の世界に引き込まれるような魅力があります。

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源氏物語成立千年記念作品 日本の歴史上の人物の中で、源博雅ほど多くの逸話を遺している人物は少なく、神の如く妙なる楽の音と共に生まれいでたとされるなど、楽聖と言われる所以でもあります。博雅公は多くの楽器の演奏に秀で、研究者として各楽器の楽譜を集大成し、作曲も行うという三拍子揃った近代以前における最も偉大な音楽家の一人です。その博雅公の晩年に生を受けた紫式部は、『源氏物語』の中で多くの管絃、舞楽の場面を描いただけでなく、多くの雅楽曲名を記しており、『源氏物語』に描かれた雅楽とは、まさに博雅公の譜によって演奏されていた音楽ということになります。 寛弘年月日、紫式部出仕の日をもって『源氏物語』が成立したと捉える説に着目し、そのほぼ千年後である年月日に源氏物語成立千年記念作品として収録いたしました。

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