
Kilk Records特集第4弾は、7月にデビューするFerriの新作『A broken carousel』から2曲を先行でフリー・ダウンロード開始。アメリカで6年間の音楽経験を積んだ彼女のヴォーカル・スタイルをいち早くお聞き下さい。更に、前作に続くレーベル・サンプラー『Kilk Records sampler 2011 summer』が、3ヶ月の期間限定でフリー・ダウンロードを開始! 7月にはKilk Recordsが主宰のイベントも開催し、その勢いが止まらないKilk Recordsから目が離せない!
7月20日発売のデビュー・アルバムから2曲を先行フリー・ダウンロード
Ferri / A broken carousel
ダブ・ステップやトリップ・ホップ、さらにはドリルン・ベースの要素も取り入れた攻撃的なビート。走馬灯のように駆け巡るアンビエンスなエレクトロニクス音。Aureole森大地が主宰するKilk recordsより今年屈指のエレクトロニカ作品のリリース。
【配信期間】
2011/06/30〜2011/07/19
前作も好評だったレーベル・サンプラーの第2弾がフリー・ダウンロードで登場
V.A / Kilk Records sampler 2011 summer
Kilk records特有の色を12曲入りで表現した『Kilk Sampler 2011 Spring』に続く第2弾が登場。
【アーティスト】
Aureole、Chris Olley、虚弱。、urbansole、Bronbaba、Ferri、Worm Is Green、Tie These Hands、 nemlino、üka... etc
【配信期間】
2011/06/30〜2011/09/30
>>>Ferriの新作『A broken carousl』からの先行フリー・ダウンロード曲はこちらから
>>>『Kilk Reocrds sampler 2011 summer』のフリー・ダウンロードはこちらから
幻想的かつ普遍的な美しさ
Aureoleの森大地が主宰するKilk Records。2010年に設立されたこの気鋭レーベルはわずか1年余りでかなりの飛躍を遂げている。Aureoleやsundelayといった国内勢をはじめ、Chris OlleyやGamineら海外勢とも契約を結ぶなど、洋邦問わずにじわじわと所属アーティストを増やし、気付けば独創性豊かなメンツが数多く顔を揃えるレーベルになってきた。そんな中、真打ちと言える女性アーティストがデビューを果たす。
彼女の名はFerri。バレエ音楽、クラシック、声楽、ミュージカルなどなど、さまざまな音楽的素養を持ち合わせ、作詞、作曲、アレンジはもちろんのこと、歌、キーボードも自らこなす。そんなマルチな才能を最大限に活かした『A broken carousel』はデビュー作とは思えないほどに完成度が高く、洗練されたアルバムとなった。おそらくは聴き込むほどに、その崇高な世界観に圧倒されるに違いない。アート・ワーク1つ取ってもストイックなまでに彼女の美学が徹底されているが、それらもろもろをサポートする面々も豪華。Aureoleの森がプロデュースを手がけているほか、ボーナス・トラックのリミキサーとして、ドリーム・ポップ界の新旗手であるSerphやエレクトロニカ・デュオのmatryoshkaが参加していることも注目したい。
Kilk所属アーティストの特色に違わず、Ferriもやはり複合的な魅力を持っている。たとえば、ダブ・ステップやドラムン・ベースのビートもあれば、水のせせらぎ、鳥のさえずり、子供たちの遊び声などフィールド・レコーディングを効果的に取り入れたアンビエントな音楽性もある。そういった要素を包括したエレクトロニカ・ミュージックと言うべきか。荘厳でひんやりとした音の質感はPortishead、起伏豊かで壮大な曲展開はSigur Ros、ノイジーでサイケなラップ・トップ・サウンドはStellar OM Sourceを彷彿とさせる。高低自在のヴォーカルも絶妙だ。

Ferriの奏でる音楽には儚いノスタルジーもあれば、鮮やかな希望もある。きわめて映像的なサウンドであるため、眠っていた記憶をふいにフラッシュバックさせたり、あるいは人生の行く末やパワフルな大自然を想像させたりもする。ヘッドフォンで聴くと、より安らかな気分に浸れるだろう。この幻想的かつ普遍的な美しさに満ちた一枚に酔いしれてほしい。(text by 田山雄士)
Kilk Recordsの作品を要チェック
Stripmall Architecture / Feathersongs
賑やかで煌びやかであり、エレクトロニカやシュ—ゲイザーのファンにはバンド名に違わぬ選り取り見取りの名曲が連なる傑作! ベテランによる懐古主義的なリヴァイヴァル・ブームに肖った類ではなく、世代を超えた普遍性と今の時代に則したポップなサウンドが満載。
Les rideaux clandestins / theatre clandestins
UFOによるフランス語のヴォーカルの響きが、不思議なムードを一層引き立たせている。正に唯一無二なサウンドであるが、強いて現代のバンドで近いものを挙げるとするなら、Animal CollectiveのPanda BearやBooksやPastacasなどであろうか。
information
Kilk Records presents DEEP MOAT FESTIVAL
2011/07/18(祝・月)@渋谷WOMB
OPEN : 14:00~
ENTRANCE : 前売り : 2500円 / 当日 : 3000円
1st stage : Anrietta/ハイスイノナサ/虚弱。/Aureole/3nd/bronbaba
2nd stage : urbansole/Paw Paw/Meme/Loof/more
PROFILE
Ferri
福岡出身、東京在住の福岡出身のアーティストFerri(vo.key.programing)によるソロ・プロジェクト。幼少の頃からバレエ音楽を聴いて育ち、特にアダン、チャイコフスキー、ミンクス、プルコフィエフ、ラヴェル、ドリーヴ、プロコフィエフなどがら多大な影響を受ける。その後、アメリカにて6年間、ミュージカル、声楽、クラシック・モダン・コンテンポラリーダンスを学び、帰国後、音楽活動を開始。舞台音楽、映画音楽、アンビエント、ポップス、エレクトロニカなどを通過した独特の楽曲に、発売前から既に多くの著名人達が舌を巻いている。